カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「AneCan」9月号

“狙い通り”人生の「AneCan」モデルが説く、「周りと比べないで」文脈のトラップ

2014/08/21 21:00
「AneCan」(小学館)9月号

 うだるような暑さが続く今日この頃、「AneCan」(小学館)9月号の大特集は「夏のおしゃれはストレスフリー(はあと)」。この時期のファッション誌の特集の厳しさを感じてしまいます。夏のおしゃれ=汗をかくしニオうしいろいろストレスフル、ということで、「ストレスフリーを目指そう!」→その結果、夏とは全然関係ないじゃん! という内容もありました。例えば「伊達メガネ&サングラスの日の伊達メーク!?」、夏関係ない。それはそれで、読み応えがあり楽しくもあるのですけどね。また、「別冊付録 あの人のお部屋が見たい!」に出てくる人たちは、「AneCan」読者層とは、540度というか、もう1周追加の900度くらい異なっていそうな、歌手(少女時代・ジェシカ)、芸能人(シルク姉さん)、モデル(安座間美優)、ショップオーナー、料理研究家などなどで、まったくリアリティがない! もちろんインテリアテイストもまったく統一感がない! いつものファッション誌面と同じくテイスト全網羅です。まぁ、「参考にしたい!」というより「見たい!」だからね。この点が、ほかの雑誌のインテリア特集とは異なる面白さでございます。ということで、今月号はライフスタイルページに焦点を当て見ていきます。

<トピックス>
◎夏のおしゃれはストレスフリー(はあと)
◎鈴木サチのお悩み相談室「あなたにサチあれ!」
◎別冊付録「あの人のお部屋がみたい!」

■心配だけが募る城島茂インタビュー
 「AneCan」は25歳以上のジャニーズを「AniMen」と呼んでいるのですが、その「AniMen」に男の本音を語っていただく連載「Check!AniMen」。若年化や入れ替わりが激しい近年のジャニーズ事情には筆者、まったくついていけてないのですが、25歳以上のAniMenとなれば、魔物ばかりの芸能界をしぶとく生き抜いてきた猛者たち、知っている顔ばかりで毎号楽しみにしています。

 今月号のAniMenは、「DASH村」でお馴染みのTOKIOのリーダー・城島茂氏。TOKIOが20周年を迎え、今月末放送の『24時間テレビ』(日本テレビ系)のランナーに決まりましたね。この連載はアネサーと同じくAniMenも老化が気になるお年頃ということで、毎号毎号「健康のこと考えちゃってるぜ?」発言がちょいちょい出てきます。もちろん今月号のリーダーもその期待に応えようとしています。が、先月号のSMAP・木村拓哉のように、具体的な食材や食べ方を語るのではなく、「休日は食料品の買い出しがマスト! 野菜不足にならないようにストック買いをしています!」と、何とも具体性に欠ける内容で空回り気味……。そして、それ以外「健康に気を使っているのね!」という発言は見当たりません。この緩い適当さがさすがリーダー、素敵!!
 
 そして、楽しみにしていたマラソンネタは、というと、「マラソンしながら聴くならピアノの弾き語りとかオルゴールがいいかな。日本語の歌詞とかだと、気が散っちゃいそうですし、しっとりとした曲のほうが、ペースを乱されずに走れる気がします」なーんて調子で、「本当に運動慣れしてないんだな、この人……」と、記事を読むだけで、こちらの心拍数を跳ね上げさせる発言をぶち込んできます。その後も、ページを繰ると、最近よく見かけるエピソードの「長距離を走った記憶は中1の1500m」から始まり、「仕事前に1時間エアロバイクに乗っただけでヘロヘロになって、その後の仕事に支障をきたすため、それ以来ジム通い禁止に」や「筋力は女性なみ」「初のリタイアになりかねない…」など、「どこまで心配させるねん!」と思わず突っ込んでしまうような発言を繰り返します。

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