サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」小籔千豊は、なぜ美魔女に怒るのか? コラム 仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」 小籔千豊は、なぜ美魔女に怒るのか? 「白髪染めを我慢する母」賛美の単純すぎる本心 2015/04/23 21:00 小籔千豊女のためのテレビ深読み週報 小籔千豊公式プロフィールより 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今回の芸能人> 「私、服にお金かけたくない。このシャネルは、お母さんが捨てるって言うたから、もらってん」小籔千豊 『ざっくりハイタッチ!』(テレビ東京、4月19日放送) 誰にも迷惑かけてないし、心の中で満足しているんだから、いいと思うんです――美魔女問題は、初代グランプリ美魔女、草間淑江氏の一言で全て解決できると思うのだが、お笑い芸人・小籔千豊はどうしても彼女たちを捨て置けないようである。インスタグラムに「今日のネイルだょ」と題して、自らの素爪をアップするなど、女性を痛烈に皮肉っている。『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)においては、美魔女に対して以下のように主張した。 1.エステやネイルサロンより、書店がはやっている世の中でないとおかしい。 2.美魔女は美と経済力に恵まれた特別な人なんだから、「普通の主婦」ヅラしないでほしい。そういう言い方をするから、普通の主婦が私も行かなければとネイルサロンに走り出す。 3.自分磨きばっかりする美魔女だけでなく、その反対側、白髪染めを我慢して、子どもの塾代に充てているオバハンをもっと賛美すべき。 1と2の主張から気付くだろう。小籔の主張の「戦犯」は、美魔女を取り上げる側(出版社)と受け止める側(読者)であり、美魔女は無実である。問題は3の主張である。白髪染めを我慢して子どもの塾代に充てるオバハンは、人口比で言えば、夫や本人が会社経営者で、月々7~8万円の美容代を捻出できる美魔女より、はるかに多いはずだ。故に小籔を「庶民の味方」ととらえる人もいるだろうが、「経済的に恵まれた美魔女<子どものために我慢するお母さん」という図式は、つきつめていけば「金のある母親は、楽をしている」「子どもの犠牲になることが、あるべき母親の姿」という決めつけではないだろうか。 「白髪染めを我慢する母」の真意が見えてくるのは、19日放送の『ざっくりハイタッチ!』(テレビ東京)である。「こんな服を女性に着てほしい!」という企画で、レギュラー陣がモデルを妄想彼女に見立てて、好みの服を着てもらう(どんなシチュエーションで、なぜその服にしたかも、芸人が語る趣向になっている)内容だ。小籔は「普段は古着のGパン&Tシャツで着飾ったりしない」彼女と、オペラを見に行った帰りに、食事の約束をする。いつもと違うフォーマルな姿に驚く小籔に、彼女が言う言葉(企画上、小籔が言わせた言葉)が「私、服にお金かけたくない。このシャネルは、お母さんが捨てるって言うたから、もらってん」である。 12次のページ Amazon 『美魔女・山田佳子 もう怖くない 49歳の崖』 関連記事 上西小百合議員の“たれ目メイク”に憤る友近――「女を出すな」の忠告に募る疑問野心丸出しの上重聡アナが可愛く見えてしまう、安住紳一郎アナという“ズルい男”「金目当てやない」やしきたかじん、年下妻への絶対的信頼に見る“自分好き”男の生態「浮気常習犯」とみなされた矢口真里が、“女無頼”キャラになれなかったワケ「乱れても吐かない」という泥酔スタイルに感じた、脊山麻理子の浅はかな優越感