“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第739回】

広瀬すずと山﨑賢人の破局スクープ、「女性セブン」記事の興味深いポイント

2025/03/25 22:00
神林広恵(ライター)

サイゾーオンラインより】

広瀬すず(写真:サイゾーウーマン)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 2023年6月、“文春砲”にフレンチシェフ・鳥羽周作氏との“ダブル不倫”をスクープされ一時活動を休止していた広末涼子だが、3月28日放送の『ザ・共通テン!』(フジテレビ系)で地上波復活が決まったらしい。

 不倫といえば、斉藤由貴なども何度も騒動を起こしながら活動は順調だ。以前の芸能界における“不倫”は、男性に比べて女性に対してのほうが断然、風当たりが厳しかったが、その風向きは変わった!?

目次

今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3
広瀬すずと山﨑賢人の破局スクープにしみじみしたワケ
大谷翔平の報道に関して矛盾を抱える「週刊女性」
timeleszを取り上げた「週刊女性」の記事で気になったこと


今週の女性週刊誌、注目記事ベスト3

第739回(3/20~3/25発売号より)
1位「スクープ 広瀬すず まさかの破局!『山﨑賢人が部屋から荷物まとめて』」(「女性セブン」4月10日号)
2位「Jam Today『報道が多すぎるから少なめに…』大谷ハラスメントに“対応”した番組」(「週刊女性」4月8日号)
参照「大谷翔平 日本の未来へ 父に託した『魂のバット』」
「東京で蘇った『真美子に失恋』苦い記憶」(「女性自身」4月8日号)
「大谷翔平 急いで帰った隠れ家タワマン『母の元へ』感謝のホームラン」(「女性セブン」4月10日号)
「大谷翔平 凱旋帰国の裏で 真美子さんのセンスも光ったおもてなし秘話」(「週刊女性」4月8日号)
3位「独自 焦燥のSTARTO社がすがりつくtimeleszバブル」(「週刊女性」4月8日号)

広瀬すずと山﨑賢人の破局スクープにしみじみしたワケ

 「女性セブン」が元気だ。近々では中居正広の性加害のスクープや慶應幼稚舎の不正入学疑惑なんてスクープもあった。また綾瀬はるかとジェシーの熱愛発覚も「セブン」だし、少し前になるが衝撃の心中事件の発端となった市川猿之助のパワハラ・セクハラをスクープしたのも「セブン」だった。

 そんな「セブン」が今週放ったスクープが、広瀬すずの山﨑賢人の破局だ。

 2人の熱愛が発覚したのは今からおよそ2年半前の2022年7月、「文春オンライン」(文藝春秋)がスクープしたのだが、その後もラーメン屋での仲睦まじい様子や、ペアリングの指輪をしていることなど交際が順調と報じられ、また広瀬のマンションで半同棲状態ということもあり、結婚秒読みともいわれてきた。そんな2人が今年になって破局したらしい。

 「セブン」では、“山﨑を知る関係者”や“広瀬を知る知人”の証言から2人の破局とその理由に迫っているのだが、それがなかなか興味深い。


 2人の“関係者”と“知人”の話をまとめるとこうだ。昨年秋頃、山﨑は撮影のため東京を留守にすることが多くなった。同時に広瀬も仕事に邁進していたが、しかし広瀬は周りに相談したいタイプ。肝心なときに相談できない山﨑の不在、そして将来(結婚も含む)に思い悩んだ。そして広瀬は山﨑に「お互いの人生を考えよう」と提案し、話し合いの結果別れを選んだ、という状況だったらしい。

 恋人との長期にわたる“遠距離”での“すれ違い”はつらかったということだ。しかもこの理由、最近の芸能人の破局理由によく聞く話でもある。もちろん、この理由は一般人にも多く当てはまる。芸能人も一般人と同じなんだな、としみじみ切なく思ってしまった。

 でも広瀬は現在26歳。女優としても脂が乗っているし、これからさらに伸びる女優さんである。破局も芸の肥やし! なんて昭和的な感想も抱いてしまう。

 そして関係者らの証言以外にも破局の“証拠”を「セブン」が提示している。「セブン」は破局情報をキャッチして、山﨑が出席する3月14日の日本アカデミー賞授賞式に狙いを定めた。そして授賞式後の山﨑を追尾、親友の中川大志と飲食店で2時間ほど過ごした後、こんな行動をとっていたことを報じている。

「山﨑が店を出たのは、日付が変わる直前だった。彼を乗せた車は、広瀬が住むマンションとは正反対の方向へとゆっくり走り出した」

 こんな文学的!? 文章で締めくくられた「セブン」による広瀬と山﨑の“破局”スクープ記事。また山﨑と別れた広瀬が、同じく結婚目前といわれた恋人と破局した川口春奈に相談をしているというエピソードも挿入される。まさに正統的な芸能“破局”記事だった。

大谷翔平の報道に関して矛盾を抱える「週刊女性」

 大熱狂だった日本での開幕シリーズを終え、アメリカに戻ったドジャースの大谷翔平。もちろん今週も女性週刊誌3誌がそろって大谷の日本凱旋に関する特集を組んでいる。そして、もちろんどれも感動的な秘話や舞台裏、微笑ましい美談の数々である。

 そんな中、またしても「週刊女性」が“あの提言”を行っている。そう、大谷の過剰報道に関する苦言提言だ。

 巻末ワイド「Jam Today」でメディアの大谷フィーバーについて、“テレビではその時間が過去最長”となったこと、そんなメディアに辟易した人々が“大谷ハラスメント”という言葉を生んだこと、そんな風潮もあってか『Nスタ』(TBS系)は「大谷さんの情報がちょっと多すぎるのでNスタでは少なめに……」と報じたことを伝えている。そして日本人アスリートは世界レベルなのに、日本メディアは……とまで皮肉った。

 おっしゃる通りだ。「週女」はこれまでも大谷報道に関し昨年6月頃から、過剰なまでのマスコミによる大谷報道、大谷フィーバーを諌める記事を「Jam Today」で掲載してきた。さらに大谷フィーバーを煽るマスコミを“大谷御用メディア”とまで言って一刀両断している。素晴らしい見識だ。

 とはいえ、「週女」も大谷を完全無視などできないという矛盾を抱えている。今週も大谷ハラスメントを巻末ワイドで取り上げる一方、巻頭トップ特集は大谷だ。同じ編集部でも班が違うのか、だから論調も違うのか(笑)。さらに次号予告を見てびっくり。こんなビッグ企画が告知されていたから。

「特別付録2 2025年レギュラーシーズン日程つき 大谷翔平 Happy Calendar」

 いいよー、仕方ないよー(笑)。

timeleszを取り上げた「週刊女性」の記事で気になったこと

 社会現象になるほど大きな話題を呼んだオーディション企画『timelesz project』。このオーディションで選ばれた新メンバーを加え8人で新スタートを切ったtimeleszに、STARTO社もすがるようにして、広告代理店など各方面に猛プッシュをしているらしい。

 そんな内容の記事なのだが、そのタイトルには“独自”という文字が。この“独自”はテレビの情報番組では時折使われるが、週刊誌ではあまり見かけない。

 何しろテレビの“独自”は「いつもは新聞や雑誌からの引用(パクリ?)や続報を報じるだけだけど、今回だけは珍しく自分たちで“独自ネタ”として取材したんだよ!」と謳っているしろもの。そんな言葉を使ってしまう「週刊女性」って――。

神林広恵(ライター)

神林広恵(ライター)

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。

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最終更新:2025/03/25 23:19
四月は君の嘘
破局後、十数年後に共演するときが楽しみ〜