[連載]みかのはらミキ presents ご長寿番組潜入記

MC・恵俊彰も“おばさま”心をわし掴み! 『ひるおび!』好調の真実を観覧で知る

2014/12/14 21:00
hiruobi-nyujo.jpg
入場整理券は赤坂サカスのスケートリンク割引券も兼ねている。無料観覧でご褒美付きだ。

 この日のトピックスとしてはインドネシアの文化やイスラムのハラール料理の紹介があった。解説ゲストに来ていたインドネシア人の留学生の男性が、チュートリアル・徳井義実のネタの「ヨギータ」に似ていて、個人的にツボであった。留学生の彼のキャラクターも明るく、恵もイジり甲斐がある様子。ところで、『ひるおび!』はフリップのめくりが多い。トピックスについて安東弘樹アナや土井敏之アナがフリップを使って説明していたが、こんな部分まで隠してどうする? というほど、ほぼフリップ全面に紙が貼られている。スタジオに来ている解説者の顔写真にフキダシがついたフリップはいらないのでは? 本人が話せばいいではないか、 と少々疑問に思う。アナウンサーは解説しながらめくった紙を、足下で膝をついて待機しているスタッフにスッと渡し、スタッフはそれを小さいワゴンに乗せどんどん回収していった。カメラには映らないが忍びの者のような存在だ。

■空気を支配する観覧客・おばさま

 そして、木曜日の最大の楽しみは八代弁護士による「解決!ジャッジマン」のコーナーだ。これがやりたくて木曜日希望で応募していたのだ。このコーナーは、身近なトラブルは法的に裁けるのか? どう解決できるのか? を八代弁護士がクイズにしながら解説するコーナーで、観覧客も青と赤の両面カードを持って参加できるのである。コーナー直前にその青赤カードが配られた。スタッフからは「こちらが合図を出しますからカードを上げてください」という指示だけ。もう全員が当然ルールを知っている前提だ。クイズが始まる前(本番中)、隣の席のおばさまが「これ、全問正解すると賞品がもらえるのよ」と教えてくれた。1人だけ「これは違うだろ」という答えを選んで目立ってみようかと思っていた私だが、そうなれば話は別だ。

 カードを上げる時は、ばっちりテレビに映るので背筋を伸ばして座り直した。クイズは遺産相続トラブルの内容で、隣のおばさまが「これ、私もほんとにあった話よ~」とまたも本番中に話しかけてきた。おばさま、だんだんスタジオではなくお茶の間感覚になっている。いつもは全3問のジャッジマンだが、時間の関係かこの日は2問で終了した。そのため賞品はナシ。2問連続正解したのに! もう1問やりたかった。

 放送も進み、観覧のおばさまたちもほぐれてきたのかリアクションが激しくなってきた。大体の番組は、前に座っているディレクターが「へぇ~!」「ああ~!」と「ここで相づち打つんだよ」的な見本リアクションを取っているのだが、後半はそれも必要なく、おばさま方は思うままに「あらやだ」「まぁ~」「そうそう」などと口に出している。そしてCMの合間は足を伸ばしたり、持参の飲み物を飲んだり勝手知ったるご様子。インドネシアではやっている日本の曲を歌っているのは? というフリップのめくりにも、「五輪真弓!」「五輪真弓よっ」と出演者より先に答える参加意識。


『お茶の間(1)』