【朝ドラ歴代視聴率ランキング】『おむすび』期間平均13.1%『ウェルかめ』下回り最低、原因は?

2025/03/31 15:00
サイゾーウーマン編集部

サイゾーオンラインより】

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橋本環奈(写真:サイゾー)

 3月28日に最終回を迎えた橋本環奈主演のNHK連続テレビ小説『おむすび』。期間平均視聴率は13.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人が7.4%で朝ドラ史上最低となった。

目次

朝ドラ111作目『おむすび』最終回で粋な展開
『おむすび』に「何も印象に残っていない」
「料理を撮る」という部分にももっとこだわってよかった
『おむすび』期間平均13.1%で朝ドラ歴代最低
NHK連続テレビ小説、全話平均視聴率(世帯)ワースト10

朝ドラ111作目『おむすび』最終回で粋な展開

 朝ドラ111作目となる『おむすび』は、平成ギャルのヒロイン・米田結が栄養士となり、人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”。

 脚本を23年4月期の天海祐希主演『合理的にあり得ない~探偵・上水流涼子の解明~』(フジテレビ系)などを手掛けた根本ノンジ氏が担当し、ヒロインの家族を仲里依紗、北村有起哉、麻生久美子、宮崎美子、松平健が演じた。

 最終回では、詩(大島美優)の未成年後見人になろうとするも、児童相談センターの職員から告げられた懸念事項に不安が過ぎる歩(仲)。しかし、結(橋本)が職員の懸念は全て「仮定の話」だと一蹴し、「今この瞬間を大切に生きる。それがギャルやって教えてくれたのお姉ちゃんやん」「(詩)はみんなで育てる」と励ますと、前向きな言葉に歩は涙を流す。

 さらに、令和7年1月17日が描かれた終盤では、阪神・淡路大震災で冷たいおむすびをくれた雅美(安藤千代子)と結が2人でおむすびを食べるシーンが登場。ここにきて、結が毎年1月17日に雅美に会いに行っていたことが発覚するという粋な展開であった。

『おむすび』に「何も印象に残っていない」

 この放送後、ネット上では「最終回のサプライズに感動した。結ちゃん、震災で会った女性と毎年過ごしてたんだね」「結ちゃんの明るさに元気もらえたし、キャストもよかったし、最後まで楽しく見れた」と好意的な声が上がる一方、展開に対して不満の声も少なくなかった。

 当サイトで『おむすび』の全話レビューを執筆したライター・ドラマっ子AKIちゃんはこう述べる。

「うーん、このコメントをしているのは最終回当日の夜なんですが、虚無といいますか、何も印象に残っていないというのが正直なところです。橋本環奈が演じた結さんや仲里依紗のアユといった人物と、半年という時間を共有した実感がない。つまりは、全然おもしろくなかったし、心に残る作品ではなかったということです。それどころか、ドラマを見た気がしない。毎朝、テレビに映っているドラマに似た何かを見て、『「おむすび」とドラマの違い』について考えてレビューしていたような、そんな半年間でしたね。脚本そのものが物語の体を成していなかったということです」

「料理を撮る」という部分にももっとこだわってよかった

 ネット上ではAKIちゃんのように脚本に対し辛らつな意見もあるため、キャストに同情する声も散見される。前出のAKIちゃんはキャストや演出の印象を次のように語る。

「もちろんキャストには何の責任もありませんし、特に演技が拙かった、ヘタだったという印象もありません。橋本環奈の結さんは『ギャル』というキャラクター設定そのものが破綻していた上に、たびたびカメラ目線や変顔を要求されたり、物語と関係なくジョッキビールを飲まされたり、マスクを外して笑顔を作らされたりと、演技プランも立てようがない役だったと思いますが、高校生から30代中盤という加齢を表現できなかったことと、主演なのに海外の舞台だかで撮影期間中に長期間にわたって中抜けするというスケジュール的な不具合以外は十分にその役割を果たしたと思います。

 脇を固めたベテラン陣ももちろん盤石というほかありませんが、特筆すべきは菜摘役の田畑志真と真紀・詩の二役を演じた大島美優ですね。2人ともお芝居に幅があるところを見せましたし、こちらもさまざまな脚本の不合理で気持ちを作りにくかったはずですが、よく対応していました。それと、個人的には緒形直人がコントっぽいお芝居を見せたシーンが眼福でした。

 演出面では、目の覚めるような美しいカットというのは印象にありませんね。特に、季節や時刻に応じて自然光を上手く使ったシーンというのが、ひとつも思い浮かびません。やはり、そうした自然光のシーンは天候や時間帯に大きく左右されるので、『おむすび』では難しかったのでしょう。小道具やセットにもあまりこだわりは感じませんでしたし、これはレビューにも書いたのですが、栄養士のドラマで『結さんが初めて作ったお弁当』を見せなかったのは信じ難いエラーだったと思います。それも含めて『料理を撮る』という部分にももっとこだわってよかったのではないかと思いますね」

『おむすび』期間平均13.1%で朝ドラ歴代最低

 そんな『おむすび』は放送前の期待値が高く、初回は平均世帯視聴率16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と前朝ドラ『虎に翼』の初回を上回る健闘を見せた。

 しかし、週平均は第1週16.1%、第2週14.7%、第3週13.5%、第4週12.9%と右肩下がりとなり、第13週以降は12%台が続き、第24週で11.9%までダウン。

 これまで朝ドラの期間平均における歴代ワースト記録は、09年後期に放送された朝ドラ第81作目『ウェルかめ』の13.5%だったが、期間平均13.1%の『おむすび』はこれを下回ることとなった。

 なお、本日3月31日には、今田美桜主演の朝ドラ『あんぱん』がスタート。漫画家・やなせたかしとその妻・小松暢をモデルにした作品であるが、前出のAKIちゃんはこう話す。

「『おむすび』ではオリジナル脚本の怖さをまざまざと感じましたので、まずはモデルがいるということに、どうしても安心感を覚えてしまいます。どんな作品でもいいんですが、とにかく制作部、演出部、俳優部が一丸となって100%画面のこちら側に訴えかけてくるような、そんな情熱と信念のあるドラマを期待したいですね」

 朝ドラ『花子とアン』などで知られる中園ミホ氏の脚本とあって、ネット上では「面白そう!」と期待が高まっている『あんぱん』。『おむすび』は最終回まで賛否が飛び交ったが、『あんぱん』は果たして……。

NHK連続テレビ小説、全話平均視聴率(世帯)ワースト10

1位『おむすび』(橋本環奈、2024年後期) 13.1%
2位『ウェルかめ』(倉科カナ、2009年後期) 13.5%
3位『つばさ』(多部未華子、2009年前期) 13.8%
4位『瞳』(榮倉奈々、2008年前期) 15.2%
5位『舞いあがれ!』(福原遥、2022年後期) 15.6%
6位『ちむどんどん』(黒島結菜、2022年前期) 15.8%
7位『ブギウギ』(趣里、2023年後期) 15.9%
同率7位『ちりとてちん』(貫地谷しほり、2007年後期) 15.9%
9位『だんだん』(三倉茉奈・三倉佳奈、2008年後期) 16.2%
同率9位『天花』(藤澤恵麻、2004年前期) 16.2%

※視聴率記録が確認できない1963年以前は除く。

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最終更新:2025/04/01 08:20