攻撃的なファッションで僕を傷つけないで……「CLASSY.」のコンサバを支える繊細男子
前号では図らずも自らを“ダサイ、古くさい、ザOL”と定義づけてしまったコンサバの雄「CLASSY.」(光文社)。世間のカジュアル化の波が押し寄せる中で、コンバースを偏重し、チェックのシャツを腰に巻いてみたものの、やっぱりなにか違う……ということで今号の特集は「秋のオシャレは『ほっそり美脚』が大前提!」。これぞ「CLASSY.」お得意の、“困った時は原点回帰”です。ハイそこ! 「美脚が欲しいのは別に秋だけじゃないですよね……」とか言わない!! そんなことは百も承知の上で、変化の少ないコンサバファッションにおいては「美脚」とか「シルエットがキレイ」とか「小顔に見える」とか女のDNAに訴えかけるキラーフレーズが必要なんですよ。中身を見てみると、なるほど「美脚」という切り口であれば、カジュアルなパンツスタイルもフェミニンなスカートスタイルもオールラウンドにご紹介できるというわけ。まさに売り手良し買い手良し世間良しの“三方良し”じゃないですか! 筆者が美脚ファッション企画にまったく興味がないことがバレる前に、今月のラインナップにまいりましょう。
<トピックス>
◎秋のオシャレは「ほっそり美脚」が大前提!
◎今どきの恋は「記憶に残らない服」から始まる
◎メークだけは媚びた方がいいって本当!?
■原因はココか!
今月も特集外には「『おなじみシャツ』偏差値アップ講座」や「こなれるコツはとにかく“巻いて巻いて”」など、おしゃれ偏差値50の「CLASSY.」読者の心をキリキリ言わせる企画も散見され、コンサバ侍たちの孤独な戦いは続行中のようです。
しかしいくらおしゃれ偏差値が高くても、結婚に結びつかなくては意味がない。広告代理店オトコの懐に一芸入試で潜り込みたい、そんな「CLASSY.」女子にぴったりの企画を発見しました。「今どきの恋は『記憶に残らない服』から始まる」。どうでしょう、女性ファッション誌の命題を真っ向から否定するこのタイトル! キャッチは「気合の入った勝負服ほど裏目に出るみたい」、リードには「出会いのシーンを振り返ったとき、私たちの洋服が男のコの記憶に残ってしまった時点で、実は第一歩は失敗……」と衝撃の事実がつづられています。
この企画、もちろん軸になるのは男性たちによるOK/NG証言を基にしたスタイリング指南。例えば「職場での出会い」では、「シャツを嫌いな男性はいないはず」(32歳・金融)、「悪目立ちしない、さりげなくてオシャレな色使いに惹かれます」(29歳・メーカー)という“OK”ラインと、「新入社員ならまだしも大人の女性のリボン&フリルはちょっとイタい」(30歳・コンサル勤務)、「トゥーマッチに“女のコ”を主張されると“同志感”が薄れます」(27歳・メーカー)という“NG”ラインを合わせるとあら不思議。「知的なシャツをメインに清潔感」「きちんとした印象の締め小物」「ヒールパンプスが仕事に必要な良い緊張感を」という可もなく不可もない、ザOLファッションが出来上がっていました。