[連載]ヤリチン卒業!! 叶井俊太郎の子育てコラム

ダメな子ほどかわいい……オレも親の気持ちが分かるようになってきましたよ!

2010/04/20 20:00
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(c) 倉田真由美

 相変わらず息子まーのダメっぷりに超イラついてます。まーは春休みに1週間だけ、去年まで住んでいた福岡の祖父母の家に戻ったんですよ。で、羽田空港に迎えに行ったら、オレと妻くらたまを見た瞬間、号泣するじゃないですか。何事かと思い、まーに聞くと「東京より福岡にいたい」だと。「いつまでも甘えるな!」と言いたくなるわけですよ。仲のいい友達も福岡にはいるわけだし、気持ちは分かるけど、仕方がないじゃないですか。逆に子どものうちから、転校なり、引越しなり、環境が変わって、それに順応していく能力を身に付けるっていいことだと思うんだけどな~。

 まーはホントに甘やかされてきたと思いますね。妻に聞くと、今まで誰からも殴られたことなく、押し入れに閉じ込められたこともないですって。めちゃめちゃできた子どもだったらそれもあり得ると思うのですが、オレが見てる限り、片付けはしないし、靴は脱いだら脱ぎっぱなしだし、それを何度言っても直らない。なので、たまにオレもマジで怒鳴るんですよ。それでも直らないので、たまにげんこつで殴ることも。まあ、一般的になんでも体罰で躾けるというのはいかがなものかな、と思うのですが、何度も言い聞かせてもダメだったり、人に迷惑かけるようなことしたら殴っても仕方ないかな、とも思います。

 ちなみにオレの場合、6歳の時に両親が離婚してるので、母親が一人でオレと妹2人を育てました。今自分で考えても、とてつもないイタズラばかりするので、ほぼ毎日殴られてましたね。例えばペンキを盗んできて、自宅マンションの駐車場の車全部の色を塗り替えてしまったり、玄関前の廊下に公園の砂場から砂を大量に持ってきて廊下をすべて砂場にしてしまったり。駐車場に停めてある車のドア部分に犬のフンを埋め込んで、車の持ち主がドアに手をかけた瞬間、指がフンだらけになる姿を、物陰から見て爆笑したり。公園の砂場に1日かけて深~い穴を掘り、そこに工事現場から盗んできたセメントを流し込んで、落とし穴を作って、そこに大人を誘い込んで落としたり。

 書き出したらきりがないほど、数々のイタズラを手掛けてきたんですが、どれもその場で大人に捕まりましたね。「コラー! どこのガキだ!」と怒鳴られ、ビンタ。その後は家までやって来てので、母親が土下座して謝ってました。イタズラの被害者が帰ってからは、母親からもビンタと布団叩きで全身ぶたれ、ミミズ腫れですよ! まあ、すべてオレが悪いんですけど。イタズラが見つかるたびにそのパターンなので、小学校時代は殴られてばかり。「そんなに怒られてるのであれば、イタズラ止めればいいじゃん」と言われそうですが、毎回イタズラやる度に「今回は絶対親にバレないでしょ!」と思ってたので、止めたことはないんですよ。

 あと、ご飯を食べてる時にテレビを見てると、母親に消されるんですが、それでもまた懲りずに点けると、母親が「いい加減にしろ!」とみそ汁を投げつける! いやー、なんだか今頃になって母親の気持ち分かるなあ。何度注意しても直らない子どもって、マジで手がかかると思いますよ。父親がいなかったから、母親が父親の役割までしてましたし。だからなのか、今でもオレは母親が怖いし、頭が上がらないわけですよ!

 オレの子どものころを思えば、まーは全然手がかからないんですが、親に甘え過ぎてる部分が多いので、イラつくんだろうなあ。「男だったらもっとオレが驚愕するような事やってみろ」と思うワケです。4月から4年生になったし、オレの幼少を超すイタズラをそろそろやってほしいところ。最近は、「まーがあまりにも軟弱すぎるので、どうしたらいいのか」と悩むこと自体が楽しくなってきましたね。父親業は面白いですよ!


最終更新:2011/01/13 14:06