【狭いクローゼットビフォーアフター】「強力突っ張り棚」でスッキリ！　収納力が大幅UP、プロのアイデア

整理収納アドバイザーの伊藤まきさんが、片付けに悩む読者の自宅を使いやすく生まれ変わらせる連載シリーズ【「煩悩部屋」ビフォーアフター】。

連載企画『ビフォーアフター』新シーズンです。第10回目の片付けモニターは、東京都世田谷区・1SLDKで暮らす3人家族のまいさん（32歳）。今回は、汚部屋の片付けではなく「リノベマンション」の収納を手直しする特別編です。

目次

・【お悩み】狭いクローゼットの使い方がわからない
・【狭いクローゼットの片付け方】1～3
・【狭いクローゼット上段 収納の解決法】 突っ張り棚を設置
・【狭いクローゼット下段 収納の解決法】 衣装ケースを設置
・【【狭いクローゼット全体】ビフォーアフター

【お悩み】狭いクローゼットの使い方がわからない

クライアントプロフィール

・まいさん（32歳）
・保育園の園長先生（フルワーク）
・育児系インフルエンサー”まい先生“としても活躍
・3人家族
・1SLDK
・中古マンションをリノベーション購入（持ち家）
・東京都世田谷区在住

収納に関する要望

・掃除や片付けの頻度を少なくしたい
・子どもが自分で身支度できる仕組みを作りたい
・ベッドルームのレイアウトを変えたい
・シンプルに暮らしたいので、家具を増やしたくない

　リノベマンションに引越して約1年、前の家で使っていた家具をそのまま運んだため、身動きがとれない状態でした。「どこから片付ければ良いの？」と悩んだら「クローゼットや押し入れ」からはじめるのがおすすめです。

　まいさん宅の場合、まずは狭くて使いにくい「寝室のクローゼット」収納を見直すことにしました。今回は具体的な片付け方と解決法、ビフォーアフターをご紹介していきます。

【狭いクローゼットの片付け方1】衣類をぜんぶ出して選ぶ

　クローゼットから洋服を全部出して、1枚ずつ「着るか、着ないか」を選んでもらいました。洋服は「手にとって触る」ほど、目で確認するより減らすことができます。デザインや状態を確認すると「もう着ないかな」という気持ちになるものです。面倒でも「ぜんぶ出す」作業をおすすめします。

【狭いクローゼットの片付け方2】吊るす収納から「たたむ」収納へ

　引越し前の家ではハンガーに干した服をそのまま吊るして収納していましたが、新居は乾燥機付きで干すことがないので「たたむ収納」をメインに変更します。

【狭いクローゼットの片付け方3】上段の収納スペースを活用

　クローゼットの上段にはサーキュレーターやマフラーの山など、統一性がなく、内容がバラバラのモノが入れられていました。空間が無駄に余っていて、もったいないですね。

　上段のモノをいったん出して、棚のサイズを確認しました。正面の扉（約H42cm）より高く、約75cmもあるのでデッドスペースが発生します。リフォームするなら、ポールの高さを上げて大きな扉に変えると良いでしょう。

　今回は突っ張り棚を設置して、空間を有効活用していきます。

【狭いクローゼット上段 収納の解決法】強力な「突っ張り棚」で、2段の棚に！

　強力タイプの「突っ張り棚」を、クローゼット上段の高さ半分（約40cm）に設置しました。持ち家なので、棚板を付けるのもありですが、クローゼット正面から見えないので「突っ張り棚」で十分です。

　なお「突っ張り棚」は棚の奥行き（D34cm）ぴったりより、少し小さめ（D30cm）を選ぶと使いやすいです。

　下段には衣類用ボックスを設置。上段には布団など「軽めの布モノ」を収納していきます。

　布団収納は、巾着袋や不織袋のように「芯なしの布袋」がおすすめです。空間への入り口が狭くても、自由自在に変形するので隠れた空間でも押し込むことができます。

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【狭いクローゼット下段 収納の解決法】下段は「衣装ケース」を入れるのが正解！

　クローゼット下段の奥行きは約48cmと一般的なサイズよりも狭かったので、単品の「衣装ケース」を設置することにしました。折り扉の部分は引き出しがひっかかるので、左右の空きスペースも考慮したサイズを選びましょう。

　クローゼット下段のサイズに合わせた衣装ケースを9個用意しました。旦那さまの衣類は、右Aのみ。左のBとC列はまいさん用です。取り出しやすさを優先する場合は、C列にシーズンオフの洋服を入れて左側に寄せても良いです。

　夫婦共有の冠婚葬祭用の引き出しを1つ用意しました。ネクタイ、ストール、ブローチ、アクセサリー、バッグ、ハンカチ、香典袋（不祝儀袋）などをまとめ入れすると、「必要時の準備」が楽になります。

【狭いクローゼットビフォーアフター】取り出しやすい＆探しやすくなった！

　クローゼット上段の空間に、突っ張り棚（中古品で1,000円）を。下段には、衣装ケース（約1万円）を設置したことで「モノの住所」がわかりやすくなりました。あふれていた洋服、羽毛布団もスッキリと収まっています。なお、衣装ケースは連結型より個別タイプのほうが無駄なく収納できるのでおすすめです。

　次回はクローゼット左側の衣類収納を見直していきます。

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伊藤まき（収納ライター）

収納ライター・兼・整理収納アドバイザー1級。クリンネスト2級。おがくず工場に生まれ、ホテル清掃員、国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出など“家事の土台”を極めた生活を経て、出版社入社ののち独立、現在に至る。モノを手放すほど「幸運」が舞い込むジンクスを何度も体感！　貧乏神と決別した実体験をもって、整理収納の威力をお伝えします。

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