サイゾーウーマンコラム“中学受験”に見る親と子の姿「ボリュゾ」の中学受験 コラム “中学受験”に見る親と子の姿 「ボリュゾ」の中学受験はなぜ大変? 「絶望しかなかった」平均偏差値49の母の実体験 2023/11/11 16:00 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) コラム 「ボリュゾ」の中学受験は水物――受かり続けるか、落ち続けるかの2択 「明奈の性格を考えると、本命校受験の前には、やはりお守り的に『合格』は必要だと思いました。明奈に実際に見学させる時間はなかったのですが、1月は偏差値43校を受けたんです。もし、どこにも受からない場合でも通わせるつもりで、『絶対に明奈に合っている!』と半ば強引に自分に言い聞かせた学校でしたが、無事に特待合格をいただきました。明奈にとっては、偏差値43ではありますが、『特待合格』ということで、大きな自信になったと思います」 1月校の結果次第で、2月以降の受験校が変わってしまうので、美穂さんは「内心ドキドキだった」そうだが、合格の文字を見た時は心底、ホッとしたそうだ。 「『これで、2月は強気に攻めることができる!』って、何か変な力が湧いてきたんですよね。明奈には『本命の偏差値58校は2回とも受験しよう、思い切りぶつかっておいで!』と伝え、明るく送り出すことができました」 2月1日から始まった東京入試では、本命校である偏差値58校をまず受験。午後は偏差値44校を受験し、当日発表で合格を確認。気を良くしたまま2月2日は、過去問との相性が抜群に良かった偏差値56校を受験したそうだ。 そして、明奈さんは本命の偏差値58校に見事合格。2月2日に受けた学校にも合格し、4戦4勝という結果で中学受験を終えたという。 「『ボリュゾ』の子たちの受験は本当に水物です。明奈は受かり続けるか、落ち続けるかの2択になりかねないと思っていたので、冷や冷やしていました。これから受験する人たちに何かアドバイスをするとしたら、親が『持ち偏差値より低くても通わせたい学校』をしっかり見極めた上で、受験日程の戦略を練るべきだということです。『合格というお守り』を用意してあげることは本当に大事。明奈はそれで、安心して本命校に臨めたのだと思います」 美穂さんが言うように、入試というものは、一度波に乗ると、今まで乗れたことなどない波をスイスイと乗りこなせるかのように、うまくいく場合がある。 中学入試は短期決戦であること、受験生は小学生ということを考えると、我が子の性格を熟知した親の戦略がモノを言う世界。特に「ボリュゾ」の子の親はそこによりいっそう力を入れなければならないだろう。そういう意味で、美穂さんの例は成功パターンといえるだろう。 今、明奈さんは「レポートの宿題が多くて大変!」とこぼしながらも、元気に学校生活を謳歌しているという。 中学受験、国語の長文問題を投げ出す「精神年齢が低い息子」が覚醒したワケ “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子...サイゾーウーマン2023.10.28 中学受験、小6秋の模試で「合格率20%以下」――「親が第1志望校を変更」の過去を引きずる28歳女性 “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子...サイゾーウーマン2023.10.14 中学受験、小6秋なのに志望校が決まらない! 焦った母が取った行動と待ち受けた“サプライズ” “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子...サイゾーウーマン2023.09.23 前のページ123 鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー) エッセイスト、教育・子育てアドバイザー、受験カウンセラー、介護アドバイザー。我が子と二人三脚で中学受験に挑んだ実体験をもとにした『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などで知られ、長年、中学受験の取材し続けている。その他、子育て、夫婦関係、介護など、特に女性を悩ませる問題について執筆活動を展開。 記事一覧 湘南オバちゃんクラブ 最終更新:2023/11/11 16:00 親の中学受験サポートってこれが正解なのかも 関連記事 中学受験、国語の長文問題を投げ出す「精神年齢が低い息子」が覚醒したワケ中学受験、小6秋の模試で「合格率20%以下」――「親が第1志望校を変更」の過去を引きずる28歳女性中学受験、小6秋なのに志望校が決まらない! 焦った母が取った行動と待ち受けた“サプライズ”中学受験の大手塾に憤慨! 算数の成績下落、「先生が無理」という娘の主張はわがままなのか?小6初夏から中学受験は遅すぎる? 娘が伝統私立校に“駆け込み”で合格できたワケ 次の記事 山本ゆりさん簡単うまいレシピまとめ >