[TVツッコミ道場]

『趣味の園芸』にダイアモンドユカイ、オモシロ発言に漂う一抹の悲壮感

2012/06/02 19:00
diamondoyukai.jpg
『成りさがり』(光文社)

 ロックと畑、イメージ的にはかなり遠いものだと思う。

「おはようございます!」

 伝説のロッカー、ダイアモンドユカイが、畑でニコニコ立っていた。

 NHK・Eテレの教養番組『趣味の園芸 やさいの時間』。今、その番組の月イチゲストとして、ユカイさんは野菜づくりを学んでいるらしい。

 近年のダイアモンドユカイといえば、バラエティー番組でオモシロ発言をするタレントとしてひっぱりだこ。ポジション的には、DAIGOやスター錦野のラインにちょっと近いか。

 5月27日放送のこの日は、番組進行役のタレント川瀬良子と、講師役である農業体験農園の園主さんと一緒に、3人並んでのオープニングトークからスタート。ユカイさんは麦わら帽子にデニムのベストなど、畑仕事の格好をしているが、長靴、スカーフ、ベルト、すべてヒョウ柄だ。ナレーションで「恒例となったユカイさんご自慢のヒョウ柄ファッション」と言っていたが、園芸ファッションにもロックテイストを、というところがポイントなんだろうか。というか、すでに「恒例」なのか。ちなみにベストには缶バッジがいっぱい付いていて、グローブや使用するクワもヒョウ柄だったが、こういうのは特注なんだろうか。


 オープニングトークが終わったところでユカイさん、カメラに向かって一言。

「今日も土がオレを呼んでいる! 今日もユカイだぜ!」

 自分の名前をダジャレ的に盛り込みつつのコレが、決めゼリフなんでしょうか。さらに、お約束がすでにいくつかあるようで、

「ではユカイさん、いつもの挨拶をお願いします!」

 挨拶も恒例のよう。これに、「オーケー!」とノリよくこたえるユカイさん。


「ベジタブル! サムシング!」

 シャキーンという効果音が流れ、親指を突き立てる3人。これが「いつもの挨拶」なんですね。

 今回は小玉スイカの栽培に挑戦ということなのだが、この番組でのユカイさん、

「川瀬さん、小玉スイカの意味がわかったね!」
「ここにね、ツルがどんどん伸びてきて、そしてスイカがいっぱいできるんだねぇ。空中栽培ってすごいねぇ~」
「ああ~、もう今から夏が待ちどおしくてしょうがないなぁ」

 などなど、受け答えのトーンが子ども番組の“おにいさん”みたいだ。これはやっぱりEテレだからなんでしょうか。

 さらに、自身が所属してたRED WARRIORSのヒット曲「CASINO DRIVE」をノリノリで歌いながら、講師役の園主と園芸用支柱を電車ごっこ状態で運んだり、「野菜づくりって、ユカイなステキング!」とか言ってみたり、今後うまくいけば小玉スイカが6個は収穫できそうだという話の最中、唐突に「ロッコロール!」と叫んでみたり。なんかかわいいなぁ、ユカイさん。

 だけど、ロックスター、ダイアモンド・ユカイを愛したファンたちは、現在のテレビでのこういう面白ロックおじさんキャラをどう感じているのだろうか。そういえばユカイさんといえば、無精子症が発覚し、体外受精で子どもを授かったことでも話題になった。本当のところはどうかわからないが、愛する家族のために、今までのイメージを捨ててバラエティーでがんばるユカイさん。そう思うと、畑でオヤジギャグを連発する姿が、なんだか輝いて見えてきた。そりゃ当たり前か、ダイアモンドなんだし(オヤジギャグ的に着地)。
(太田サトル)

『成りさがり』

パパがダジャレ稼ぐ姿、ステキですよ~

amazon_associate_logo.jpg

【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】
「1,000人斬り側」のダイアモンド☆ユカイ、ラブホで女子大生に説教!?
不自然な記事から浮かび上がる長谷川博己と「セブン」の共謀疑惑
さんまの「ラブメイト」に選ばれたあの女に、マツコが本気のコメント拒否

最終更新:2012/06/02 19:00