サイゾーウーマンコラム小林麻央に見る名門向きの女の資質 コラム 【連載】芸能人夫婦百景 「結婚とはあきらめである」を体現する、市川海老蔵の良妻・小林麻央のB級力 2013/09/23 21:00 小林麻央市川海老蔵芸能人夫婦百景 ところで、海老蔵と浮名を流した女性の中に、佐藤江梨子がいる。交際宣言をするも、3カ月で破局。泣きはらした顔をブログにアップし、未練のほどを見せた。その後、佐藤江梨子は愛之助との熱愛が報じられるが、これまたフラれてしまう。 その後、佐藤は写真集で、歌舞伎役者のマネキンを相手に、ボンテージファッションで鞭を振るう姿を披露した。もし佐藤にとって、フラれたことが封印したい過去なのであれば、こんな写真は撮らないだろう。写真を撮った正確な理由は本人にしかわからないが、確かなことは、佐藤は歌舞伎そのものに強い思い入れを持ち続けているということだ。交際相手が2人連続して歌舞伎俳優であったことは、筆者に言わせれば、偶然ではない。佐藤は特殊な職業である歌舞伎俳優に憧れ、梨園の妻になりたかったのだろう。 近年、女優業への進出が著しい佐藤だが、今のところは主役を張れるほどの役者ではない。つまりB級なわけだが、同じB級でありながら、梨園の妻に収まった麻央と佐藤の違いはどこにあるのだろう。 そのヒントは佐藤のブログにある。 佐藤のブログには、「夢」という言葉がよく出てくる。「夢を見るたびに夢に近づけますように。いつか夢を追い越しますように」「アナタの夢は何ですか?私の夢は。楽しい時に笑えて。悲しい時に爆笑できる。ラッキーな時に喜んで。アンラッキーな時に感謝できる」「夢を見るのは自由」「成功したい。努力は魅力」つまり、佐藤は「もっとビッグになりたい」「自分なら努力すれば、達成できるはず」と自分に自信を持っているわけだ。自信家の女性は、控えめを旨とする梨園に合わないと思う人もいるだろうが、「女の自己犠牲」を必要とする世界は、女がいつも損なわけではない。夫が成功すれば妻の地位も格段に上がり(夫が人間国宝となれば、周囲は妻も同じように扱うだろう)、さらに夫を大成させた素晴らしい女性だと老若男女から大絶賛される。いわばリターンの大きい博打であり、自信家だからこそ挑戦したくなるわけだ。佐藤を含む「名門マニア」は、実は非常に自己愛が強く、負けず嫌いで好戦的と言うことができる。面倒くさい、難しいと聞けば聞くほど、「自分なら完璧にやってみせる」と燃える体質なのだ。 しかし、佐藤は自己愛の使い道を間違えた。自分のために周囲が動くのが当然として育ってきた伝統の世界の男と、自分語りの多い自分オタクの女はお互い自分が一番なので、相性が悪い。私はB級で大成しないから、控え目な「フリ」をし、男に人生を賭けた方が得策だと考える、ある種の「あきらめ」を持つのが、正しいB級のあり方なのである。余談だが、賢夫人として名高い三代目中村橋之助夫人、三田寛子も元アイドルだが、現役時代は同期である中森明菜や小泉今日子に挟まれ、影の薄いB級であった。 結婚とは「あきらめ」である。それは相手に対する理想を下げろという意味ではなく、女性が自らの人生に、大きすぎる夢や野望を持たないことである。特に名家に嫁ぐには、自分を殺して家のために生きる「あきらめ」を、陶酔しつつ肯定的に受け止められるかがカギとなる。中途半端な自己実現願望のあるサトエリ的B級でなく、割り切った(もしくは何も考えていない)麻央のような一流のB級でないと、名家には歓迎されない。B級という言葉には、侮蔑的ニュアンスがつきまとうが、そこにカチンとくるプライドの高い女性は、実は名門の男性とは合わない。早目に路線変更することをお勧めする。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。 ブログ「もさ子の女たるもの」 前のページ123 最終更新:2019/05/17 20:27 Amazon 『Talented Girls Intelligence』 「自分オタク」という言葉に震撼……! 関連記事 女を病ませる「結婚してもらえない」問題、菅野美穂が用いた“プチ圧力”のススメ「ガサツ妻であり続けること」北陽・虻川美穂子、シェフ夫との離婚回避策を考える「ガサツ妻であり続けること」北陽・虻川美穂子、シェフ夫との離婚回避策を考える上から目線の女優妻・小雪から浮かび上がる「幸せな結婚に理想の夫探しは無意味」説小島慶子の「コミュニケーション術」から読み取る、「女に嫌われる女」像 次の記事 キスマイ・玉森の「タマモリズム」って? >