サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」はるな愛に見る騙されやすい人 コラム 仁科友里「女のための有名人深読み週報」 台湾のロマンス詐欺に引っかかりかけた? はるな愛に見る「騙されやすい人」の特徴 2023/12/14 21:00 仁科友里(ライター) コラム 私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。 騙されかけエピソードが豊富なはるな愛(C)サイゾーウーマン <今回の有名人> 「台湾のすごい素敵なお金持ち」はるな愛 『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系、12月8日) コロナ禍前のことだが、知人の知人がオレオレ詐欺に遭った。その際、警察の人から、家の固定電話には直接出ず、留守電に「この電話は録音されています」というメッセージを入れておくこと、そして「新たな詐欺に気をつけろ」と繰り返し言われたそうだ。悪い人の間では、オレオレ詐欺に引っかかった人の情報が出回っていて、また騙してやろうとばかりに、新たに狙われることが多いからだという。 また、ある女性探偵が「結婚詐欺に遭う女性は、何度も騙される傾向がある」と話していたのを聞いたことがある。結婚詐欺に遭った場合、恥ずかしさのあまり、騙されたことを周囲に隠してしまう。そして、この経験をとうに過ぎ去った出来事にしたいと焦り、すぐに結婚をちらつかせる別の結婚詐欺師に引っかかるのだそうだ。 こういう詐欺に遭わないためには、第三者に意見を聞いて、冷静になることが必要なのではないだろうか。はるな愛が出演した12月8日放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』を、いち視聴者として第三者目線で見ると、騙されやすい人の特徴がわかったような気がした。 はるなは22歳の時に、ニューハーフ専門の詐欺師に1億円の借金を背負わされそうになった過去を告白。彼女は、自身の勤めるニューハーフクラブに客としてやって来た、手広くビジネスを手掛けている40代のイケメンビジネスマンと交際を始める。初デートで200万の指輪をプレゼントされ、ファーストクラスで香港旅行に連れて行ってもらうなど、大金を貢がれ、結婚を匂わすようなことも言われた。 舞い上がるはるなだが、実母から「あんたが代表になっている会社から通知が届いたんだけど、あんた会社作ったの?」と連絡を受ける。はるなは、自分の名義でいつの間にか会社を作られ、1億の借り入れがなされていたことを知った。母親のアドバイスに従い、すぐ弁護士に相談すると、今までのデート代やプレゼント代は1億の借入金から支払われていたことを示唆されたという。 つまり、はるなは知らないうちに借金を背負わされていたわけだが、香港旅行の手続きの際、彼女は相手の男性にパスポートを預けており、それを悪用して、会社を設立した可能性が高いとのこと。今のように本人確認や個人情報にうるさくない時代だったからこそできたことなのだろう。 その後、はるなの弁護士は、会社の設立が不当であることを理由に、相手の男性にはるなを代表取締役と連帯保証人から外すように求める内容証明を送付。相手の男性が受理し、はるなの名を外したため、彼女の返済義務はなくなった。 これでめでたしめでたし……と言いたいところが、話はここで終わらない。 はるなの自宅には高級ブランド品がたくさんあるそうだが、詐欺師に“家バレ”していることに不安を覚え、不動産会社に勤務する男友達にそのことを打ち明け、セキュリティ対策が万全の同社管理のマンションを紹介され、引っ越しをする。 しかし、1カ月ほどたった頃、それらはきれいに盗まれてしまい、被害総額は約3000万。警察からは「プロの手口」と言われたそうだ。男友達の勤務先に電話をすると、彼はすでに退職していたことを知らされる。彼が窃盗とどんな関係があるかはわからないが、後年、偽札を刷って逮捕されたという。 1億詐欺オトコの“愛情”を信じるはるな愛 このほかにも、インスタで知り合った「台湾のすごい素敵なお金持ち」から、“ロマンス詐欺”と思われるアプローチを受けて舞い上がるなど、金銭的な被害はなかったものの、はるなはどこか危なっかしい。 詐欺事件では、騙す人が悪いに決まっている。しかし、はるなもちょっとズレているというか、騙されやすい部分があることは否めないのではないか。 まず、1億円詐欺の男性と将来を共にする約束をし、一緒に住む約束をしていながら、相手の家も知らないし、相手がどんなビジネスをしているかも知らない。また、上述した通り、はるなの代理人である弁護士が内容証明を送ると、男性はあっさりそれを受理しており、彼女はその理由を「自分も手広くビジネスをやっているから、揉め事が嫌だったのかも」と分析した。 番組出演者は「え?」と驚いていたが、私も同じ反応だ。本当に手広くビジネスをしている実業家なら、なぜ、刑事事件に発展するリスクを背負ってまで、はるなを騙す必要があるのだろうか。それは彼が詐欺師を生業としているからではないか。アルコ&ピースの平子祐希が「それ(ビジネス)、やってなかったと思うぜ」とツッコむと、憮然とした顔をしていた。 またはるなはこんなズレたことも言っていた。1億詐欺オトコが自分を罠にかけようとしていると知った際、彼女は弁護士から、詐欺に気づいていないよう、いつも通り振る舞うことを指示される。1億詐欺オトコはいつものようにはるなにディープキスをしてくるが、彼のことが怖くなってしまった彼女は受け入れられない。しかし、1億詐欺オトコは、はるなの閉じた前歯をこじあけて、舌を入れてきたそうだ。 その行為をはるなは「すごい愛情だったのよ」と言い、番組出演者に「愛情じゃない」と総ツッコミされていた。詐欺師はそうやって熱烈な愛情表現をすることではるなを夢中にし、詐欺を完遂させようとしたのだと番組出演者全員が思っていたが、当の本人はどうも理解していないようだった。 次のページ はるな愛は「愛されたい、お金がほしい」人 12次のページ 関連記事 「はるな愛に裏切られた」と激怒――女優・仁支川峰子に見る“恩を施す”人の落とし穴岡田美里は時代を象徴する女性――「カリスマ主婦」から「恋する母」への変貌飯島愛さんが作った“ギャルタレント”の道筋――テレビで彼女たちが重宝される理由北斗晶の「嫁は料理できない」発言に見る、長男との“精神的な距離”のあまりの近さハライチ岩井「妻が前に出だして」発言に見る、芸人の妻が夫に気を使う理由