サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー何気に創刊20周年!? 「CREA」の”いい男”特集はまるで「an・an」 カルチャー [女性誌速攻レビュー] 「CREA12月号」 何気に創刊20周年!? 「CREA」の”いい男”特集はまるで「an・an」 2009/11/09 22:20 女性誌速攻レビューCREA 「CREA」(文藝春秋)12月号 創刊20周年号ということで今回は初めて「CREA」(文藝春秋)をレビューさせて頂きます。 同誌が20年も前から存在していたことにまず驚きですが、そのメモリアルな今号の特集は「いい男図鑑!」。イケメンじゃなくて、イイ男でもなく”いい”男ですよ。ちなみに”欲張り女が美しい”ってのが「CREA」のコンセプトです。それでは、トピックスから。 <トピックス> ◎これで成功!! 新・婚活ノート ◎職業萌え「いい男」DVDガイド ◎発表! 欲張り女が選ぶいい男2009 ■まずは復習:ジャニーズVS文藝春秋社 文藝春秋は、主婦と生活社と並んでジャニーズタレントの使用がNGの出版社。その理由は 1999年に同社の「週刊文春」が、「芸能界のモンスター追及」と題したキャンペーン記事で、ジャニーさんのセクハラ疑惑を8回に分けて報道し、後に裁判にまで発展したという経緯があるため。この裁判で、結局ジャニーさんの性的虐待は認められたワケですが。というころで、「CREA」にもランキングにこそジャニーズの名前はあがるものの、写真やコメントは一切ございません。考えようによっては、ジャニーズなしでも「いい男企画」が成り立つというのは、ジャニーズ帝国が弱体化しているのかも……。もしや、そんな意味合いを含んだ「いい男」特集? ■まるで「an・an」の焼き直し特集? 玉木宏を表紙&特集のインタビューで使用し、てっきりいい男NO.1かと思いきや、「こんなパーフェクトな男がこの世に存在した!」と堂々登場したのは福山雅治。「好きないい男」、「結婚したい男」、「抱かれたい男」、「いい男アーティスト」の4部門での1位だそうです。これだけ支持が厚いんじゃあ、来年1月からの主演大河ドラマも高視聴率間違いないですね~。「好きないい男」のその他のラインナップは、金城武(2位)、木村拓哉(3位)、玉木宏(4位)、イ・ビョンホン(5位)など。2009年に行った結果とは思えないほど、前時代的メンツです。でもキムタクの3位がなんだかリアル。 その他にも細か~く部門が設定されているのですが、同社刊行物「Number」への気遣いが感じられる「いい男アスリート篇」、文芸を背負っている版元ならではの「いい男作家篇」と、いい子ちゃんなスタンスが感じられます。ただ、「本人も色香たっぷり。ダンディな顔ぶれが揃い踏み」のキャッチで登場の「いい男作家篇」の1位に石田衣良。組織票の香ばしい匂いがプンプンする一方、メディアでの露出を考えるとさもありなん、という感じがします。世間よ、石田衣良で本当にいいの? そして、にしおかすみこを中心にしたアラサー女子”いい男”対談、茂木健一郎による”いい男”分析と、「an・an」的王道の展開。かと言って、「an・an」ほど悪ノリする度胸もないようで、何だか消化不良。もったいないですね。 ■根強い人気特集モノにはお金もザックザク♪ 特集主義の同誌で人気なのが「映画」特集。今号は別冊付録「職業萌えいい男DVDガイド」に、「チーム男子映画に溺れたい」で手堅く映画ネタも織り込んでます。別冊付録というには内容が薄すぎる全12ページ、うち広告が3ページと、手間賃の割には懐に入るお金のバランスがワンダフル! 手堅い人気企画にはクライアントもお金が出しやすいようですね。同じ手法でこちらも別冊付録の「PRIVATE WEDDIG BIBLE」は、素晴らしく広告ばかり。「結婚」特集も、女性誌にとっては、クライアントのための大切な特集。手堅いつくりは、長年の歴史から得た”不況の乗り切り法”なんでしょうね。 ■真っ黒な誌面に比例した、結婚への情念 1色ページに移動して、読み物企画は「新・婚活ノート」。結婚という言葉を餌に男性からお金をふんだくっていた34歳結婚詐欺女に世の中が夢中の現在、この企画とはなんともタイミングが悪いですが、こちらは「結婚したいのにできない女性たちにその理由を教える」というリアルに結婚したい女子向け。パラパラとページをめくるものの、文字量が多すぎ! その内容も「社会学的見地から婚活を推進」「婚活市場における理想と現状から目を背けない」など、冷やかしで読むには重い、ガチンコな婚活事情。まるで、連敗に連敗を重ねてきたダメ生徒を叩き直す道場のようです。これを「CREA」読者はどう受け止めるのでしょうか。 一冊を読み終えたものの、「CREA」の鉄板ネタである猫や犬が登場していないのが物足りない。正直、愛読者以外の女子からしたら「CREA」のイメージって犬猫の雑誌ですから、そこを無視されたらちょっぴり寂しい! それ以外は、男、結婚、映画、婚活と実に”欲張り”な号でした。それが果たして”美しい女”なのかどうかは分かりませんが……。 『CREA Due Cat 超人気ネコ大集合! (ムック)』 やっぱこっちでしょ! 【関連記事】 「VERY」で家着をフィーチャー……”巣ごもり”特集は不景気の余波!? 【関連記事】 お手本はアイドル誌「JUNON」? 今号のan・anは「年下の男」特集 【関連記事】 肉食系女子の新バイブル「an・an」の 恋愛はいつも迷走気味? 最終更新:2009/12/27 02:43 次の記事 出演者じゃない人も……木村拓哉「誰でもメルアド交換」のホント >