サイゾーウーマンカルチャー漫画レビュー親の介護と向き合うマンガ カルチャー [マンガレビュー] 倒れた親は施設か家か、延命はどうする? 問いの中で“親の介護”を描くマンガ3冊 2015/03/28 19:00 マンガ介護をめぐる家族・人間模様 親の介護はまだまだと思っていても、その日は前触れもなくやってくる。マンガの世界でも介護をテーマにした作品が昨今は豊作だ。作者自身のエピソードを綴った話題の3作を紹介する。 ☆半身まひの父と倒れた母、子どもはどうする? 『親が倒れた!』(新潮社) 介護はまだ先だと思っていても、親を突然襲うのが脳血管障害だ。そして家族の心の準備も、受け入れ態勢も整わないまま、親はあっという間に退院させられる。タイトルもそのものズバリ、『親が倒れた!』(新潮社)は、好評だった『親を、どうする?』『親を、どうする? 介護の心編』(ともに実業之日本社)に続く介護シリーズ第三弾。脳こうそくで突然倒れた父親をめぐる、母、長女、長男、次女それぞれの思いが描かれる。 父親は、リハビリ病院に転院したにもかかわらず、半身まひが残ったまま退院。なし崩し的に、71歳の母コズエが介護することになる。老老介護の始まりだ。生活の全てに介助が必要な父は認知症も発症し、コズエは心身ともに疲労がたまっていく。 子どもたちにも、それぞれ事情がある。長女アオイは専業主婦だが、子育てで忙しい。長男ケイに子どもはいないが、妻は親の介護中。次女サキはアラフォーシングルの派遣社員。年下の彼には二股をかけられていて、先が見えない。母に父の介護を任せている間は取れていた家族の均衡は、コズエが倒れるとたちまち崩れていく。母の延命はどうする? 父の介護はどうする? 深刻な問いに直面する子どもたち。一時は、サキが仕事を辞めて介護すると宣言するところまでいくが……。誰か1人に介護を押し付けると、将来きょうだい間で禍根を残すことになる。それが、親が亡くなった後も相続をめぐる家族争議の原因になっているのだが、3人はどんな選択をするのか? ☆かあちゃんへの「負い目」で在宅介護を選ぶ 『かあちゃんといっしょ』(講談社) 一方、『かあちゃんといっしょ』(講談社)では、息子が母親を在宅介護する様子が描かれる。ダンゴ屋を営むちょっとコワモテのテツオは、体の自由の利かないかあちゃんを、単身実家に移り住んで介護している。実家には、アラフィフの長男・シゲオも同居しているが、若い頃から引きこもりぎみ。ブルーカラーの仕事には就いているものの、自分のことで精いっぱいだから、かあちゃんの介護にはノータッチだ。身勝手な長男だが、かあちゃんにとってはいつまでも子ども。不出来なほど、いとおしいのだ。 妻と小学生の1人息子とは別居を強いられている。介護で家庭を顧みないテツオに、妻の不満はたまっている。妻に「施設に入れれば」と冷たく突き放されつつも、テツオがなぜここまでやるのか? テツオには、かあちゃんに対して、ある負い目があったのだ。 かあちゃんは早くに夫を亡くし、苦労して3人の息子を育ててきた。そんなかあちゃんは、50過ぎてようやく手に入れた自宅には特別な思い入れがある。それだけに、施設に入れることへのためらいは大きい。それでも、仕事をしながらの介護は大変だ。かあちゃんに苛立つこともある。テツオの妻が言うように、子どもにも寂しい思いをさせて、いつまでもこんな状態でいいわけがない。妻にも子どもにも負い目を抱えたテツオは、かあちゃんを施設に入れた方がいいのか、苦悩するのだ。 12次のページ Amazon 『親を、どうする? (コンペイトウ書房)』 関連記事 父親へのわだかまり、母親への「ごめんね」――団塊オトコが“子ども”になる介護「大人になったら殺そうと思っていた」父親を介護する息子の殺意が切り替わった瞬間『ペコロスの母に会いに行く』岡野雄一氏の、「親と距離を置くことで救われる」介護「親子の愛憎劇の幕引き、憎いなら憎めばいい」親の介護で繰り返される業老後はすぐにやってくる! 親の介護に独り身の老後、それぞれの現実問題 Facebook Twitter プッシュ通知を受け取る クリックしてプッシュ通知を有効にする クリックしてプッシュ通知を停止する アクセスランキング カルチャー ハイスペ医師と仮交際スタート 男女の友情が一線を越えた作品 実は離婚歴があって子どもも2人いるんだ 「お前、もう結婚はあきらめたのか?」 AV男優・しみけんがスパッと解答 アラフォー婚活、12歳下の韓国男子 半年で73人とお見合い! 姉がアプリでゲットした再婚相手に驚き! イケメンと順調に交際……と思いきや 相席居酒屋、婚活パーティーで見た現実 総合 ロピア「ギリシャ風ポテトロール」って何? 【ジョナサン】アジフライ799円ランチ 八木勇征『矢野くんの普通の日々』5位スタート 『ベストヒット歌謡祭』プレイバック 赤字幅拡大の【木曽路】で週末ランチ 【トップバリュ新作】カップ麺、味もコスパもいまいち 『おむすび』視聴率推移、第9週開始 【timelesz】歴代売上データ一覧 【ニキビケア】評判の3商品を試して大感動 スノ・目黒、療養を気にしすぎ? 暮らしのおすすめ記事 平野レミ【ふわふわ卵焼き】は5分で作れる! 「ポリ袋ではんぺんを潰す」斬新なレシピ 食べ物 和田明日香【新玉ねぎと豆腐のサラダ】、火を使わないでサクッと作れる! 夏の推しサラダに決定! 食べ物 【業スー、西友、イオン】冷凍&チルド「チーズインハンバーグ」食べ比べレポ! 108円“5種のチーズ”に揺さぶられた!! 食べ物 和田明日香【切り昆布のポンマヨサラダ】、自信満々のリピート確定レシピ! 和えるだけなのにすごいぞ 食べ物 激安で評判の【ラ・ムー】、買い物して驚いた“まるで昭和”の価格! 55円PB商品の味は? 食べ物 暮らし一覧へ 男性アイドルのおすすめ記事 Hey!Say!JUMP・伊野尾慧、冠番組で「芸能人やめてもいいかな」と吐露したワケ 伊野尾慧 少年忍者・黒田&檜山、美 少年・浮所&那須がランキング席巻! 生写真売り上げ【2024年5月ベスト10】 ジュニア なにわ男子・高橋恭平、炎上女性グループと“つながり”疑惑! SixTONES・森本慎太郎は複数人との交流――ファンが懸念する「ジャニーズとYouTuber」の関係 高橋恭平 TOKIO・松岡昌宏、「我々よりも後輩が喜んでくれた」初のオリコン1位獲得当時を回顧 松岡昌宏 KinKi Kids・堂本剛、吉本芸人の「愛のかたまり」カバーを称賛! 「衣装の再現性がエグい」「社歌にしていただいても……」 堂本剛 男性アイドル一覧へ