【調理家電】おすすめ10! 家電のプロが選ぶ「自炊する気が起きる」「イライラ解消」アイテム
情報も種類もたくさんありすぎて、どれを選んだらいいか混乱してしまう家電。いったい何を基準にどれを買えばいいの!? とにかく面倒くさがりな編集者・くさ子とドケチなライター・ケチ美が、家電コーディネーター・戸井田園子さんに、いま話題の製品や間違いのない製品を聞きました。
※2020年4月2日公開の記事を再編集しています。
※価格や商品は2022年11月1日時点の情報です。
※最新の情報は公式サイトや公式SNSをご確認ください。
目次
・一人暮らしほど6〜7キロはある洗濯乾燥機がおすすめ
・一人暮らしなら炊飯器より電気調理鍋!
・ごはんもおかずもいっぺんに完成! 電気調理鍋おすすめ3つ
・調理家電はバリエーション豊富! ホットプレートに電気こんろ
・電気ケトルは種類もサイズも豊富
一人暮らしほど6〜7キロはある洗濯乾燥機がおすすめ
第6回は、日本で暮らすなら何はなくともとりあえず炊飯器⋯⋯って本当? 新生活家電の新常識をご紹介します。
ライター・ケチ美(以下、ケチ美) 一人暮らしを始めたり、子どもが進学してお弁当が必要になったり、春は生活スタイルが変化する季節。新しい家電や家具など何かと物入りですよね〜。
戸井田園子さん(以下、戸井田) そうですね。初めての一人暮らしというと、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、電子レンジをセットに買ってしまいがち。
編集者・くさ子(以下、くさ子) えっ、ダメなんですか? 私もそうでしたけど。
戸井田 冷蔵庫、掃除機はないと困るかもしれません。でも、洗濯機と炊飯器はどうでしょう。洗濯機は最近はコインランドリーが充実しているので慌てて買わなくてもいい家電のひとつになりつつあります。
くさ子 いや、でも毎回コインランドリーに行くのはめんどいですよ。
戸井田 そういう気持ちもわかります。では、買うならどんな洗濯機を買うか。
ケチ美 一人なら小さくていいですよ。そのほうが安いし。
戸井田 いや、実は一人暮らしのほうが平日に家事をする時間がないので、1週間に1〜2回、まとめ洗いをする人が多いんです。だからむしろ大きめのほうがいい。それに、帰る時間が遅いと干している時間もないですし、女性の一人暮らしだったら防犯上ベランダに干したくない。と考えると、一人暮らしほど6〜7キロはある洗濯乾燥機がおすすめ。4〜5キロの安いものを買うと結果的に生活にしわ寄せが来るので、意外としっかり投資したほうがいいと思います。
ケチ美 言われてみればそうですが、お金がかかりますね(涙)。
一人暮らしなら炊飯器より電気調理鍋!
戸井田 もうひとつ誤解が多いのが炊飯器。
ケチ美 とりあえず白米は基本ですよね~。新生活と炊飯器はセット。
戸井田 でも、一人暮らしの経験がある人にヒアリングをすると、炊飯器は持っていてもあまり使わないという人がたくさんいるんです。なぜなら、おかずを作れないから。だったら「白米だけ炊いて惣菜は買えばいいじゃない」と言うと、「それなら、ごはんもついている弁当を買う」と言う。確かにそうですよね。また、若い世代は自分で作るなら麺類、そうでなければ外食という人も多い。そうなると「本当に炊飯器は必要ですか?」となる。
くさ子 よくわかります。炊飯器は意外と使わない!
戸井田 そこでご紹介したいのが、炊飯器よりも電気調理鍋です。ごはんが炊けておかずも作れて便利。ファミリーサイズだけでなく、一人暮らしにぴったりのコンパクトサイズが販売されているんですよ。
くさ子 電気調理鍋はノーチェックでした。気になる。
ごはんもおかずもいっぺんに完成! 電気調理鍋おすすめ3つ
戸井田 まず最初にご紹介するのが、レコルトの「Compact Rice Cooker(コンパクト ライスクッカー)」。多機能炊飯器なので調理鍋としても使えます。お手頃でメーカー希望小売価格8,800円(税込)。
ケチ美 お手頃!
戸井田 シロカの「電気圧力鍋」も1万円台で購入できます。容量2リットルサイズが一人暮らしにぴったり。
くさ子 どうせなら、ごはんもおかずもいっぺんにできるとラクなんですけどね〜。
戸井田 シャープ「ヘルシオ ホットクック」ならできますよ。いろいろなサイズがありますが、一人暮らしなら1リットルのコンパクトサイズでいいでしょう。蒸しトレイを使って上下2段で調理ができますし、予約調理もできるので、朝仕込んでおけば帰宅時間に夕飯ができあがります。自動でかきまぜてくれるなど機能が多い分、値段がお高めで3〜4万円台。
くさ子 これは便利。自炊する気が起きる!
戸井田 ガス調理と比べてそばに付いていなくていいので、作っている間、ほかのことができるところがメリット。火加減も自動コントロールだから料理初心者でも失敗がない。小さいお子さんがいるご家庭だと、一緒に公園に行く前に仕込んでおけば、帰宅後すぐに昼ごはんが食べられて便利。
ケチ美 あーわかる。帰ってきてすぐ食事を催促されるとイラッとしますね。そのイライラが解消されると思えば、3〜4万円台はアリかも。
調理家電はバリエーション豊富! ホットプレートに電気こんろ
戸井田 炊事力がまったくない人に人気なのはホットプレート。これがあれば焼きそば、焼き肉など友だちが来たときに簡単に楽しめる料理ができますし、食パンを乗せたらトースターとしても使えます。人気なのがBRUNO(ブルーノ)の「コンパクトホットプレート」、9,680円 (税込)。
くさ子 これはテーブルに置きっぱなしでもかわいいですね。
戸井田 タイガー「ダイニングプレート」も便利。深さがあるので鍋料理もできる。1万円を越えるのでブルーノよりは若干高めですが、ヒーターの入り方がしっかりしていて焼きムラなどがないので、長い目で見れば十分に元は取れるはず。
ケチ美 数千円の違いで長くしっかり使えるなら許容範囲です!
戸井田 変わったところでは、ラドンナ「Toffy 卓上電気こんろ(K-SV1)」もあります。やかんをのせてお湯も沸かせるし鍋もできる。網があればパンやお餅も焼けるし、コンビニで売っているアルミ鍋の鍋焼きうどんものせられる。1台あれば万能。4,000円(税抜)と安い!
ケチ美 これはすごい、安い上に汎用性が高い! レトロなデザインもいい!
戸井田 ほかにも、アイリスオーヤマの「電気圧力鍋」などもあります。調理家電=トースター+炊飯器という思い込みはやめて、自分の調理スキルに合った使いやすい製品を選ぶといいと思います。そのほうが食生活にバリエーションが出ますよ!
電気ケトルは種類もサイズも豊富
戸井田 もうひとつ食生活を支える家電としてほしいのが電気ケトル。お湯を沸かす機能にしぼったシンプルな製品から、温度設定機能や保温機能が付いている製品など種類もサイズも豊富。目的や予算に応じていろいろ選べます。高い製品でもせいぜい1万円台で手に入ります。
ケチ美 電気ケトルは私も持っています。一番安いのを買いましたが実質0円レベルに毎日使ってますね。
戸井田 トレンドはテーブルに置いておきたくなるようなデザインがオシャレなもの。たとえば、レコルトの「クラシックケトル クレール」や、イタリアのブランド、デロンギの「電気ケトル」はいろいろなデザインが出ています。
くさ子 かわいい。テーブルに置いておきたい。置きっぱなしにできる家電、大好きです!
戸井田 デザインより機能で選ぶなら、象印やタイガーがいいですね。象印「電気ケトル(CK-AX08、CK-AX10)」は、倒れてもこぼれにくい「転倒湯もれ防止構造」、外側が熱くなりにくい「本体二重構造」になっていて、小さなお子さんがいても安全。さらに、約90℃で約1時間保温する「1時間あったか保温」やコーヒーを淹れるのに便利な「ハンドドリップモード」など機能もりだくさん。
くさ子 保温機能はほしい! 焼酎お湯割りが好きなので、追加するたびにいちいち沸かすのは面倒なんです。
戸井田 お湯割りを作りたいなら温度設定ができるものもいいですよ。ティファールの「アプレシア エージー・プラス コントロール 0.8L」は7段階の温度設定ができるので、お湯割りやコーヒーを作るのにちょうどいい。ティファールは丸洗いできる「ウォッシャブル 0.8L」もあります。
花柄じゃない! スタイリッシュになっている電気ポット
ケチ美 電力消費量に差はありますか?
戸井田 電力消費量はどの製品も大差ありません。だから、お湯が沸くスピードも、安い製品も高い製品もあまり変わらないですね。それよりは安全性や使い勝手で選ぶといいと思いますよ。
ケチ美 昔は電気ポットが主流だったと思いますが、今はなぜ電気ケトルなんですか?
戸井田 消費者調査をすると、年齢が上がれば上がるほど電気ポット、下がれば下がるほど電気ケトルを支持しているようです。家にいる時間が長い人は常にお湯が沸いていたほうが楽だし、昔から慣れているというところもあるでしょう。若い世代は、少量ずつ、その都度沸かしたフレッシュなお湯でコーヒーや紅茶を飲みたいと考えているようです。
そんな中、若い世代に支持されてる電気ポットが「STAN.(スタン)」の「電動ポット(CP-CA12)」。1.2リットルというコンパクトサイズで、忙しい朝も前の晩に沸かして保温しておける。
赤ちゃんのミルク作りにも便利な70℃保温設定もあります。価格は約1万5000円。スタンはシリーズで「ホットプレート(EA-FA10)」も出ています。
くさ子 象印なのにデザインがスタイリッシュですね! オシャレ~。
ケチ美 いろいろ見たけど、私は卓上電気こんろが気になったな。手持ちの鍋が生かせるところがいい。そして何より安い!
くさ子 私はやっぱりボタンひとつでごはんもおかずもできるホットクックですね。電気ケトルは1時間保温できる象印。簡単料理と焼酎お湯割りがあれば、充実したおこもり生活が送れそうです!
戸井田園子(といだ・そのこ)
家電コーディネーター。All about家電ガイド。大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。現在は、雑誌・新聞・テレビなどで活躍中。夫と息子の3人暮らし。