サイゾーウーマン男性アイドルSTARTO(旧ジャニーズ)ジャニーズツッコミ道場ジャニドラだから数字が悪い? 男性アイドル [ジャニーズツッコミ道場] ジャニドラは数字が悪い、高視聴率は脚本ありき? ドラマ評価で無視できない要素とは 2014/07/24 21:00 木村拓哉ジャニーズツッコミ道場HERO水球ヤンキース金田一少年の事件簿N(neo) 『水球ヤンキース』(フジテレビ系)公式サイトより 「ドラマにジャニーズはイラネ」と言われる昨今、SMAP・木村拓哉主演の『安堂ロイド~A.I. knows LOVE ?~』(TBS系)、嵐・二宮和也主演の『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ系)の惨敗により、ジャニーズドラマは完全終了かと思われた。 ところが、木村主演『HERO』(フジテレビ系)が初回視聴率26.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。2話目は19.0%と大きく下がったものの、今の時代では十分好調と言ってよい数字を残している。また、Hey!Say!JUMP・山田涼介主演『金田一少年の事件簿N』も、初回視聴率12.4%とまずまずの数字。初代金田一少年・KinKi Kidsの堂本剛と比較されるプレッシャーを背負いつつも、シリアスとコメディの幅広い演技とテンポの良さ、「間」のうまさなどから、「堂本剛版の次にいい」「2時間でなければ14%はいっていた」などと、非ジャニーズファンを中心に概ね好評を得ている。いずれも主演は「王道ジャニーズ」だが、テレビ局が本気で作り、正面から勝負を挑んだ潔さが、数字や評価に結び付いている気がする。 さらに、深夜ドラマながら、初回視聴率8.8%、2話目7.2%と、堂々たる数字を獲得しているのが、Hey!Say!JUMP・中島裕翔初主演、高木雄也出演の『水球ヤンキース』(フジテレビ系)だ。中島と高木は、キムタク・山田と違い、「高身長でジャニーズっぽくない」「若手俳優っぽい」と評されることが多く、それが1つの鉱脈になる期待とともに、不安もあった。なにせ、中島と山崎賢人、間宮祥太朗と『弱くても勝てます』とキャストがかなりかぶっているし、中川大志、千葉雄大などの「若手イケメン俳優」を露骨に並べている。さらに、「水着のお姉ちゃんたち」を多数集め、「マイルドヤンキー」といったキーワードを盛り込み……という「てんこもり」状態も、さまざまな保険かけまくり&『あまちゃん』(NHK)陣に気を遣いまくりで爆死した『弱くても勝てます』を思わせるものがあったからだ。 だが、実際、始まってみると、土曜の深夜の気分に合った、イイ感じのくだらなさ、ベタなストーリー、夏らしい爽やかさがあり、気楽に見られる楽しいドラマとなっている。『ごくせん』(日本テレビ系)第3シリーズ時代には「神」とまで呼ばれた高木の演技が良くなっているし、主演・中島も滑舌にはやや問題があるものの、「時代遅れヤンキー」感には、本人がもともと持っている品の良さや子どもっぽさが良い具合にプラスされ、愛すべきキャラクターに仕上がっている。 対して、深夜ドラマ時代には高視聴率を獲得していた、Kis-My-Ft2・玉森裕太主演の『信長のシェフ』(テレビ朝日系)が、初回視聴率9.7%、2話目が6.7%と苦戦中。ゴールデンになったことで、内容が悪くなったわけでも、ヘンにテコ入れしたり、豪華にしたりしたわけでもなく、「そのまんま」のチープさを貫いたことは好感が持てるが、なぜ数字に結びつかないのか。その理由は、先の『水球ヤンキース』好調の理由と、実は同じ気がする。曜日や時間帯と作品との相性って、頭で考えるよりも大きい気がするのだ。 世間は、ジャニーズドラマの視聴率が悪いと、「ジャニドラだから」と言う。実際、『半沢直樹』(TBS系)が大ヒットした際、中島裕翔が重要な役柄で出ていたにもかかわらず「ジャニーズが出ていないから、見やすい」といった指摘が多数見られた。一方、『弱くても勝てます』が惨敗したときには、主演の二宮はもちろん、バーターだった中島まで「数字を持っていない」とされる。世間の「ジャニーズへの偏見」を痛感するところだ。 また、今クールでも、『金田一少年の事件簿N』1話に出演し、『水球ヤンキース』にレギュラー出演中の中川大志をジャニーズだと思っている人がたくさんいた。だから、何? 「数字が悪ければ、ジャニーズのせい」「数字が良ければ、脚本のおかげ」「豪華な脇役のおかげ」という答えが、残念ながら一部の人の間ではあらかじめ用意されているのだろう。結局、「ジャニーズが出ている」ことが良くも悪くも数字に反映されるのは、初回視聴率のみで、それ以降は脚本の出来や、手間のかけ方・丁寧な作り方と、曜日・時間帯との相性だと思う。ただ、脚本や演出など、作り手の欲求に答えられるかどうかは、個々の力量にかかっているけれど……。 (田幸和歌子) 最終更新:2014/07/24 21:00 Amazon 『金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件 [DVD]』 休日の夕方は『赤い霊柩車』気分でしかないよ 関連記事 嵐・二宮和也『弱くても勝てます』、視聴率稼ぎの“保険”でブレていく残念な展開手越祐也&山田涼介&中島健人、ジャニーズ3大“王子キャラ”の生態系と立ち位置少年から男へ……ジャニーズJr.永瀬廉の放つ、「少年」の危うく脆い美しさを味わう『プラトニック』で身を削るような演技で存在感を放った、俳優・堂本剛に寄せる期待寂しげな笑顔、透明感、儚さ――ドラマ『プラトニック』に見えた、堂本剛の“再来” 次の記事 田中聖、ホスト転身の仰天報道! >