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ルンバだけじゃない、1万円台で買える新興メーカーも! 「家電のプロ」が推すロボット掃除機6つ

2020/02/28 19:30
戸井田園子(家電コーディネーター)

 情報も種類もたくさんありすぎて、どれを選んだらいいか混乱してしまう家電。いったい何を基準にどれを買えばいいの!? とにかく面倒くさがりな編集者・くさ子とドケチなライター・ケチ美が、家電コーディネーター・戸井田園子さんに、いま話題の製品や間違いのない製品を聞きました。

 第4回は、進化の速さにビックリ、スイッチひとつで未来生活が味わえる「ロボット掃除機」をご紹介します。

ロボット掃除機、シェアも技術も「ルンバ」一強!?

ライター・ケチ美(以下、ケチ美) ロボット掃除機は憧れの存在ではありますが、永遠に憧れのままで終わりそう。

戸井田園子さん(以下、戸井田) 確かに、ロボット掃除機の普及率はまだ6%程度(2020年アイロボット調べ)と言われています。有名な米国iRobot(アイロボット)の「Roomba(ルンバ)」でも、2002年に発売されてから定着に10年ほどかかりました。実は、「ルンバ」よりも前の01年、スウェーデンのElectrolux(エレクトロラックス)「Trilobite(トリロバイト)」が先に上陸したんですが、当時30万円近くもしたので売れなかったという歴史があります。しかし、今後は今以上に共働き世帯が増えるので、ロボット掃除機を導入する家庭も増えてくると思います。


編集者・くさ子(以下、くさ子) 私は掃除が大嫌いなんで、性能さえよければ導入する気満々なんですが、途中で止まるんじゃないか、ちゃんと吸うかという点が心配。

戸井田 「ルンバ」が入ってきた当時は性能はイマイチでなかなか評価が上がらなかったんですが、改良を重ねて近年はものすごく頭がよくなっています。間取りを把握して効率よく掃除できるし、吸引力も上がって総合的な掃除力がアップ。今やロボット掃除機は十分、メイン掃除機としての役割を果たします。ただ段差があるところ、ロボットが入れない狭いところは、スティック型コードレス掃除機を併用するといいですね。それでもお掃除する時間は格段に減るので、一人暮らしなら自分の時間が増えるし、パートナーがいる人はケンカが減ります! ちなみに、ロボット掃除機には、吸引タイプと拭き掃除タイプがあります。日本で広まっているのは吸引タイプ。

くさ子 メイン掃除機としてイケちゃうんですね! どこのメーカーがいいですか?

戸井田 正直なところシェアも技術も今までの実績だと「ルンバ」一強。ダイソンもイマイチ。日本メーカーは悪くないんですが⋯⋯。たとえば、ベッドの下まで掃除してほしい時、ベッドカバーやシーツが垂れ下がっていると、「ルンバ」以外の機種はセンサーが壁だと認識してしまい、その先に侵入しないんです。だけど、「ルンバ」は「何かがある」と認識しつつも一回押してみて抵抗がなければ、「壁ではない」と判断して入っていく。「ルンバ」は開発期間が長いので、そうした経験値があるんですね。電気コードなども絡んでしまったらコードと認識して逆回転して絡みを防ぐ。ほかの機種は、体に絡み続けてしまう場合がある。価格の差、メーカーの開発力の違いが、そういった部分に出てくることも。

くさ子 「ルンバ」できる子!


戸井田 そんな中、今年2月にパナソニックがフルモデルチェンジした新モデルをリリースしました。かなり進化したので今後に期待したいですね。

5万円の入門機か、10万円超の高級機種で掃除から解放か【アイロボット ルンバ】

くさ子 「ルンバ」といってもいくつか種類があるんですね。どれを選べばいいですか?

戸井田 最新モデル「ルンバs9+」は、ルンバ初めてのD型シェイプ。部屋の隅の捕集率が強化されました。また「ルンバs9+」と「i7+」は、掃除が終わったらクリーンベース(自動ゴミ収集機)に行って、「ルンバ」本体のダスト容器に溜まったゴミをクリーンベース内の紙パックに自動で排出。紙パックはダスト容器30杯分収納できるので、少なくとも30回分は掃除のことを一切考えなくていい。紙パックだから、捨てるのも簡単。頭も良くて間取りをしっかり覚えるから、「今からリビングだけ掃除して」「洗面所だけ掃除して」という細かい司令も出せます。

アイロボット ルンバ s9+

ケチ美 それは高そうですね。いくらですか?

戸井田 公式サイトで「s9+」が税抜16万9,800円。「i7+」が税抜12万9,880円です。クリーンベースがない「i7」なら税抜9万9880円ですが、どうせ買うならあったほうがいいと思う。

ケチ美 どちらにしても掃除機にその価格は私には厳しい。

戸井田 であれば、廉価機種「ルンバe5」はどうでしょう。こちらは公式サイトで税抜4万5,273円。頭のよさは上位機種には及ばないけれど、集塵力はあるので入門機として売れています。もっと安い600シリーズというのがあるのですが、そちらは集塵力のあるゴム製ブラシではなく毛ブラシだったり、ダスト容器が洗えなかったりと、「ルンバ」ならではの良さが損なわれてしまうので、私なら「e5」を推します!

アイロボット ルンバ e5

ケチ美 なるほど。「ルンバ」を買うなら10万円越えか、5万円か二者択一ということですね。

くさ子 カーペットにも対応できますか?

戸井田 「ルンバ」は2cm程度の低い段差なら乗り越えて走行できます。その分、上がり框の段差がほとんどないフラットな玄関は三和土(たたき)まで出て行ってしまうことがあります。自分でダンボールなどで壁を立てるか、別売りの「デュアルバーチャルウォール」(税抜7,500円)を使って、赤外線の見えない壁を作ればエリアを制限できます。s9+・i7シリーズはアプリから「進入禁止エリア」の設定もできます。

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