サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビューダサいと評判の「steady.」の存在意義 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「steady.」11月号 OLの平均給与に見た、ダサいとの呼び声高い「steady.」ファッションの存在意義 2013/10/26 16:00 女性誌速攻レビューsteady. ■途方もない「steady.」の結婚ドリーム力 さて、毎号凝ったストーリーが展開される1カ月着回しページをチェックしていきましょう。先月号の同ページは「男の影すらない!」ストーリー展開でしたが、今月の「美人3姉妹の1カ月着回し」では、矢野未希子、加藤夏希、優木まおみという3人が登場しています。 長女のまおみにはつきあって5年になる恋人がいて、次女の夏希、末っ子のみっこは彼氏なし。しかし、夏希とみっこは、運命のいたずらか、同時期に同じ人を好きになってしまいます。 この展開を見て、90年代のトレンディドラマで、今井美樹と松下由樹の姉妹が石田純一を取り合うというドロドロのドラマがあったことを思い出しましたが、もちろん「steady.」には、そんなドロドロの展開はなく、姉妹が好きになった相手は、まおみの同級生で、「あいつ、彼女いるよー」の一言であっけなく終了してしまうのでした。ちゃんちゃん。 まあ、一カ月着回しページでドロドロの展開というのも難しいのでしょうけれど、「なーんだ」の一言で終わる、恋にも満たない恋というのが、なんともオクテな「steady.」らしいというか。ちなみに、長女まおみは、最後にちゃっかり恋人にプロポーズされていました。リアルな苦労もなしに、実にあっさりと幸せをつかむまおみお姉さん。世の中でいう「普通の幸せ」は、普通にしていたら目の前にやってくる――そんなシンデレラ幻想を普通に受け止められる「steady.」読者って、実は誰よりも幸せな人種なのかもしれません。 ■普通の女の一生はもうありえない 今月は「OL貯金王の秘密」 というページもありました。ここに登場するOLの皆さんは、一日1,000円で生活したり、コスメは同じものをリピ買いして失敗を防いだり、ポイントの溜まりやすいカードを1枚に絞ったりと細かい工夫をして、1,400万円だの950万円だの、750万だのと、結構ため込んでいます。しかし、それもそのはず。年収の手取りが480万、400万、300万、489万と、なかなかに高収入な人ばかりなんです。 「みんなそんなもんじゃないの?」「いや、アラサーOLにしては低くない?」という人もいるかもしれませんので、今年9月に発表された、国税庁の「平成24年分 民間給与実態統計調査」データを見てみましょう。 このデータは、控除前の収入金額総支給額から交通費を引いた額なので、手取り収入ではないものと思われます。この総支給額を見ると、20~24歳までの女性の年間の平均給与は224万円、25~29歳までだと292万円なのです。 前のページ123次のページ Amazon 『Steady. (ステディ) 2013年 11月号 [雑誌]』 関連記事 保守派「steady.」が男を増長させた!? 有名企業男子の生意気な「理想の女性像」流行アイテムもおそろがいい! 「steady.」の“浮きたくない”という深層心理愛されなくても嫌われたくない、「steady.」の全方位好感企画に隠された心「steady.」読者の漠然とした悩みと、もやっとしたコラムで、雑誌全体がおかしな空気に男子目線のOL雑誌「steady.」に隠れていた、宝島社の"一本気"気質