[女性誌速攻レビュー]「AneCan」4月号

「AneCan」の卵子凍結特集、アラサー当事者をスルーした親の小言のような“正しさ”

2014/03/15 16:00
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「AneCan」4月号(小学館)

 創刊7周年の「AneCan」4月号(小学館)。コンパクト版の販売はなく、通常サイズのみは悲しいですが、Kate spade new yorkのIDカードホルダーが付いて、お値段は通常価格+100円でお得になっております。中身の方は、創刊7周年を記念してさまざまなプレゼント企画、コラボ企画などがあるものの、創刊から一緒にいたモデルのマヤケイもひっそりと卒業。しかし卒業企画は用意されず、「真山景子、AneCanを卒業します!」の2ページだけ。「亀恭子が愛される理由」の方が4ページも割かれています。去り行く者に割くページはないってこと? 
 
<トピックス>
◎姉エレガンスの最新バランスはこれだ! ヒールときどき、ぺたんこ靴!
◎知っておくべき!「卵子凍結」、本当のところ
◎真山景子、AneCanを卒業します!

■流行なんて乗らんでヨシ!
 「AneCan」は、パステルカラーというか、春色がとても良く似合います。数ある雑誌の中でもダントツに相性が良いでしょう(筆者比)。秋冬号の、ニットやコートのパステルカラーは「若作りっぽくて、見てられない……」という気持ちで拝読することも多々ありましたが、春号のワンピースやスカートではしっかり馴染んでいます。ものにしていると言っても過言ではないでしょう。パステルカラーとは無縁の筆者にまで、「AneCan流パステルカラーファッション、やっちゃってもいいんじゃない?」という気まで起こさせてしまう、モデルの生き生きぶりです。

 特集は「AneCan」十八番のスカートと、流行のぺたんこ靴。それにしても「AneCan」モデルはパステルカラーだけでなく、スカートもよく似合います。スカートの流行バンザイ! です。だけど、ぺたんこ靴は全然似合わないよ~。そこ、完全に人の土俵ですから! 「レディなファッション」に、ぺたんこ靴で「こなれ感」出そうとしているのかもしれませんが、膝下が長く細いモデルが着用していても足が短く、バランスが悪く見えます。当然の事ながら誌面上のカットも、「足クロス」に始まり、「背伸び」「横向き、片足ちょっと跳ね上げ♪」「椅子に腰掛け」など、バランスをごまかすポーズが満載です。

 でもご安心あれ。この特集は、「全てのヒールをぺたんこ靴にチェンジ」なんてハードなものではなく、「ぺたんこ靴ってはやってるし、時々履いてみよっかな~」といったノリなので、可愛いヒールを使ったコーディネートや、可愛いヒール自体もいっぱい紹介されていました。そうそう、やっぱり「AneCan」ファッションってヒールの方が似合うし、着こなすのも得意ですよね! それがわかってるから、特集名にもなってるぺたんこ靴を表紙で着用させなかったんですよね? それなら、「選択と集中」で、時々ぺたんこ靴なんて履いてないで、ヒールだけで勝負しましょうよ!

■「AneCan」の考えるオシャレ観
 今回のライフスタイル特集は、「『朝ごはん』をリニューアル!」という軽めの話題から、「働くのは、なんのため?」「『卵子凍結』、本当のところ」と重めの話題まで。年度の仕切り直しタイミングですし、春は新しいことにチャレンジしたくなる季節だからでしょうかね、なんだか「これからの人生の話をしよう」というような真面目感、出てます。


 「『朝ごはん』をリニューアル!」では、「AneCan」専属美容モデルなど8名の朝ごはん数日分が掲載されていましたが、どの方のメニューも体調や気分、準備に使える時間などに合わせた無理のないメニューでした。共通していることは、「おしゃれに、さりげなく手抜き」的なメニューです。例えば、フードコーディネーターの方の朝ごはんは、梅干し、ひじき煮二口分は小皿に可愛らしく盛り(おしゃれ)、ナメタケ、海苔の佃煮は瓶のままでドン(手抜き)っといった感じです。

『AneCan (アネキャン) 2014年 04月号 [雑誌]』