[連載]30代女子の「煩悩部屋」ビフォーアフター

【汚部屋ビフォーアフター】夫に「片付けろ」と怒鳴られる! プロの収納ポイント4つ

2024/03/13 14:30
伊藤まき(収納ライター)
(C)サイゾーウーマン

整理収納アドバイザーの伊藤まきさんが、片付けに悩む読者の自宅を使いやすく生まれ変わらせる連載シリーズ【「煩悩部屋」ビフォーアフター】

 新型コロナウイルスの影響で「おうち時間」が増えました。不慣れなテレワークや毎日の自炊で、部屋中ゴチャゴチャしてきたら要注意! 長くなるほど、「家事の不公平」「出費の不安」「家族の不満」が出てきます。 これら3つの「不」があるときこそ、「キッチンの片付け」を!  劇的スッキリしたMさん宅を例に、片付け後の「家族の反応」をレポートします。

※2020年4月13日公開記事を再編集しています。

目次

家族がイライラしない「食卓テーブル」に変えたい
【ポイント1】収納アイデアを探す前に「減らす」!
【ポイント2】「吊り戸棚」を“見える化”して整理
【ポイント3】スッキリした食卓テーブルをKEEP
【ポイント4】ぜんぶ出したら、「リセット掃除」で汚れをブロック
【キッチン全景:Before&After】家族のイライラが消えた!

家族がイライラしない「食卓テーブル」に変えたい(主婦Mさん・32歳)

 葛飾区・3LDKのマンションに暮らす主婦Mさん(32歳)。結婚1年目は共働きで忙しく、その翌年に愛娘が誕生。出産を機に専業主婦となり、ワンオペで家事と育児を行っています。


 なにをするにも育児のストップがかかり「出しっぱなし」状態が続く日々。いつしか片付ける気力を失ってしまったそう。「優しく穏やかだった夫が別人のように豹変し、『片付けろ』と怒鳴ります。そんな夫の姿を見て、私もパニックになり泣いてしまいます。仕事(稼業)で忙しい夫に、心休める家を提供できない自分が残念です」と語るMさん。

 家族がイライラしないキッチン、食卓に改善していきましょう。用意するのは1日(約8時間※)だけです。

※Mさん宅のキッチンの片付け時間(食品庫、冷蔵庫、小物収納に変えた食器棚を除く/2019年末に実施)

【ポイント1】収納アイデアを探す前に「減らす」!

[Before]

チャイルドロックをかけた、グラス置き場

 キッチンは子どもにとって危険な場所だからと、安全対策の方法を検索しすぎたMさん。その結果、家中の収納がロックだらけに。これでは、コップを出すにも二重の手間がかかります。Mさん宅に限らず、収納アイデアを探すと「グッズ」に頼りすぎて「本当の解決策」を見失いがちに……。


[After]

子どもが触りたくなるモノがゼロに!

 買って解決する前に、「減らす勇気」にチャレンジしてみて! Mさん宅の場合、作り付けの収納庫が大容量なので「直置き家具」を持つ必要がありませんでした。潔く処分しましょう。

【ポイント2】「吊り戸棚」を“見える化”して整理

[Before]

雪崩が起きそうなブッコミ収納

 キッチンで出し入れが簡単な場所といえば「吊り戸棚」の下段です。引き出しに比べ、少ない動きで取り出すことができます。筆者も、扉を開けっ放しにして、毎日使うモノ(ボウル、ザル、水切りネット)を入れています。しかし、この状態ではモノを取るたびに雪崩が起きそう。

[After]

お皿の重ね置きは、サイズ違いを2種類まで

 下段は、普段使いのお皿とグラスを収納。調理中も片手で出し入れが簡単だし、子どもの手も届きません。上段には、使用頻度の低い調理グッズをグループにまとめて収納。どちらも「見える化」しているので、旦那さまの家事協力も望めます。

【ポイント3】スッキリした食卓テーブルをKEEP

[Before]

散らかりが雪だるま式に増える仕組み

 この状態では、雪だるま式に食卓テーブルの上が散らかっていきます。テーブルの使い方に、マイルールやこだわりを持つこと。なんとなく置くから「飾るように置く」だけで、テーブルをリセットしやすい環境が作れます。

[After]

インテリアを楽しむほどキレイをキープできます

 テーブルの上に必ず置くモノの「定位置」を作りましょう。Mさん宅では、手持ちのティッシュケースを活用。リモコンは、食器棚へかけたウォールポケットへ。ほか、テーブル下に貼る、脇に吊るす、壁にミニラックを置く、トレーを置いて枠を決めるなどもオススメです。

 ちなみに、外から持ち込んだ郵便物は「手にした瞬間、仕分けする習慣を持つ」こと。急ぎの知らせを貼るボード作る、保管する書類のボックスを用意するなど、「時間軸で定位置」を作ると◎

【ポイント4】ぜんぶ出したら、「リセット掃除」で汚れをブロック

[Before]

いろいろ乗せていた冷蔵庫

 冷蔵庫の上にいろいろ乗せていると、ホコリや汚れがたまります。それらを「ぜんぶ出し」。ほとんどの方が、「ぜんぶ出す?」とオウム返しをして驚きます。何もそこまでと思われがちですが、重要なポイント。モノの量と向き合うことはもちろん、写真上のように「汚れの蓄積」を見ることで、気持ちを切り替えられます。

[After]

サランラップでホコリをブロック

 冷蔵庫の上にあったモノをぜんぶ出して、掃除をして、サランラップを貼りました。収納を見直した後は、「汚れガード」を忘れずに! 次の見直しが楽になるのと、手放す出費を増やさないためです。

【キッチン全景:Before&After】明るいキッチンで、家族のイライラが消えた!

[Before]

家にいるだけで疲れが溜まる空間

 片付ける前は、「子どものイタズラが心配」「夫が家に帰りたがらない」という問題に悩んでいたMさん。何をするにも時間がかかる毎日でした。

[After]

床が見えるほど、広くなります

 片付け後の「家族の反応」も劇的です。まずは、夫が友だちを招いて「家飲み」を楽しんだそう。Mさん自身も、ママ友との「おうちカフェ」を実現! 居場所のなかった娘さんは、笑顔で部屋中を走り回っていました。

[まとめ]まずは「減らすこと」に専念

1日で、これだけ手放すことができました!

 モノの捨て方がわからなかったMさんも、「家族の時間」を取り戻したい一心で、ここまで断捨離をすることができました。家のことで悩んだら、まずは1日「減らすこと」に専念してみて! たった1日で、劇的な変化を実感できるはず。

伊藤まき(収納ライター)

伊藤まき(収納ライター)

収納ライター・兼・整理収納アドバイザー1級。クリンネスト2級。おがくず工場に生まれ、ホテル清掃員、国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出など“家事の土台”を極めた生活を経て、出版社入社ののち独立、現在に至る。モノを手放すほど「幸運」が舞い込むジンクスを何度も体感! 貧乏神と決別した実体験をもって、整理収納の威力をお伝えします。

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Instagram:@maki_organize

最終更新:2024/03/13 14:36
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