サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「VERY」の複雑な “普通”ファッション カルチャー [女性誌速攻レビュー]「VERY」6月号 「普通のアイテムを普通に着る」がブーム! 「VERY」の複雑すぎる “普通”とは? 2014/05/20 21:00 女性誌速攻レビューVERY 単純に「いいお母さん」のファッションは、「OL」ファッションとは違うということが言いたいのだと思いますが、それにしたってこのコピーは、「知的な女らしさ」は、「いいお母さん」スタイルにはあるが、「OL」スタイルにはないと言っているように思えてしまいます。 冒頭にも書きましたが、今ファッション界は「普通が一番」がブーム。なぜ「普通」が価値を持つかというと、やはり「普通が一番難しい」からなのでしょう。「いいお母さん」というのも一見すると「普通」の生き方に見えますが、生涯未婚率が上昇し、出生率が下がる現代では、「OL」になるよりも難しい。だからこそ、あの上から目線のコピーが生まれたのかもしれません。 ■「賢妻」連載企画が終了へ モデルの滝沢眞規子さんが、1年間に渡って続けていた「お受験の隣で、新聞読み始め」という企画が終わるそうです。今回はファイナルということで、ニュースキャスターの村尾信尚さんをゲストに迎え、これからの新聞の読み方を指南しています。 この2人のやりとりには、考えさせられることがいっぱい。例えば村尾さんは、新聞で取り上げられているニュースについて滝沢さんに意見してほしいと促すのですが、当の滝沢さんは「私たちが意見したからと言って変えられるものでもないですよね? もう決まっているものだからと、どこかで諦めているところがあって」とあきらめモード。 しかし村尾さんは、「子育て支援制度」や「保育所」の話を例に、私たちの声によってちょっとずつ何かを動かすことは可能と説きます。すると滝沢さんも、「まずは知ることから。日ごろから新聞を読んで、情報を集めておくことが大事なんですね」「何も知らなければ、自分の意見を持つこともできないし、行動を起こすこともできないですもんね」と賛同。最終的に滝沢さんは、「今、日本を取り巻く情勢は戦争の火種を抱えているように思います」という村尾さんの言葉を例に、ちゃんと正しい情報を手に入れ、子どもたちに明るい未来をもたらしたいと結んでいました。 この企画は、新聞を読むことで、自分で考え、自分の意見を恐れずに言えるようになろうというものでした。「賢妻」を掲げる「VERY」ならではですが、次に滝沢さんがどんな「賢妻」企画をするのか気になります。内閣広報室から取材要請があったという「VERY」(既報)だけに、今後女性ファッション誌らしからぬページがさらに増えるかも? 母目線で語る政治や社会のページに期待大です。 (芹沢芳子) 前のページ12 最終更新:2014/05/20 21:00 Amazon 『VERY(ヴェリィ) 2014年 06月号 [雑誌]』 VERY内閣がそろそろできるかな~? 関連記事 「うんこ、おけつ」で叱っちゃダメ! トンデモすぎる「VERY」の「メンタル強化術」膨らんだおなかを隠すな! 「VERY」の産前ランチ服に見る「ママ礼賛」思想「憲法を語れるのはオシャレ」賢妻を目指す「VERY」、その“賢さ”の正体「妻だけED」夫に対し、妻も浮気告白! 「VERY」の幸せな主婦像が崩壊へ内田樹と高橋源一郎が「VERY」を憂う! おじさんたちから見た女性誌 次の記事 KinKi・光一の「口淫」報道にファン呆然 >