「nina’s」の人気インスタグラマー対談は、子どもをダシにしたセンスと自我のぶつけ合い
「私は息子が小さいうちから『育児日記』感覚ではじめたから、インスタ歴は3年くらい。キッズファッションというか、日々の息子のコーデを中心にアップしてるんですけど、ときどき投稿している『おさがりあげます!』っていうプレゼント企画に、◯◯ちゃんが応募してくれたんですよ」
「インスタって、写真メインで発信するから、もともと価値観や好みが近い人同士がつながりやすいってことがあるんですけど」
「◯◯ちゃんは、おもてなし上手なんですよ。おうちにお邪魔したときなんか、もうカフェみたいで! モノづくりのセンスもあるけど、お料理も本当に上手」
「その日の服や料理を思い出や娘の成長とともに残せるのが楽しいから、インスタが宣伝っぽくなるのはイヤなんですよね」
子どもを媒介にして行われる、センスと自我のぶつけ合い。センスを取りこぼして負けるか、受け止めて投げ返すか。それはさながらスマホという小さな闘技場で繰り広げられる、命をかけた大人のドッジボールのよう。「あくまでも主役は子ども」というエクスキューズが、ママたちのインスタドッジボールをさらに苛烈にしているのです。とにかく「インスタが宣伝っぽくなるのはイヤなんですよね」というフレーズは「nina’s」名言として心に刻みつけましょう。
■地域を語るほどに『人生の楽園』(テレビ朝日系)みたいになっていく……
続いては全国津々浦々のオシャレ親子が大集合した、その名も「日本縦断!!『ニナmama』SNAP2015」。女性誌はどうしても東京中心(ときどき大阪・神戸)に偏りがちですが、例えば「I LOVE mama」(インフォレスト)は地方ママにスポットを当て、読者の裾野を広げていきました。「nina’s」もまた、お国お国の心温まるオシャレで販路拡大を図るのでしょうか。
こちらの企画、全国を「北海道」「東北」「関東」「甲信越」「東海」「関西」「中国」「四国」「九州」に分け、特徴的な事柄をキャッチフレーズにしていますが、いくらなんでもザックリしすぎ。北海道の「ハンドメイドが流行中っ!!」や関西の「マルシェBOOMが到来中!!」あたりはいいとしても、甲信越「地元暮らしを楽しむママがいっぱい」とか中国「親子で楽しめる“コト”に夢中」とか、地域性もなにもあったもんじゃありません。四国にいたっては「のんびりとした気候で暮らしを楽しむ」。定年後のついのすみか特集か!