2024年7月期の夏ドラマ

【夏ドラマ初回・個人視聴率ランキング】『ブラックペアン2』独走! ワースト作品は?

2024/07/29 08:00
仲宗根由紀子(エンタメライター)
嵐・二宮和也の画像
サムズアップするニノ(写真:サイゾーウーマン)

 2024年7月期のGP帯連続ドラマが続々とスタートし、初回の平均個人視聴率が出そろった。テレビ東京系を除く民放4局を対象に、ランキング形式で紹介する。

目次

トップは『ブラックペアン2』
2位は『スカイキャッスル』
ワーストは国宝級イケメン出演作
初回視聴率ランキング

トップは二宮和也『ブラックペアン シーズン2』!

 トップは嵐・二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系、日曜午後9時)。平均個人視聴率は7.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。

 原作は、医師で小説家の海堂尊氏による『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』(ともに講談社文庫)であり、2018年放送の同局『ブラックペアン』の原作となった『ブラックペアン1988』(同)と合わせて“バブル3部作”と呼ばれている。

 『ブラックペアン シーズン2』は平均世帯視聴率でも独走状態で、民放夏ドラマ唯一の2ケタとなる11.8%を記録。一方、昨年7月期の同枠『VIVANT』初回の個人7.4%には及ばなかった。


 内容に関しては概ね好評のようだが、ネット上では前作で加藤綾子が演じた“治験コーディネーター”のポジションを、今作で田中みな実が演じている点が話題に。「カトパンのほうがよかった」「田中みな実もはまってる!」などの声が上がり、カトパン派とみな実派で意見が分かれているようだ。

夏ドラマ個人視聴率2位は松下奈緒主演『スカイキャッスル』

 2位は、松下奈緒主演『スカイキャッスル』で、平均個人視聴率は4.8%。世帯は8.5%だった。

 韓国で18~19年に放送された人気ドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』に日本リメイク版である同ドラマは、誰もがうらやむ経歴と容姿に恵まれた完璧セレブ・浅見紗英を松下が演じる“ギラドロ・サスペンスミステリー”。

 松下のほか、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュン、小雪らが出演し、美しきセレブ妻たちによる“マウントバトル”が描かれる。

 ネット上では「韓国のほうが圧倒的に面白い」「韓国版の魅力が圧倒的なので、見劣りするのはしかたない」と韓国版と比較する声が目立つものの、「再現度高いし、日本版も頑張ってる」「キャスティングが良い!」という声も。


 韓国版は全36話と長いが、全10話程度にまとめざるを得ない日本版が、どこまで視聴者を満足させられるのか注目される。

夏ドラマ個人視聴率、『南くんが恋人!?』『ビリオン×スクール』がワースト争い

 個人2.5%の同率で振るわなかったのは、『南くんが恋人!?』(テレビ朝日系、火曜午後9時)と『ビリオン×スクール』(フジテレビ系、金曜午後9時)。今期はこの2作品のワースト争いとなりそうだ。

 内田春菊の漫画『南くんの恋人』(青林工藝舎)を原案とする『南くんが恋人』は、大物脚本家・岡田惠和氏が手掛けるホーム・ラブコメディー。原案漫画では、高校生の南浩之と身長15cmになってしまった堀切ちよみの同棲生活が描かれるが、『南くんが恋人!?』ではFANTASTICS from EXILE TRIBE・八木勇征演じる南が15cmに縮小してしまう“男女逆転版”となっている。

 過去には高橋由美子&武田真治(1994年)、深田恭子&嵐・二宮和也(2004年)などのダブル主演で4度にわたりドラマ化された人気原作であるが、今作は主演を務める飯沼愛の知名度不足もあってか、苦戦しているようだ。

 一方、Hey!Say!JUMP・山田涼介主演『ビリオン×スクール』は、財閥系企業のCEOで天才発明家でもある加賀美零(山田)が、身分を隠して高校の担任教師となる学園コメディー。木南晴夏演じる零の秘書・芹沢一花と主人公の掛け合いが「夫婦漫才みたいで面白い!」と評判ながら、第3話では個人1.4%と爆死状態となってしまった。

 なお、『ビリオン×スクール』主演の山田と、『南くんが恋人!?』に2番手で出演している八木は、2024年上半期の「ViVi国宝級イケメンランキング」のADULT部門とNOW部門でそれぞれ1位を獲得。いくら人気のイケメンが出演しているからといって、苦戦してしまうことはあるようだ。

 このまま『ブラックペアン シーズン2』の独走状態となりそうな夏ドラマ。今後の推移に注目したい。

2024年7月期「夏ドラマ」初回、平均個人視聴率ランキング(民放4局GP帯)

1位『ブラックペアン シーズン2』(TBS系、日曜午後9時) 7.0%
2位『スカイキャッスル』(テレビ朝日系、木曜午後9時) 4.8%
3位『GO HOME~警視庁身元不明人相談室~』(日本テレビ系、土曜午後9時) 4.7%
4位『海のはじまり』(フジテレビ系、月曜午後9時) 4.6%
5位『新宿野戦病院』(フジテレビ系、水曜午後10時) 4.5%
6位『マウンテンドクター』(フジテレビ系、月曜午後10時) 4.4%
7位『科捜研の女』(テレビ朝日系、水曜午後9時) 4.2%
8位『西園寺さんは家事をしない』(TBS系、火曜午後10時) 4.0%
9位『マル秘の密子さん』(日本テレビ系、土曜午後10時) 3.6%
10位『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系、木曜午後10時) 3.5%
11位『笑うマトリョーシカ』(TBS系、金曜午後10時) 3.1%
12位『降り積もれ孤独な死よ』(日本テレビ系、日曜午後10時30分) 2.9%
13位『南くんが恋人!?』(テレビ朝日系、火曜午後9時) 2.5%
同率13位『ビリオン×スクール』(フジテレビ系、金曜午後9時) 2.5%

※8月18日にスタートする『素晴らしき哉、先生!』(テレビ朝日系、日曜午後10時)は除く

仲宗根由紀子(エンタメライター)

仲宗根由紀子(エンタメライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

最終更新:2024/07/29 08:00
『スカイキャッスル』の小雪に釘付け