今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

日テレ・上重聡アナ、スポンサーからの利益供与報道で手にした “新たな可能性”

2015/04/03 21:00
2015kamishigeana.jpg
『スッキリ!!』(日本テレビ系)公式サイトより

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎救済の手はすぐそこに……
 1億7,000万円の利益供与報道が出て初めての『スッキリ!!』(日本テレビ系)OAではスルー、後に「不徳の致すところ」というコメント文書を出した上重聡アナ。「ついうっかり1億7,000万借りちゃって」というシナリオを、局を挙げて押し通すということで決まったようだ。ザ・予想通り。とりあえず、上重アナ本人は、今引っ越しの荷造り真っ最中に違いない。

 ま、テレビ業界の利益供与なんて掃いて捨てるほどあるとは思うが。これはいくらなんでもケタがなぁ。フリーにもなってない一局アナが、1億7,000万円のマンションに住んで、数千万円のベントレー乗り回してたら、「週刊文春」(文藝春秋)が嗅ぎ付けなくても、「上重……?」となるのは時間の問題だったろう。

 しかし、落とし前のつけ方よりも気になるのは、ABCマート元会長が、なぜここまで上重アナに肩入れしてたのかって話である。「ご贔屓」で片づけるには、あまりにも額が大きすぎる。「いつか娘婿に」なんて話なら、結婚してからにすればいい話だし。元会長が女性ってことならまたベクトルが違ってくるのだが。うーん……。まさか、お稚児さんってことはないよね。SMAP・稲垣吾郎とヒロくん的な、ソウルメイトということだったのだろうか。解明されないんだろうな。出世ももうないんだろうな。

 今我々は、MXテレビにまた1人、新しい出演者が加わる萌芽の時を目撃しているのかもしれない。『バラいろダンディ!』金曜日MCあたり、ぜひ。

◎正しい鑑賞方法
 ヒロミや千原ジュニアといった主力コメンテーターが、口を揃えて「一度はお断りしたんですけどね」と責任回避の予防線を張る中スタートした、『白熱ライブ ビビット』(TBS系)。MCはTOKIO・国分太一と真矢ミキ。剛力彩芽に次ぐ、新たなオスカーのゴリ押し物件は真矢ミキなのであった。いやー、オスカーのゴリ押しって、本当にどてらいな。実績も実力もゼロの人間を、帯の情報番組のMCにネジ込むとは。


 何かうまいこと言おうとしては、必ず変なところに着地、共演者がフォローに追われるという地獄絵図を見ていると、ゼロというよりマイナスからのスタートになってる気がするが。世界で最も強い力のゴリ押しとして、ギネスに載るかも。

 しゃべってもまったくシワが寄らない、凪いだ海のような真矢ミキの顔には、ある意味メンテナンスというものの臨界点が見て取れる。「あそこまで不自然じゃない感じで」という、新たなオーダー指標の登場に、メンテナンス業界だけは白熱しているのかもしれない。

◎日本がGACKTに優しいワケ
 「GACKT、フランスのレストランで人種差別に会い、毅然と文句を」のニュース。もちろん本人発。このニュースで最もGACKT側が発信したかったのは、「人種差別に毅然と」の部分ではなく「フランス語で文句を言う」のくだりだろう。彼の語学能力に関しては、以前同じ経由で「中国語もペラペラ」という話を聞いたことある。清々しいほどリアリティゼロ。でも「じゃあ、しゃべってみろ」という気持ちにもならん。

 何だろう、優しい気持ちで対峙できるな。「差別はしちゃダメ」というGACKTからのメッセージ、しっかりと受け取り、実践している次第です。

asokokenbun.jpg

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、1月16日に新刊『今井舞がゆく! 気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)発売。


最終更新:2019/05/22 16:28