“貝殻ビキニ”武田久美子姐さんの本で、43歳ゲイのBODY&SOULに喝!
美しくなりたい――世の女たちの狂おしい思いを、「42歳、ゲイ、汚部屋に一人暮らし」の漫画家・大久保ニューが担ぎ込む! 古今東西あらゆる美容法に食らいつき、美を追い求める女の情念まで引きずり出す――
そういえば、当コラムの冒頭に「42歳」と記されているが、この夏で43歳になった。ゲイの私は、出産年齢などを気にする必要もないので、30歳を過ぎてから、自分の年齢をまったく気にしなくなった。唯一、41歳の時に「わっ、バカボンパパと同い年になってしまった!!」という驚きがあったぐらい。この先、還暦まで、ズルズルと歳を取ってゆくのだろうなあ……と思っていたが、待てよ。何か「43歳」がフィーチャーされていたものがあったはず……と考えてみたら、武田久美子だ。彼女の著書『43才でもなぜ武田久美子でいられるのか』(小学館)だ。手ブラ姿でドヤる久美子姐さんの表紙は「コッケイ」と言えなくもないが、自信みなぎる笑顔と、引き締まった腰周りは「見事」としか言いようがない。加齢にまかせてたるみきった我がBODY & SOULに喝を入れるべく、思わずAmazonでポチってみた。「43才の美の秘訣」を教えてちょうだい、久美子姐さん☆
それにしても「なぜ武田久美子でいられるか」って、すごい言葉だ。「え? 貴女が『武田久美子』って芸名だからでしょ?」って話ではない。もちろん「え? 『貝殻ビキニ』しか浮かばないけど、まだ着てるの?」って話でもない。「ふふふ……なぜゆえに私、『武田久美子』が『美しい存在』であり続けていられるのか、皆さん、知りたいでしょ?」ってことなのだ。ちょっとでも強気な発言をすれば、たちまち炎上してしまうこのご時世に、久美子姐さんの姿勢は潔くて羨ましい。貴女の強気の根拠は、一体どこからやって来るの(そしてどこへ行くの)!?
いやはや、冒頭のグラビアページから痛快だ。エキゾチックな顔立ち、つまりは大陸的ビューティーである久美子姐が、半裸で大胆なポーズをキメまくり☆ 写真に添えられたキャプションも煽りまくりだ。「夫の気を引こうとしたら、まず見た目で勝負するしかないですからね」とか「40代以降のセックスっていうのは、もっともっと深いものになっていく」とか。前から、久美子姐さんに対して「この人には日本は狭すぎる」と思っていたが、アメリカという広大な国の広々とした空間で、大輪の笑顔をキメる久美子姐さんは、本当に生き生きしている。まるで動物園で飼育されていた象が、アフリカに帰った姿を見たかのよう……ってダメだ! どうしても「美容」よりも「武田久美子自身」に目が行ってしまう……恐ろしい姐さん!!