ミニワンピ姿の新入社員を断罪、「日経ウーマン」マナー特集が小姑の告げ口状態
毎月マンション購入や投資について読者にレクチャーしている連載「深田晶恵の目指せ!マネー美人」は、直訳すると「お金美人」というまったくもって意味不明なタイトルです。しかし今月は「マネー美人」のみならず、「これで絶対困らない!マナーの新常識」特集において「マナー美人の秘訣、教えます」「小泉里子さんに学ぶ『雰囲気美人』になるヒント」「“もてなし美人”になる5つの実践テク」など、随所で「○○美人」の歳末大売り出しが行われていました!!
こんなに「美人」を推奨しながら、ファッションセンスやプロポーションを磨く努力は一切せず、コスメ特集もまったくやる気がなく、あくまで内面的魅力や堅実さを追求していく姿勢こそが、ぶれない「日経ウーマン」(日経BP社)イズムであるといえるでしょう。
それにしても、「雰囲気美人」は、「顔やスタイルではなく、立ち居振る舞いが美しい人」となんとなくその定義を理解できるものの、「マナー美人」「マネー美人」「モテナシ美人」に至っては、「バルタン星人」とかそういうヤツの仲間だといわれたら信じちゃいそうです。「オモテナシノココロ」や「ミダシナミ」や「シサンウンヨウ」や「チョキン」に憑りつかれてぐんぐん肥大化し、ついには怪物となる現代女性の悲劇を思い描いてしまいました。
<トピック>
◎これで絶対困らない!マナーの新常識
◎今年もあと2か月!部屋とココロをスッキリ!やり直し断捨離術
◎働く女性がハマったものランキング2013
■裏表ありすぎの「おもてなし」コーナー
というわけでまずは「マナー美人」「雰囲気美人」「もてなし美人」をゴリ押しする「これで絶対困らない!マナーの新常識」の特集から見ていきましょう。
「もてなし美人」ゴリ押しの背景にあるのは、当然、2020年オリンピック招致の日本チームのプレゼンです。「『おもてなし力』徹底分析」のコーナーでは、滝川クリステルのプレゼンについて、「手わざを駆使した『お・も・て・な・し』のパフォーマンスを、『あなたを尊重しますよ、ホストとして迎えますよ』という意味として皆が自然に解釈したのは、その完璧さゆえ」「聞いていた人たちのなかに『気遣いの文化は日本人として誇るべきもの』という認識が、一気に高まった」と分析しています。
今回の“おもてなしブーム”に寄せて、コラムニストの深澤真紀氏は、誌面上で“おもてなしの形骸化”に警鐘を鳴らし、「おもてなし自体を目的化しては本末転倒。相手に対して何をできるか考え、行った結果、相手が『今日はもてなされた』と感じる。それこそが真の『おもてなし』です」と語っています。