コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」
脱チャラ男のオリラジ・藤森慎吾、それでも田中みな実との破局を予感せざる得ないワケ
2015/05/07 21:00
さらに、藤森は多くの男性が苦手とする、女性の「(外見の変化について)何か気付くことない?」といった類のクイズに正答することが、とても得意であるらしい。このクイズは、要は「私の外見とセンスを、私の欲しがっている言葉で褒めろ」という命令文だが、女性を褒めるのが苦手な日本男性で、この課題をクリアできる男はほとんどいないように思う。女子化する藤森は、美容を通じて田中と女友達のように共感し合い、美容に関する知識を深めることによって、田中の気分をも上向きにさせるファン役を果たしているのではないだろうか。田中にとっては、一人二役とも一石二鳥とも言えるおトクな関係であるから、今のところ、藤森をそばに置いておく価値はあるだろう。
藤森は田中との交際は順調であるとし、「言動がいちいちかわいい」とノロけるが、その瞳はどこか虚ろである。一方の田中も、バラエティに出演し、モテテクや酔っぱらった姿を公開して男性ファンの獲得にいそしむが、往年のぶりっ子キャラを凌ぐインパクトは与えられておらず、『旅ずきんちゃん』では、「私、嫌われてる」と呟くなど表情が沈んでいる。
このカップルをつなぐ細い糸は、田中の低迷である。田中のブレイクが先か、それとも、田中が自分をブレイクさせられる業界の実力者を見つけるのが先か。いずれにしても、2人のXデーは近い。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。
ブログ「もさ子の女たるもの」
最終更新:2015/05/07 21:00