サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「日経W」が説く「正しい恋愛」とは カルチャー [女性誌速攻レビュー]「日経ウーマン」9月号 恋愛とは結婚までの検証期間!? 「日経ウーマン」の利益重視な「正しい恋愛」 2013/08/16 16:00 女性誌速攻レビュー日経ウーマン 「日経ウーマン」2013年9月号/日経BP社 毎日毎日くそ暑いですね! 暦の上では秋といっても、まだまだ夏真っ盛り。普段は真面目と堅実だけが取り柄の「日経ウーマン」(日経BP社)も、暑さでネジが飛んじゃったのか、今月号はかなり浮かれた特集が多かったです。アベノミクスに便乗して、読者が投資や景気回復で得た利益を嬉々として公開する「実は私たち、上半期にトクしました」のコーナーを始め、「働く女性の『正しい恋愛』大研究」「夏休みは歌舞伎座へGO!」などなど、恋に遊びにマネー運営(?)に、精一杯はしゃいでいます。リア充なみなさんが濡れたまんまでイッちゃったり、ジェットコースターロマンスしたりしてる夏に、投資で得たささやかな利益を自慢したり、「正しい恋愛」についてじめじめと考察している時点で、「地味すぎる!!」と言ってしまえばそれまでですが……。とにもかくにも、今回のレビューではツッコミどころ満載の恋愛特集を隅々までチェックしていきたいと思います。いつも通りの片づけ特集なんていらねえよ、夏。 <トピック> ◎ラクに片づく! スッキリ★お部屋術 ◎知らないとソンするお金の話 ◎働く女性の「正しい恋愛」大研究 ■正しい恋愛=自分が大好き!? 「ダメ男と付き合ってしまう=ダメ恋愛」という表現はよく耳にしますが、「正しい恋愛」「いい恋愛」って何なんでしょう。人が人に対して抱く感情とか、人が人との間に築く関係に、正しいも間違ってるも、いいも悪いもないと思うのです。「正しい」かどうか、誰が定義し、誰が判断できるのでしょうか。しかし、それを平然とやってのけるのが「日経ウーマン」! 「日経ウーマン」流「働く女性にとっての正しい恋愛」の条件は次の通りです。 1.周りは気にせず、自分の目で相手を選ぶ恋愛 2.恋をしている自分を好きになれる恋愛 3.ひとり時間も大事にできる恋愛 相手に選ばれるのではなく自分が相手を選び、好きになるのは相手ではなく「恋をしている自分」、大事にするのは2人で過ごす時間ではなく「ひとり時間」。そんなに「自分」が大事なら、恋愛なんてせずに1人でいたらいいのでは? と特集の出だしから疑問点がでてきます。このほかにも、「結婚につながる恋愛&男性選びのリアル」という、自分が「選ばれる」側になる可能性をまったく考慮していない記事や、「真面目で意外性はないが裏切らないタイプ(おにぎり男子)」「上から目線の俺様、女性の理想も高い(高級フレンチ男子)」などなどステレオタイプな男性像を紹介するだけの「イマドキ男子図鑑」などを見ていると、本当に相手の個性や、自分と相手との相性はどうでもいいのだなあと感じました。 読者アンケートの「あなたにとって恋愛とは?」という質問にも、「女子力アップのエネルギー源」「女でいることを忘れないためのもの」「結婚までの検証期間」等という答えが並んでいます。「日経ウーマン」にとっての「恋愛」とは、誰かを好きになったり、誰かと一緒にいたいという気持ちから始まるものではなく、自分が目標を達成したり、利益を得るための手段という位置づけであることがわかりました。 123次のページ Amazon 『日経ウーマン』 関連記事 ユニクロ、しまむら大活用「日経ウーマン」ファッション特集は、やっぱりダサかった“松下幸之助女子”登場! 「日経ウーマン」が「じじい賛美」をするワケ「正常位」を懇切丁寧に解説、真面目すぎる「日経ウーマン」セックス特集「産まなければよかった」、禁断の母娘関係に切り込んだ「日経ウーマン」9月号働く女性の理想形は矢口真里!? 「日経ウーマン」が伝授する人付き合い術