サイゾーウーマン芸能テレビフジ新番組『サン!シャイン』の不安 芸能 フジ新ワイドショー『サン!シャイン』で昭和感覚丸出しの武田鉄矢が大暴走 変革できないフジテレビの不安 2025/04/18 17:00 サイゾーオンライン編集部 男性タレント 【サイゾーオンラインより】 フジテレビの新たな朝のワイドショー『サン!シャイン』が3月31日にスタートした。メインキャスターは前番組の『めざまし8』に続いて谷原章介が務め、スペシャルキャスターとして武田鉄矢が火曜日と水曜日、カズレーザー(メイプル超合金)が月曜日と金曜日、杉村太蔵が木曜日を担当する。この3人の中で、さっそくネット上で批判にさらされたのが武田だ。 フジは3月31日、中居正広の性暴力に端を発した問題に関する第三者委員会の調査報告書を公表。人権意識の低さやパワハラ・セクハラ体質が厳しく糾弾された。翌4月1日の『サン!シャイン』でもこの問題について取り上げたが、武田は中居の行動について、「その時に誰かそばにいるかいないかが運命の分かれ道になる。彼の場合、やっぱり独身だったっていうのがね」と発言。当然だが、既婚者が性加害をしないわけではないし、独身でもほとんどの人が性加害はしないことで、批判が集中した。 もはや炎上商法として番組の認知度アップにはなったかもしれないが、局としてのあり方が問われているフジにとって、今なお昭和の感覚を垂れ流す武田は、リスキーな存在なのかもしれない。元テレビ朝日プロデューサーで、報道番組づくりにも長く携わった鎮目博道氏は、同番組の出演陣について「もはや、今のフジテレビには誰も出たいと言ってくれる人がいなかったのか、と勘ぐりたくなるレベル」と首を傾げる。 「コメンテーターを含め、出演者がこれまでフジに出ていた人の寄せ集めで、中堅以上ばかり。フレッシュさ、期待感がまったくありません。武田さんも『ワイドナショー』に時々出演していたので、その縁なのでは。ダルトン・インベストメンツが4月3日、フジの経営体制を“オールドボーイズクラブ”と揶揄しましたが、その“古さ”がそっくり番組づくりにも反映されている」(鎮目氏、以下「」内同) 鎮目氏は「武田さんを起用するとしても活かし方が違う」、と指摘する。 「カウンターパートとして若年層と議論させるような立て付けならまだしも、谷原さんをはじめ大御所の武田さんには気を遣って何も言えない出演者たちで固めてしまっている。結果的に武田さんの得にならないし、番組としても不自由で気を遣うだけのつくりになってしまいます」 同番組のキャスティングにおける「勘違い」は根深い。鎮目氏がつづける。 「そもそもですが、仮に『サン!シャイン』が中高年ターゲットだとして、海援隊や『金八先生』などで武田さんの活躍を知る世代が、武田さんがコメントしている姿を見たいかどうかといえば、それはまったく別の話。お年寄りを出せばお年寄りが見るかというとそうではない、ということは、現在お年寄りの心をガッチリつかんでいる『モーニングショー』が証明しています。お年寄りも、新鮮味がほしいんですよ。フジに都合のいい人選しかしていない時点で、“どうやったら見てもらえるか”という工夫が足りないように思えます」 フジに足りない「姿勢」とは “見てもらえるか”という意識のなさは、演出にもあらわれているという。 「画面全体にテロップや説明ボード、フリップなど、とにかく文字が多く、ごちゃごちゃしていて目がチカチカします。文字にいろんな色を使う演出も絶望的に古い。ただでさえ朝の情報番組は“ながら見”をする人も多く、なるべく画面はスッキリと明るくしたいのに、見るのが疲れるとなると、視聴習慣はなかなかつきづらくなります」 厳しい船出となった『サン!シャイン』。放送時間は8時14分~と、NHKの朝ドラ終わりにチャンネルを合わせてもらえることを意識しているというが、当然その魂胆は他局も同じ。激戦区を勝ち抜くために必要なことは何か。 「まさに今フジテレビが言われていることとすべて同じで、若年層と女性の起用、そしてスタジオや演出をすっきりと刷新することですね。何よりも、誰に何を見てもらいたいのかというコンセプトをはっきりさせるのが大事だと思います。ターゲットによっては『ラヴィット!』のようなバラエティ色を意識したつくりもあるだろうし、『王様のブランチ』のようにトレンド情報を扱うのもアリでしょうね。 あと、お年寄りが本当に求めているのは“今の時代どうなっているのか”ということ。お年寄りだから脳トレのようなクイズでいいでしょ、というのはアイデアの枯渇です。90年代の成功体験で会社全体が思考停止になっていて、フジの中にワイドショーをつくる人材がいないことが透けて見えますが、求められていることを研究する姿勢が、番組づくりの第一歩だと思います」 大きな変革が求められているフジテレビ。『サン!シャイン』は、フジテレビが本当に変われるどうかの試金石となるのかもしれない。 (取材・文=サイゾーオンライン編集部) サイゾーオンライン編集部 芸能・政治・社会・カルチャーなど、さまざまな情報を独自の切り口で発信するニュースサイト。 X:@cyzo サイゾーオンライン 最終更新:2025/04/18 17:00 関連記事 フジテレビ『ぽかぽか』、港浩一前社長の肝いり番組の延命が決まるも新たな危機が…『アンダーニンジャ』再浮上の理由はフジテレビ問題? 全国映画動員ランキングトップ10(2025年2月28日~3月2日)木村拓哉が中居正広とフジテレビを救う? 「女性自身」が報じるこじつけ“美談”窮地のフジテレビが決断を迫られるカンテレ制作情報番組『旬感LIVE とれたてっ!』の東京進出香取慎吾、STARTOタレントと共演も……フジテレビに「ドン引き」の声 次の記事 いきものがかり、チケット販売に苦戦 >