サイゾーウーマン美容・健康コスメ「24h cosme」は本当に肌にいいのか? 美容・健康 ミネラルの正体を大解剖 「24h cosme」は本当に肌にいいのか? 化粧品開発者が語る「ミネラル」のウソとホント 2014/06/22 19:00 コスメ24h cosmeミネラル ――具体的に、どの成分がミネラルなのでしょうか? 尾崎 例えば、「酸化鉄」「酸化亜鉛」「酸化チタン」「タルク」「シリカ」などです。多分、みなさんが使っているファンデーション類の成分表を見てみても、ほぼこれらの成分が書かれていると思います。それくらいよく使う成分です。これらは、ファンデーションの色味調整(例えばオークル系やイエロー系などの色味の調整)、また感触の調整に使われます。実は「酸化亜鉛」には肌荒れを防ぐという美容効果があるのですが、ファンデーション類に配合されるのは微量となるので、やはり主としては肌色を作る成分としての役割が大きい。ということは、やっぱりミネラルは肌を整えるスキンケアのための成分ではなく、メイクアップ用のものということなんですね。 ――では、ミネラルウォーターやミネラルが豊富と言われている食物も、体には有益ではないということなのでしょうか? 尾崎 食用として口に入れるミネラルは、人体に必要な栄養素なので、体にいいですよ。同じミネラルでも、ファンデーションに使われるミネラルは必須栄養素のミネラルと種類が違います。注意しなければいけないのは、ミネラルが含まれたものを経口摂取するのと、肌に塗るのとは違うということ。農林水産省のHPにも記載されていますが、経口摂取するミネラルで必須ミネラルとされているのは現在16種類。「ナトリウム」「マグネシウム」「リン」「イオウ」「塩素」「カルシウム」「クロム」「マンガン」「鉄」「コバルト」「銅」「亜鉛」「セレン」「モリブデン」「ヨウ素」で、先ほど挙げたファンデーションに配合されるミネラルと種類が違うのは一目瞭然です。コスメに使われるミネラルは、「塗布してどう効果があるか?」を考えて作られ、配合されているので、そもそも経口摂取するミネラルとは考え方が異なるんです。 ――「24h cosme」には、自然由来成分の油が配合されているようですが、石油由来の油が肌に悪そうというイメージから、「自然由来なら肌に良さそう」と感じてしまいます。 尾崎 自然由来成分の油というと、メジャーなところで「ヤシ油」「オリーブ油」「ホホバ油」「アルガンオイル」「スクワラン」などでしょうか。実は油に限らず、自然由来成分は、思わぬ美容効果が期待できるものではありますが、100%その成分が解明されているわけではなく、裏を返せば“解明されていないがゆえ”の危険もあるという取り方ができる。そう考えると、イチから精製された石油由来の成分は、組成が全てわかっているので、低刺激といえるでしょう。「とにかく刺激だけを避けたい」という視点でコスメを選ぶのであれば、石油由来成分が主軸のものを選ぶのがよいです。ただし、石油由来成分には、皆さんが思うような美容効果(栄養)はあまり期待できません。肌を外部刺激から守るというのが石油由来成分の主な役割です。何かを与えて美容効果を得るには、自然由来成分の力は必要です。 前のページ123次のページ Amazon 『シルキーエアヴェールミネラルファンデーションセット01』 関連記事 リキッドファンデ、BB、CCクリームの成分は同じ!! 化粧品開発者が明かす禁断の真実ニベアは普通のクリーム!? 化粧品開発者がニベアとドゥ・ラ・メールを徹底検証「まるで結婚用の男」手ぬぐい洗顔の安定感と地味さに感じた、女たちの葛藤攻めだのアンチエイジングだの、美容に疲れた女の「コスメの墓場」乾燥肌に「ウサギから絞った油」を塗る!? 女たちの度を越した珍美容法