「婦人公論」読者に届くか? “いい子で生きていくと決めた”氷川きよしの不自然インタビュー
「婦人公論」(中央公論新社)レビュー、今回はまず「早乙女太一×松田美由紀 美由紀さんに出会って、本当の“愛”を知った」からスタート。御年52歳の松田美由紀が誌面で年齢を超越したかわいらしさを爆発させています。 “ピュアな二人の本音トーク”と題されたこの対談、「私は若い人にも友達が多くて、みんなタメ口なの」「息子とも友達感覚で、太一と同じような接し方」などなど、始終(年上なのに)カワイイ美由紀の、(年上なのに)カワイイトーク。一方の早乙女は「昔はお客さんへの感謝とか全然無かったし、むしろ女形の自分を好きとか言ってくれるのがイヤだった」「友達とか彼女ができると、まず最初にイヤな自分を見せるくせがある(中略)それでも離れない人と仲良くなる、みたいな」と安定の鬱々っぷりです。そこへカワイイ神・美由紀が「私は毎日毎日言われたい。『そこのジャム取って』と頼むときも『愛してるよ』と一言ほしいな」と暑苦しいまでの“愛こそすべて”を説くものですから、もはや“カワイイヘビに睨まれた中2病のカエル”状態。カワイイ年上、身近にいると結構大変そうですね……という当たり前の感想しか出なかったので、早々に今号のラインナップを。
<トピックス>
◎早乙女太一×松田美由紀 美由紀さんに出会って、本当の“愛”を知った
◎特集 家族の死――看取り、葬儀、気持ちの立て直し方
◎氷川きよし 15年目のモットーは「力まず気負わず自然体」です
■死人に口なし、スピリチュアルに不可能なし
今号の特集は「家族の死――看取り、葬儀、気持ちの立て直し方」です。このレビューでも何度か申し上げましたが、「婦人公論」にとって、死とはすなわちエンターテインメント。どう死ぬか、どこで死ぬか、葬式はどうするか、誰を呼ぶか、花は音楽は香典返しは、そして墓はどこに入るのか。その一つ一つに思いを馳せるうちに、「死」はいつのまにか来るべき人生最大のイベントになるのです。しかし今回の特集は、自分の死ではなく「家族の死」。そこにはどんな欲望が渦巻いているのでしょうか。
特集冒頭に登場するのは「婦人公論」のスピリチュアルアイコン・江原啓之氏。「死は、逝く本人より、遺された者の試練なのです」では作家・小池真理子氏と対談しています。そもそも江原氏は三度の飯より「試練」が好き。試練は天が与えてくれた最高のプレゼントというようなことは、同誌の連載(「家族の正しい関係」)でも散々おっしゃっていますね。10年以上に及ぶ壮絶な介護の末に両親を看取ったという小池氏の体験談に、江原氏がスピリチュアルな合いの手を打ちながら対談は進みます。小池氏も「母が霊媒体質だった」ということで、江原氏の話に特に違和感も抱いていない様子。
小池氏の母親は認知症にかかってから人が変わったようになり、「施設での面会中に『バカヤロー!来ればいいと思ってるんだろ!帰れ!』と怒鳴られた」「カーテンに大便をこすりつけていた」などショックなことも多かったと言います。そこで江原氏のスピリチュアルスイッチがON! 「スピリチュアルな視点で言えば、認知症はたましいの自己表現」とぶち上げます。さらに「ところで、お母様は家の壁か何かをご自分で塗り直していたことがありませんでしたか?」と質問。「壁ではないですが、しょっちゅう障子紙を自分で張り替えていましたね」と答えた小池氏に、江原センセイが衝撃の一言!