蒼井凜花インタビュー

CA、モデル、クラブママ――女社会のドロドロを見続けた官能作家が語る“女同士”の性

2015/03/04 16:00

――これまで仕事や恋愛を通して、さまざまなドロドロを経験したにもかかわらず、蒼井さんはフラット目線で冷静ですよね。

蒼井 打たれ強くなったのもありますが、もう平和が一番ですよ。もちろん毒づいてみたいこともあるんですけど、自分に呪いをかける行為だと思うので、私はしません。それも1つの美意識だと思っています。脳みそって、主語を認識しないんですって。例えば「お前死ね」って言うと、脳は「死ね」という言葉だけを認識して、いわゆる“言霊”として自分に跳ね返ってくるそうですよ。ドロドロに執着してしまうと、自然とそういう人だけ寄ってきてしまいますしね。なにかイヤなことがあったら、ネタにして小説に書けばいいんです。

――今後は、官能小説以外にもチャレンジする予定はありますか?

蒼井 はい、依頼があれば何でも書きます。が、ミステリーにしろ、夜の世界にしろ、官能場面は絡ませていきたいです。私、セックス大好きですから(笑)。特に夜の世界の女の戦いは、いま一番書きたいテーマです。女性は心のどこかに、悪女願望や魔性願望を持っているはず。でも、それを表に出せない人が多い。一方で夜の世界の女性は、のし上がるために野心むき出しですからね。そんな女性の隠された願望を刺激するものを書いてみたい。あと、AV原作の仕事も増えたので、次は女性向けのAVにもチャレンジしたいです。
(取材・文/いしいのりえ)

蒼井凜花(あおい・りんか)
北海道旭川市出身。短大卒業後、某航空会社でCAとして勤務。退職後、オスカープロモーションにモデルとして所属。その後、六本木のクラブママとして働く。2010年『夜間飛行』でデビュー。著書に『欲情エアライン』『愛欲の翼』(ともに二見書房)など。
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【蒼井凜花さん出演イベント情報】
『蜜談・Ⅱ~素晴らしき、愛と禁断の官能小説ワールド~』
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場所:新宿 ネイキッドロフト
蜜談公式ブログ
※詳細は公式ブログにて

最終更新:2015/03/05 12:20
『夜間飛行(二見文庫)』
アノ宇野千代を彷彿とさせる「死ななさそう」な作家さんでした!!