サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」椿鬼奴&黒沢に見る、女の友情ルール コラム 仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」 椿鬼奴と森三中・黒沢かずこに見る、女友達の恋愛を心配するときの大切なルール 2015/03/05 21:00 椿鬼奴黒沢かずこ女のためのテレビ深読み隔週報 既婚女性と独身女性のすれ違いは、多くの人が経験しているだろう。よくあるパターンが、何となく話が通じなくなり、遠慮が必要になることである。既婚女性は、結婚をしたことで「良かったこと」と「悪いこと」をそれぞれ経験し、その良し悪しの配分は人によって違うが、女同士の暗黙の了解で、「良かったこと」はあまり話されない。独身女性に対して、「結婚はいい」と熱弁を振るった場合、自慢話や上から目線に受け止められ、友情が終わりを迎えることも考えられるからだ。 鬼奴が仮に佐藤と結婚して、経済的な悩みを吐露したら、もともと佐藤に好感を持っていない黒沢は「だから、言ったじゃないか」と、悩み相談で絶対禁忌の「悩んでる人そのものを否定する」可能性が出てくるだろう。夫に不満があることは、「夫が嫌い」とか「離婚したい」と必ずしもイコールではない。もし夫に対して否定的な意見を言われたら、今後その女友達との付き合いに支障をきたしかねない。 「一緒」でないと、良い意味での「心配」が成立しない理由はもう1つある。環境が違うと、地雷が格段に増えるのだ。例えば、現段階で、結婚に向いてない彼氏を持つ鬼奴が、彼氏のいない黒沢に「恋愛して幸せになって」と言うのは、どちらも「結婚の可能性が低い」という点が一緒であることから、独身女性同士の友情からくるアドバイスとなるが、環境の違う人から言われると、どんなに言葉を選んでも「見下し」と解釈されることがある。 鬼奴のために涙を流す黒沢を、石橋は「心のきれいな人」と褒めたが、女同士の関係は、そんな単純なものではない。相手をそれだけ「好き」であるということは、同じ分だけ「嫌い」になる可能性を秘めているということでもある。 女の友情は、時に美化され、時に裏切りの象徴として描かれるが、実際は表裏一体だろう。「一緒」だからこそ成立し、「一緒」でなくなれば壊れてしまう。どちらかが裏切ったとか悪いということでなく、学校と同じで卒業がある、ということではないだろうか。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。 ブログ「もさ子の女たるもの」 前のページ12 最終更新:2015/03/05 21:00 Amazon 『クロサワ映画 [DVD]』 美しさと裏切りが表裏一体だから女の友情は劇的 関連記事 松嶋尚美と中島知子……明暗を分けた元コンビに見る“できる女”の本当の条件佐藤江梨子、海老蔵のスタッフとでき婚に感じた「元カレが忘れられない女」の特徴安藤美姫、ことごとく大炎上の理由――「ありがたがるはず」というお姫様脳の正体「浮気常習犯」とみなされた矢口真里が、“女無頼”キャラになれなかったワケナイナイ・矢部浩之に見る、「非婚主義者だった男が親バカへ」というミステリー 次の記事 嵐、史上初3冠も売上に陰り? >