大久保ニューの【美のぬか床】 第16回

「遺伝子解析ダイエット」で初めて知った、“食っちゃいけない”男と食い物に魅せられる女心

2014/08/30 19:00

  私は基本「いい人好き」だ。「真面目」やら「朴訥」やら「地味」な男子にグッとくる。言い換えるなら「白米みたいな男子」が好きだ。そんな私は、「ズル賢くてオシャレなダメ男」の魅力というものは全然理解できない。いや、それ以上に「そんな男に夢中になる女」が理解できなかった。以前、「バーテンのバイトをしているバンドマン」という超危険物件にのぼせ上がっている女子に「一番よくないパターンだよ!?」と反対してしまったが、あれは「唐揚げみたいな男」 だったんだなあ。なるほど、危険なのはわかっていても抗えない。しかも反対されればされるほど、輝いて見える。男への嗜好も、食に対する嗜好とは別の「遺伝子のせい」かもしれない。これからは白米を男だと思えば愛せる気がしてきたわ☆

 閑話休題。逆に「身体にいい食べ物」として「鮭」を勧められる。鮭には皮下脂肪を燃やす脂がたくさん含まれているらしく、タンパク質も豊富。筋肉を作るためには、タンパク質を摂取しないといけないが、私はマッチョ願望がないから別にいいかと考えていた。しかし、筋肉が減ると、痩せたところでリバウンドしやすいらしい。体重を減らしても、すぐ戻ってしまうのは、筋肉がなかったからなのね……。その後、筋肉がつきづらい私のためのエクササイズのやり方や、食事の順番なども指導していただく。ふむふむ……熱心にメモを取る自分にふと気づく。特別目新しいことを言われているワケではないのに、私の心の開きようったら何なのだろう?

 世の中には数々のダイエット法がある。「数々ある」というのは、「決定打がない」ということだ。ダイエット商品にはもれなく「個人差があります」とこっそり表記され、失敗したダイエッターは「私には合わなかった☆」を言い訳にしてしまう。その点、遺伝子が元となってのアドバイスは「私だけのため」感が強くて、思わず熱心に聞き入ってしまう。この感じは「占い」に近いのかもしれない。しかし、結局は占い師のフィーリング次第なものとは違い、遺伝子は科学的だ。言う側も言われた側も逃げようがない。この説得力はダイエットジプシーな女子にガツンとくるのではないだろうか。

 これだけでも十分に満足な内容だったが、今回は「肌老化関連遺伝子」も調べていただいていた。こちらの診断結果は8タイプの果物に分類される。私の結果は……ドキドキ……「イチゴ」であった。一瞬「かわいい☆」と思ってしまったが、イチゴって表面が種だらけでボコボコじゃね? ……不安になってみたら大正解。私の肌は「特にシワ・たるみになりやすく、シミにも注意」とのことらしい。3大トラブル制覇やんけ!!!

 そしてまた望月さんより詳しく解説していただく。「コラーゲンが分解されやすく、活性酸素を除去しづらい」らしい私の肌。それを改善するために必要な食材を教えていただいたところ、またしても「鮭」がいいとのこと。もう、この秋は熊のように鮭を喰いまくろう! と心に誓う。そして、ダメ男好きな女子に、もっと優しく接してみようとも誓ってみた。危険な男や食べ物は、身持ちを崩さない程度に楽しみましょ☆


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遺伝子解析に基づいた新ダイエットメソッドにより、一人ひとりの体質に合わせたダイエット法を提供してくれる。肥満遺伝子のタイプ別にあった食事・サプリ、また運動プランを提案してくれ、60日間で理想の体に導くというスタジオ。
公式サイト

大久保ニュー(おおくぼ・にゅー)
1970年東京都出身。漫画家。ゲイの男の子たちの恋愛や友情、女の赤裸々な本音を描いた作品を発表。著書に『坊や良い子だキスさせて1』(テラ出版)、『東京の男の子』(魚喃キリコ、安彦麻理絵共著/太田出版)などがある。
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最終更新:2019/05/14 20:21
『まるでダメ男じゃん!:「トホホ男子」で読む、百年ちょっとの名作23選 (単行本)』
「遺伝子」ってのが女心をガバガバにさせるキラーワード