今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

ファン急増のラグビーブーム、五郎丸選手らの“テレビ仕事”で心配されること

2015/10/16 21:00
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「Number 特別増刊『桜の凱歌』エディー・ジャパンW杯戦記」(文藝春秋)

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎ハートを鍛えろ
 ラグビーブーム、はじめました。

 畠山健介選手の「ここにいるメンバーも、全部のルールはわかってないんで」発言は、なんとにわかファンを勇気付けたことか。身近にいる古参のラグビーファンに、「注目されて、どうよ」と水を向けたら「穴があったら入りたい」という答えが返ってきた。

 『NHK紅白歌合戦』の審査員席とか、『徹子の部屋』(テレビ朝日系)や「ビストロSMAP」、『しゃべくり007』(日本テレビ系)のイスにこれから座らされるであろう五郎丸歩の姿を想像すると、ムズムズして、もう居ても立ってもいられないそうだ。

 しかしそれが「日本における人気スポーツ選手」の宿命。そういう場で、「ご飯いっぱい食べるんですか?」「好きな女性のタイプは?」「人間以外にタックルするとしたら何がいいですか?」という質問(全て本当にされていた)に楽しく応じる。もちろんポーズももれなく付けて。それが宿命。

 厳しい練習には耐えられたが、耐えられるか、これに。


◎全裸事件再び?
 新作のたび、フルスロットルで進化し続ける、SMAP・草なぎ剛出演の「1本満足バー」のシリーズCM。

 もう伸びしろはないはずと思っても、我々凡人のアタマ軽くひとつ超えたところへ毎回着地だ。先日から流れている最新作も、見事にK点を超えている。いよいよ江頭2:50との境目がなくなってきた。グッドスパーク、つよし!

 しかしこれ、一体何テイク撮影してるんだろうか。1日中、あらゆるベクトルからの「まん、まん、まんぞく!」「バァ~」が繰り返される、マッドな現場の様子を思い浮かべるとちょっと気鬱。でも一番恐怖なのは「一発OK」というケースである。ひょっとして……。

◎イメージの裏切り
 夕方5時は『5時に夢中!』(TOKYO MX)派の私であるが。最初から見られない時は、録画でゆっくり。そんな時は適当にほかの民放のニュース番組をつけていた。

 先日、病院にいたとき、待合室でやってたNHKの午後5時台の情報番組『ニュース シブ5時』を初めて見た。どうせ東京ローカルの無難なネタばっかりお堅く流してんだろ、と思ってたら、目からウロコ。いろんなコーナーに、ほかの民放よりよっぽど「MX寄り」な、チャンレンジ精神というか、アグレッシブさが感じられたのである。


 特にMXに近かったのが、比嘉展玖という『週間こどもニュース』(同)出身の濃い顔のモデルの男の子が、さまざまなダンスエンクササイズに挑戦するコーナー。一場面にいろんなフラグが乱立してて、これ絶対黒船特派員意識してるな、と思うことしきり。どんなフラグかはここでは詳細を書けないが。しかし、そんなフラグの出ている画面がNHKから流れてくるとは、斬新である。

 あと、番組HPに出ている出演者のコメントが、全部梅雨時のままなのである。ビバ、アグレッシブ。

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今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

最終更新:2019/05/22 16:26