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店舗数激減の居酒屋チェーン【養老乃瀧】、640円「マグロ刺身」が高クオリティでびっくり!

2024/08/28 13:00
サイゾーウーマン編集部
「養老乃瀧」新宿西口店の外観(写真:サイゾーウーマン)

 低価格、高品質が売りの居酒屋「養老乃瀧」。居酒屋チェーンの代名詞的存在でしたが、近年は閉店が相次いでいるようです。現状を知るべく、都内の店舗を訪れ、一部メニューを実食してきました。

目次

【養老乃瀧】188店まで激減の今
【養老乃瀧】新宿西口店は「昔ながらの居酒屋」
【養老乃瀧】「マグロ刺身」640円を頼んで驚きのワケ
【養老乃瀧】値段分の満足度アリも“玄人向け”?

※2024年7月12日公開の記事を再編集しています。

【養老乃瀧】188店まで激減の今……岐阜・養老町との関係は?

 1938年に長野県松本市で創業した「養老乃瀧」。56年12月、神奈川県横浜市に第1号店を開店し、61年6月には養老商事株式会社(現・養老乃瀧株式会社)として法人化しました。
 
 66年4月には東京都板橋区にフランチャイズ第1号店を出店し、72年には直営・フランチャイズで1,000店舗を展開。2002年度は1,563店舗まで拡大するなど隆盛を極め、居酒屋業界大手のひとつに成長を遂げます。
 
 そして、02年2月に「だんまや水産」、08年12月に「一軒め酒場」といった新業態を開店。近年は19年4月に「つばめ食堂」、21年11月に「韓激」、22年2月に「唐揚げ専門店 からちき屋」がオープンしました。

 このように、一見順調そうに見えますが、競合となる低価格居酒屋が増えたことからか、かつては1,500店舗を超えいていた「養老乃瀧」は、10年後の12年に706店舗まで減少。24年7月時点では188店舗まで縮小しています。

 一方で、同社は社名の由来となった岐阜県養老町の食品企業などを支援するプロジェクト「あっぱれ!養老」をスタート。チェーンの60周年を迎えた10年ほど前から同町との関係が始まったといい、このほど、全国の食品バイヤーと同町産品をつなぐ商談会などを開催したと報じられています。

【養老乃瀧】新宿西口店、昭和レトロな「昔ながらの居酒屋」!

「養老乃瀧」新宿西口店の店内の様子(写真:サイゾーウーマン)

 今回足を運んだのは、新宿西口店。昭和の面影が色濃く残る「思い出横丁」にあるからか、店の外観や内装まで「昔ながらの居酒屋」といった雰囲気です。
 
 ちなみに、店を訪れたのは平日のお昼どき。1階のカウンター席ではお一人様のおじさまたちが数組、食事をされていました。

いまどき珍しいタイプのメニューの一部(写真:サイゾーウーマン)

 2階に上がり、席についてメニューを手に取って驚き。公式サイトで公開されているものとは異なり、ラミネートパウチ加工されたものでなく、印刷用紙をファイリングした味わいのあるものでした。当然、タッチパネルなどはなく、店員さんを呼んで注文するスタイルです。
 
 「養老乃瀧」は12年に、老朽化した店舗を順次新装開店リニューアルする「新ファサードプラン」が始動したとのことですが、この店はレトロ感が売りの立地的にも、あえて手を加えていないのかもしれません。

【養老乃瀧】「マグロ刺身」640円を頼んでびっくり! 赤身がトロにまさかのグレードアップ

「マグロ刺身」640円(写真:サイゾーウーマン)

 新宿西口店は、ランチメニューの展開はないようで、グランドメニューの中から3品を注文することに。
 
 まず運ばれてきたのは、「マグロ刺身」640円。海鮮居酒屋の「だんまや水産」も展開していますし、新鮮な魚介類が食べられることが魅力でもある店なので、お刺身は外せないと思い頼んだんですが、これがびっくり!

スジもまったく気になりませんでした(写真:サイゾーウーマン)

 メニュー表では赤身の写真が載っていましたが、届いたものは明らかにトロ部分。まさかのグレードアップに「いいのか……?」と思いつつ一切れ食べてみると、脂が乗っていてうま味もしっかり感じられておいしい! さすが海鮮居酒屋を出しているだけある、クオリティの高さです。

「とり串」390円(塩)(写真:サイゾーウーマン)

 続いて、居酒屋メニューには欠かせない串焼きの中からチョイスした「とり串」390円(塩)が到着。想像よりもボリュームがあったお肉はとっても柔らかくてジューシーでした。しっかり味がついているのでそのままはもちろん、甘辛いコチュジャンをつけるとよりおいしかったです。

「焼きおにぎり」480円(写真:サイゾーウーマン)

 そして最後は、「焼きおにぎり」480円。この値段で冷凍感があったら嫌だなと思いつつ、試しに頼んで提供されたのがこちら。形が揃っていないことや、白ごまが入っていることからオリジナリティもあり、市販されているものではなさそうな感じです。

かつお節とごまがいい仕事をしています(写真:サイゾーウーマン)

 いざ一口食べてみると、しょうゆの味とは別にだしの味が感じられ、よく見ると、ごはんに細かいかつお節が混ざっているのを発見。おこげ部分も香ばしく、ごまの風味もあってパクパクと食べ進めてしまいました。たくあんが2切れついているのもうれしかったです。

【養老乃瀧】値段分の満足度アリも“玄人向け”? 一度は食べておきたい復活メニューとは

 以上の3品を食べて、お会計は1,510円。ランチにしては高くついてしまいましたが、値段分の満足度はありました。

 ただ、激安居酒屋がひしめく今、系列店にはコストパフォーマンス抜群の「一軒め酒場」もありますし、「養老乃瀧」を選ぶかというと微妙なところ。店の外観も渋いですし、店舗数がぐっと減り、店自体にあまり馴染みがない若い世代は、なかなか足が向かないかもしれません。

 とはいえ、SNSを見ていると、フランチャイズ店はそれぞれの店舗ごとにメニューにオリジナリティがあるようで、ランチメニューを展開している店もある様子。玄人向けの居酒屋といえそうな「養老乃瀧」ですが、「そのへんにある店に飽きた」「新しい店を開拓したい」という人は、お近くの店舗に行ってみると、おいしい食事をお手頃価格で味わえるかもしれませんよ。

 なお、「養老乃瀧」は開業初期に昼間は牛丼専門店として営業していたそうで、17年に当時の味を再現した「養老牛丼」がグランドメニューとして復活したとか。残念ながら、今回訪れた新宿西口店では提供されていなかったため、ほかの店舗に行った際に食べてみたいところです。

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最終更新:2024/08/28 13:00
久々に行ってみると、意外な発見があるかも