サイゾーウーマンカルチャー漫画レビュー『子供はわかってあげない』の鮮やかさ カルチャー 『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【10月】後編 少女と少年の“ちょっと大人になった”夏が鮮やかに満ちる、『子供はわかってあげない』 2014/10/22 21:00 マンガ『なんかおもしろいマンガ』あります小田真琴 【10月の注目作】乙女臭い前半と男臭い後半……頭ひとつ抜けてる『月に吠えらんねえ』『あれよ星屑』『ドリフターズ』が登場 (左)『あれよ星屑』2(エンターブレイン)、『月に吠えらんねえ』2(講談社) 10月も半ばを過ぎてしまいましたが、今月は乙女臭い前半と、男臭い後半に分かれているようです。 1日に大島弓子先生の久々の新作『キャットニップ』1(小学館)が発売。高野文子先生と大島弓子先生の新刊が立て続けに読めるなんて、なんという僥倖でありましょうか。ほか、9日に売野機子先生『MAMA』4(新潮社)、10日にアキヤマ香『長閑の庭』1(講談社)、10日に渡辺ペコ先生『ボーダー』2(集英社)、17日に斉木久美子先生『かげきしょうじょ!』2(同)などが発売されます。すでに読んでしまったのでお伝えしておきますが、『かげきしょうじょ!』の2巻は素晴らしいです。 男臭い後半には、マンガ好きが注目するタイトルがずらりと揃っています。23日に清家雪子先生『月に吠えらんねえ』2(講談社)と幸村誠先生『ヴィンランド・サガ』15(同)、25日に三宅乱丈先生『イムリ』16(エンターブレイン)と山田参助先生『あれよ星屑』2(同)、そして27日に平野耕太先生『ドリフターズ』4(少年画報社)が発売されます。特に『月に吠えらんねえ』『あれよ星屑』『ドリフターズ』は待ちかねていた人も多いのではないでしょうか。 最後はまったく「女子マンガ月報」でなくなってしまいましたが、いずれにせよ今月もマンガ好きは大忙しなのです。 小田真琴(おだ・まこと) 女子マンガ研究家。1977年生まれ。男。片思いしていた女子と共通の話題が欲しかったから……という不純な理由で少女マンガを読み始めるものの、いつの間にやらどっぷりはまって、ついには仕事にしてしまった。自宅の1室に本棚14竿を押しこみ、ほぼマンガ専用の書庫にしている。「SPUR」(集英社)にて「マンガの中の私たち」、「婦人画報」(ハースト婦人画報社)にて「小田真琴の現代コミック考」連載中。 前のページ12 最終更新:2014/10/22 21:28 Amazon 『子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)』 読むべき物がある幸せ 関連記事 かつては売れっ子、低迷するアラフォー女漫画家の自虐コメディ『都の昼寝物語』の叫び杉浦日向子『百日紅』はじめ『信長協奏曲』も映画化! “女子時代劇マンガ”がキテる!女子マンガ代表・雁須磨子『右足と左足のあいだ』が描く、男女の“言葉”のズレの妙味女子マンガに登場する「不倫」する女たち——『あなたのことはそれほど』『おんなのいえ』永遠と幻を信じること――少女アイドルの内面を掘り下げた作品『5つ数えれば君の夢』 次の記事 山下智久、モデルお持ち帰り報道! >