【ジャニーズ・ワールド】

「素材を見つけると電流が流れるんだ」ジャニーが語った、ビリビリ人生

2013/06/10 15:00
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『ボクの夢はキミたちが描く夢』(メタモル出版)

 過去に書かれたジャニーズタレントのタレント本・暴露本をガイドブックとして、ジャニーズ事務所の、そしてジャニー喜多川氏の世界――「ジャニーズ・ワールド」を旅してみたい。ジャニーズ・ワールドのガイドブック3冊目は、『ボクの夢はキミたちが描く夢―ジャニー喜多川が語るジャニーズ塾の子供たち』(1999年刊、メタモル出版)。

 今年の1月、NHKの国際放送『NHKワールド』で放送された特番『JOHNNYS’WORLD:Top of the J-Pops』に、日頃まず表舞台に姿を現すことのないジャニーさんがテレビに登場し、大きな話題を集めた。とはいえ、その時も手元がわずかに映される程度で、依然としてジャニーさんの実像は謎だらけだ。

 そのジャニーさんが、いろんなことを語っている本がある。1999年に出版された『ボクの夢はキミたちが描く夢―ジャニー喜多川が語るジャニーズ塾の子供たち』(メタモル出版)という一冊だ。著者はベテラン芸能記者で、フォーリーブス時代からジャニーさんと交流を持ち、「会えばすぐに昔と同じ友達にもどる」という人物。そのおかげで、本書には貴重なジャニーさんのコメントが満載。ある意味でジャニーさんの“語録本”としても読める。そんな本書中の“ジャニーさん語録”の中で、特にステキだったのが、この言葉だ。

素材を見つけるのは、正直言って、僕の勘でしかないんだ。“これはいける”という、言葉では表現できない“感動”のようなものがその子から伝わってくる。電流が流れるんだ

 「電流」……。ビリビリしてるジャニーさんを想像するとちょっとカワイイ。近年だと、中山優馬や森本慎太郎、佐藤勝利などに出会った時は、相当な量の電流が流れたに違いない。そう思うと、ジャニーさんはとにかく感電しっぱなしの人生だ。


 こうしてビリビリきた素材を、「磨きあげること」が、自分の役割だとジャニーさんは語る。とはいえ、「いくらいい素材でも、僕との波長が合わなければダメだろうし、そういうことをも含めての“勘”ということになる」。やっぱりビジネスなので、新しいグループを結成する時には、勘だけではなく、

コンセプトをしっかり決めてメンバーを構成すること、さらにはデビューのタイミング、ライブ活動、PR作戦など、さまざまなことを具体的に検討していく

という。それでもやはり思わく違いもあったと、デビューからしばらく低迷が続いたSMAPを例に出して語る。

売れない時期、一番大切なことは、メンバーたちの心の問題だ。こちらも必死だが、彼らもどうなるのか複雑な気持ちになっていく。もちろん一生懸命努力はしているのだが、そういうときは空回りが多い

 そこでジャニーさんが打った手は、SMAPのメンバーそれぞれを、単独でドラマやバラエティで活動させたこと。


彼らとテーブルを囲んでこの話をしたとき、つくづく彼らの頭の回転のはやさに感心したのを覚えている。そして彼らは、あのもやもやした時期の苦しみを決して無駄にしていない……と、思った

 その後の大活躍は言うまでもない。一方で、KinKi Kidsの結成については、前述の綿密なプランニングの話と違い、「“練って練って練り上げた”というものではまったくなかったんだ。偶然の偶然でできたようなものだ」と、ピキーンときた直感、電流重視だったという。それだけほかのJr.とは違う2人だったのかと思いきや、

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