サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー佐々木希の下着姿にだまされるな! エロ本化が加速している「an・an」 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「an・an」8月4日号 佐々木希の下着姿にだまされるな! エロ本化が加速している「an・an」 2010/07/28 21:30 女性誌速攻レビューan・an 「an・an」(マガジンハウス)8月4日号 今号の「an・an」の特集は、「オンナノカラダ」。発売前から騒がれていたように、佐々木希の下着姿が拝めます。が、そうやって派手なことをぶちかましておきながら、本当にやりたいことをこっそりとしでかしているのは、「an・an」か舞の海かっていうぐらいの、猫だまし戦法。「an・an」ウォッチャーとして、試されている気分です。いや、確実にあちらさんにその意図がないことは、百も承知ですがね。 <トピック> ◎ボクたち、女性のカラダのココにドキドキしています! ◎オンナノハダカ。 ◎誰も知らない!? レディー・ガガ研究 ■こういうところの作りは、さすが一流出版社 あれはもう、いつのころだったでしょうか。「an・an」が「たべカワ女子」という無理難題を、広告代理店とともに我々に啓蒙し始めたのは……。と遠い目をしてしまいそうなほど、まったく盛り上がらなかった「たべカワ女子」(=食べることが好きで、その姿がかわいい女子)。勝手に始めた上に、勝手に終息の方向に向かっています。今号では「今年のキーワードは”たべカワ”! No.1に選ばれた杏のその後を報告」と、「え!? もう年末だっけ?」と、実りのない1年を振り返りそうになるタイトルで、いきなりのたべカワ女子代表・杏のインタビューが始まっています。ただ、 「この夏の暑いときでもきちんと食べていますか?」 「(たべカワで「an・an」に登場したとき)キュートな食事シーンを披露してくれました!」 「杏さんは今後どんな”たべカワ”を目指していく?」 とシュール過ぎる質問。広告記事ってクライアントやら代理店やらがそれぞれに主張するから、本当に苦しい展開になりがちなんですよね。分かります分かります。ただ、質問はシュールでもライターさんの腕がいいのか、キレイにまとめてあります。特に興味もなければスルーしてしまいそうな広告記事ですが、「作り手側としてはこういうところも頑張っているんですよ」と、同業者ゆえにフォローしてみました。 ■自己満足に付き合わされる…… さっそく今号のテーマ「オンナノカラダ」ですが、巻頭の佐々木希のグラビアしかり、「目的別ブラ、徹底リサーチ」しかり、「うっとり&セクシーな勝負下着、ベスト8」しかり、下着メーカーの冊子かと思うほど、下着にあふれています。それが終われば、「ボクたち、女性のカラダのココにドキドキしています」とお決まりの男性コメントの羅列。 と油断していると、いきなり登場するのが、「オンナノハダカ。」という読者ヌード。いってしまえば、商品としてのヌード(タレントのヌード)以外の読者ヌードは、最高の自己満足の世界。これを商業誌ベースに載せるには、それ相応の意義とか必要なはずなんですが……。今回の応募者いわく、「腰まであった髪の毛を切って、その勢いで新しいことに挑戦したいと思った」り、「迷ったけど親友の後押しがあった」り、と低いテンションで動機のようなものを語っています。「美STORY」のように、夫との死別、反抗期以降会話がなくなった息子に背中を押されたからという理由も理由としてカウントしずらいですが、たいして意味もないなら、読者ヌードじゃなくてもよかったのでは? プロのカメラマンに頼んで、自分でこっそり見るんじゃダメなの? と戸惑いしか生まれない読者ヌードでした。 ■狭い間口から突っ込んできますね みなさん、今号の読み物ページ「真夏のラブ集中講座」を立ち読みするときは、気をつけてくださいね。途中から、完全なるエロ本となっておりますので。 この企画の章立てを解説しますと、はじめは「夏の恋のメカニズムを知ろう」「出会いをつかむテクニック」など耳そうじしながら読むのにちょうどいい感じですが、「夏のメイクラブ」は「an・an」編集部からの「笑って下さい」と書いてあったお中元を、「趣味に合わなかったものですから」と返したくなる気分。 女流官能作家とセックスに関する著作を持つお医者さまが、ラブタイムのテクニックを伝授するというありがた~い企画。そして挿絵は、中学生男子が擦り切れるぐらい読んでそうなエロマンガタッチ(不自然に汗が粘着質系)です。「浴衣をはだけさせ、鏡に映しながら」「飲み物を口移しに飲ませ、彼のスイッチをONに」「オモチャを使って疑似3P気分」「お互い、ひとりHを見せ合う」など、「やれやれ感」が漂います。変なモン、見過ぎだって! セックス特集が大好評の「an・an」さんは隙あらばコレ系を差し込んでくるキライがありますが、佐々木希という壮大なフェイクまで使って「オンナノカラダ」というふわっとした特集に、エロ企画を入れこんできましたね~!! さすがの一言です。 ほかにも猫だましを入れ子構造にしたいのか、巻末ではいきなりの「誰も知らない!? レディー・ガガ研究」を始めたり、クラブでの酒乱っぷりが問題視されているNEWS錦戸亮が「社交性、ゼロです」と話す失笑インタビューがあったりと、乱れまくりの「an・an」。でも今号のオチは、マガジンハウスの自社広告「ちつ☆トレ」。なんでも「3週間で”感じるカラダ”になるトレーニングBOOK」とのことで、体験者からは「そして…まさかのプロポーズも!」という声が上がってるんですって。すっげ~~~!! じゃあ、私も今夜から始めさせて頂きます。本を買う気はないので、どうやるのか知らないけど♪ (小島かほり) 「an・an」 あ~、よく見ればエロ本の表紙っぽい! 【この記事を読んだ人はこんな記事も読んでます】 ・ベッキーを隠れ蓑に、「an・an」の”膣”至上主義が幕開けか? ・「an・an」創刊40周年号は江原、美輪、清史郎&アンダーヘアでいいの? ・「an・an」にとって男性はモノ!? 赤西仁のラブショットに見る迷走ぶり 最終更新:2010/07/28 22:01 次の記事 亀梨和也、今度は10代の女優と買い物デート!? >