【連載】夫の不倫相手を訴えた! 実録「慰謝料請求裁判」体験記17

「結婚して、家族になっても、やっぱり他人」夫が不倫相手に送った手紙の中身

2016/05/12 15:00

■夫が不倫相手に送っていた手紙の中身

 不倫の事実が明らかになった直後に、さなえ・夫・わたしの三者で面談して以降、さなえから数通の手紙が届いていたことは、裁判を始める際に夫から聞いていましたし、裁判の証拠として、それはわたしの手元に保管してありました。が、それに返事を書いていただなんて、呆れると同時に、夫に対して強く「結婚して、家族になっても、やっぱり他人」だという感情を強く抱きました。

 しかし、ショックを受けつつも、自分の夫が、不倫相手にどんな手紙を書いていたのか、好奇心がくすぐられたのも事実です。さらには、わたしはいまだに、夫のユウタ(仮)に対して怒りの感情はくすぶり続けているわけで、正々堂々と、怒りをぶつける言い訳にもなる。「『愛してるよ』『まだ好きだ』などと書かれていたら、どうしよう」とドキドキしながらも、読み始めました。

 その内容は、残念なことに(?)、ただひたすらと元気づけるだけの、当たり障りのない手紙でしたが、それでも十分に生々しく、不倫関係といえども、ふたりの間にあった絆を見せつけられた気持ちになりました。そして、「結婚して、家族になっても、やっぱり他人」という気持ちが一層深まりました。

 「向こうからの主張が届いたので、これを読んで、言い訳するところは言い訳して、違うところは違うと教えて。弁護士さんに伝えないといけないので」そういって、夫にさなえサイドが作成した「控訴理由書」を渡すと、それを読み始めた夫の顔がみるみるうちに強張っていくのがわかって愉快でした(笑)。


 最後、自分が書いた手紙が証拠として添えられていることに気が付いた時は、「こういうの、読まないでよ!」と泣き言を漏らしましたが、「だって、裁判資料なんだから、読まないと仕方ないじゃん。あー、裁判って大変だね。恥ずかしいところとか、都合悪いことが全部、曝け出されちゃうね」とチクチクと言葉の暴力で責め、シュンとしている姿を見ると、少しスカッとしました。こっちは不倫で散々傷つけられたんだから、それくらいしてもいいですよね。
(まほ)

最終更新:2019/05/17 19:50
手紙
の威力の大きさを実感