[女性誌速攻レビュー]「I LOVE mama」2月号

「I LOVE mama」のダイソーレビュー、辛辣すぎる文章がすばらしい!

2014/01/16 20:00

 「ほんのり過ぎる残念味」って……。そんなにマズイとはどんなものか試したくなってしまうこのパラドックス。ライターとしてジェラシーを感じてしまうほどの、シンプルかつクリティカルな文章。辛辣な文章の裏にダイソーへの愛も感じられる。だってそもそもここまでダイソーの商品を真剣に批評しているメディアは「I LOVE mama」くらいしかないでしょう? 愛ですよ、これは。ダイソーへの愛。もうワタシはラブママダイソーレビューの虜になってしまいました。

「無難がベスト」「キチンと感を演出」と言うけれど……

 ファッション企画では、「行事別 美ママのリアルスタイル30」のページを見てみたいと思います。入卒園式、七五三、結婚式、参観日などの行事別に、ラブママモデルと読者ママのスタイルを紹介する企画です。

 たとえば入卒園式。「他のママがスーツなので、あえてお着物に。ネットで1万円くらいでしたよ。息子もフォトスタジオから袴をレンタルして和装にしたの!」という極妻風のママもいれば、「長女の入園式はハデな服で浮いてしまったので、他のママと同じようなベージュ色を選びました。スカートも無難な膝丈がベストです!」というママも(写真を見るとスカートは膝丈ではなく膝上10cmくらい)。参観日は、「流行物を入れたちょいカジで」というママもいれば、「周りに馴染む定番コーデ」というママもいる。運動会・遠足は、「上下スウェット」というママもいれば、「ニットキャップを被れば、イマドキ感を捨てないラフさ」「ショーパンで元気度アップ!」というママもいます。

 ざっくり分けると、“我が道を行くタイプ”と“無難タイプ”、2分化されているようです。我が道を行くタイプはそのまま突き進んでくれればいいのですが、問題は「自分は無難タイプである」と認識しているママ。「無難」といっても写真を見ると、派手めなギャルファッション以外のなにものでもない。いくらスーツが黒でもスカートは短いし、金髪だし、盛り髪だし、アイメイクむっちゃ濃いし! 「無難」の定義を、「黒」や「ベージュ」といった色の定義と勘違いしているのかもしれません。


 地域にもよりますが、晩婚晩産化が進む昨今において、幼稚園ママや小学校ママの中で若いギャルママは少数派です。うまく溶け込めるようにこうしてママ的ドレスコードを意識したファッション企画を組まれているわけですが、本当にこれで溶け込めているのか老婆心ながら心配に。そもそもファッションを変えたくらいで溶け込めるのか、そこまでして年上ママに溶け込む必要があるのか、根本的な疑問も残ります。ギャルママいえども、いやギャルママだからこそ読者が気にするこの問題、もっと堀り下げて特集してくれることを期待したいですね。
(亀井百合子)

最終更新:2019/04/05 16:57
I Love mama (アイラブママ) 2014年 02月号 [雑誌]
「無難」をアレンジしないと気が済まないラブママテイスト