サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューアラサーの自分探しを煽る「BAILA」の罪 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「BAILA」5月号 「BAILA」のミューズは謎の外国人モデル!? 自分探しに奔走するアラサーの盲点 2015/04/25 16:00 女性誌レビューBAILA 続いて「女らしさが醸し出される逆転性。『ミリタリーブルゾン』」「少しずつ変化しながらずっと定番。『トレンチコート』」「羽織るより閉めて着る。『ブルージージャン』」と、先ほどのセットアップのジャケットを含め、残りの6.5着中3.5着がアウターです。中でもトレンチコートはなぜかノースリーブタイプをチョイスしており、『ドラゴンボール』(同)の「ヤジロベー」にしか見えない仕上がり。必見です。 残りの3アイテムは「ロックなマインドと遊び心。『プリントTシャツ』」「ミニマルなモード感が宿る『白スニーカー』「肌との相性で選ぶ上質な存在感。『シルバーとパールのアクセサリー』」。……やっと出てきたインナーが「Tシャツ」1アイテムのみとはこれ如何に? 10着しか服を持たないという想定で、インナー1着って設定に無理がないか!? とはいえ、この企画、「梨花像」という点では大変わかりやすかったこともまた事実。ある時は実業家として、ある時は母として、きっと毎日臨戦態勢で生活しているのでしょう。そりゃあもう、サバイバル。ミリタリーブルゾンの1つも着たくなります。なんだかんだ、1着しかないインナーを夜な夜な部屋干ししてそうな苦労人の一面を、梨花は持っていそうですし、彼女の「そこいらの読者モデルと同じように、ひらひらしたワンピースなんかで現場になんて行ってられない」、というプロフェッショナルな姿勢がひしひしと感じられました。 実のところ、通勤コーデを求めるバイラーズに「レザーボトム」「ミリタリーブルゾン」「ロックなマインドのTシャツ」見せられても、正直どないしたらええねん、というのが本音ですが、梨花の求める女性像がそっちなのであれば、これが正しいのでしょう。この企画で言いたいことは「10着しか服を持たないとしたら?」という問いへの答えではなく、「10着の服を選ぶことで、自分なりの女性像を持ちなさい」ということなのです、多分。 それにしても、今まで「梨花目線で選ぶ大人のピンク(2014年12月号)」など、「BAILA」の中でも男前っていうよりはフェミニン寄りのポジションにいた梨花。仕事と現実は違うと言ってしまえばそれまでですが、こんなにキャラ崩壊させてしまって大丈夫なのかと不安になります。「夏以降、主婦に戻る」宣言といい、なんだか、「ヒステリックグラマーの私服をアピールしまくるAKB48卒業目前の前田敦子ブログ」とダブらせてしまうのは私だけ? やはり卒業を目の前にすると本当の自分像を見せたいと思うものなのでしょうか。モデル業卒業まであとわずかの梨花にこれからも目が離せません! 前のページ123次のページ Amazon 『BAILA(バイラ)2015年 05 月号 [雑誌]』 関連記事 アラサーはシャツさえ着てれば“高見え”!? その強引すぎる「BAILA」理論を読み解くアラサー向け「BAILA」に70万円のエルメスバッグ! 分不相応すぎる提案の意図とは?「BAILA」の新女性像「外側は女らしい、内側男前」、10年前の『anego』ブームとの違いとは?平成世代迎合を図った「BAILA」、「BUZZってる」のセンスに感じたアラサー雑誌の必死感個性がないのが個性! 「BAILA」の向かう先は?