【連載】芸能人夫婦百景

女を病ませる「結婚してもらえない」問題、菅野美穂が用いた“プチ圧力”のススメ

2013/08/11 16:00

独身女性にとっては、海のものとも山のものとも知れない結婚――。世間をにぎわす芸能人夫婦から見えてくる、さまざまな結婚・夫婦のあり方に、“結婚とは何ぞや”を考えます。

【第3回】菅野美穂&堺雅人

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(左)『パーマネント野ばら』/デイライト (右)『文・堺雅人2 すこやかな日々』/文藝春秋

 オリコン調査の「2013年上半期ナイスカップルランキング」で、堂々の1位を獲得したのは、堺雅人・菅野美穂夫妻である。好感度の高い大物俳優同士であり、交際3カ月の電撃婚に多くの祝福が寄せられた。

 菅野美穂といえば、多くの人が思い浮かべるのは、SMAP・稲垣吾郎との交際だろう。2000年の交際発覚以降、12年まで繰り返し破局と復縁がうわさされてきたが、結局、結婚には至らなかった。「ジャニーズ事務所の圧力で、2人は結婚できない」などともされたが、それだけが原因とは言いきれない。

 菅野は12年に発売された『「結婚、しない?―女子1532人の恋愛、結婚とセックス』(朝日新聞出版局)内のインタビューで「人生で結婚する目標を三回立てたことがある」と結婚願望があったことを認めている。事務所のNGでもなく、菅野自身に結婚願望があったにもかかわらずの破局となると、結局、稲垣が決心できなかった、ということだろう。菅野は「やっぱり多くの女性は男性に『結婚しましょう』と言ってほしいんですよ。だけど、今の男性はたいてい自分から言い出すのを嫌がるから」と、自らの苦い経験を連想させる発言をしている。


「世界の一部に過ぎないはずの恋が、私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう」とは、山本文緒の不朽の名作『恋愛中毒』(角川文庫)の一節だが、確かに恋愛が女性のメンタルに与える影響は大きい。特に先の見えないだらだらとした恋愛は不健康で、菅野もその影響をもろに受けてしまっていたようだ。

「世界中に70億もの人がいるのに、これだけ多くの人が結婚をしていない。人間は結婚や生殖でないことを考える時期が来ているのではないか」
「離婚したくないから、結婚したくないのかも」
「結婚は男女共に男っぽい要素のある二人なら行けると思うんです。ペースを乱されても、オレはあわせねーぜみたいにお互いに譲らないから」

 など、インタビューで菅野は少々意味不明な結婚観を披露し、「(他人と暮らすということは)置いた場所に置いたモノがないということ」と不安をのぞかせるなど、完全に“考えすぎ”の悪循環にはまっている。

『文・堺雅人2 すこやかな日々』