サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューアラサーの自分探しを煽る「BAILA」の罪 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「BAILA」5月号 「BAILA」のミューズは謎の外国人モデル!? 自分探しに奔走するアラサーの盲点 2015/04/25 16:00 女性誌レビューBAILA 「BAILA」2015年5月号(集英社) うつろな表情でミリタリーブルゾンを羽織り、ワイルドかつアンニュイに決めた梨花が表紙の「BAILA」5月号(集英社)。あまりに漂うスモーキー感に、間違えて「Gina」(ぶんか社)を買ってきてしまったのかと思いました。 梨花の私物のミリタリーブルゾンを軸に、はやっているといえどもターゲットとする「コンサバOL」が最も手を取らなそうな系統のスタイルを表紙にするあたり、「BAILA」の攻めの姿勢が窺えます。受けて立とうじゃないか、ということで、早速今月号の「BAILA」を見ていきましょう。 <トピックス> ◎梨花が10着しか服を持っていなかったら…? ◎春はこの2色がリードする!ご機嫌ネイビー、ご自慢ホワイト ◎これからの自分らしさを確立するために!30歳のうちにやっておきたいこと ■卒業前の梨花の「実は」ファッション まず、巻頭の「梨花が10着しか服を持っていなかったら…?」から見ていきましょう。リードには「整理された自宅のクロゼットには、本当に選りすぐられたアイテムだけがならぶという梨花。そのなかでも『10着しか服を持たないとしたら?』という問いへの答えがここに(略)」とあります。あ~今はやりのフランス人の本的なのやつね、と思いながら読み進めると、「私、おしゃれは好きだけど、服そのものが好きというより、『こういう女性像だったらこの服をこんなふうに着るよね』とか『こういう女性像でこれを着てたら素敵』と妄想するのが好きなの。そう、すべては女性像から入る(略)」という梨花のインタビューが続きます。つまりはこの企画に出てくるアイテムは全て「梨花像」の結晶ということ!? 普段、モデルの「リアルクローズ」を扱うことが少ない「BAILA」だけに、ほぼ全アイテムが私物というこの企画、期待が高まります。 では、早速「梨花という女性像」を具現化した選りすぐりのアイテムたちを、キャッチーなコピーとともに見ていきましょう。 「不変的なシンプル美。『黒のストレートパンツ』」「もはやデニム感覚。『レザーボトム』」「THEマイスタンダード!『ダメージデニム』」、さらに「引き算でらしさを探る。『セットアップ』」でもパンツをチョイスと、なんと貴重な10着中3.5着がパンツ。スカートは0着! という、早速「梨花像」が際立ったアイテム構成です。 123次のページ Amazon 『BAILA(バイラ)2015年 05 月号 [雑誌]』 関連記事 アラサーはシャツさえ着てれば“高見え”!? その強引すぎる「BAILA」理論を読み解くアラサー向け「BAILA」に70万円のエルメスバッグ! 分不相応すぎる提案の意図とは?「BAILA」の新女性像「外側は女らしい、内側男前」、10年前の『anego』ブームとの違いとは?平成世代迎合を図った「BAILA」、「BUZZってる」のセンスに感じたアラサー雑誌の必死感個性がないのが個性! 「BAILA」の向かう先は?