ジブリ『君たちはどう生きるか』早くも2位転落、ネットの評判は賛否はっきり分かれる――映画館動員ランキング
トム・クルーズ演じる伝説のスパイ、イーサン・ハントが数々の不可能なミッションに挑む大人気アクション・シリーズの第7弾『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。スタジオジブリ・宮崎駿監督最新作の『君たちはどう生きるか』を抑え、全国の映画館動員ランキング(興行通信社調べ、7月21日~7月27日)で初登場1位を獲得した。
同作は、イーサンとIMFの仲間たちが挑む新たなミッションの行方を前後編の2部作で描くその前編。5年ぶりの新作で、初週の週末にはいきなり興収10億円を叩き出すなど、好調な滑り出しだ。夏休み期間に突入したこのひと月でどれだけ動員を伸ばせるかに注目が集まる。
前週で初登場1位だった『君たちはどう生きるか』は2位にランクイン。同作は巨匠・宮崎監督が『風立ちぬ』以来10年ぶりに手掛けた長編アニメーション作品。タイトルとポスター1点を公表した以外は、基本的に宣伝を一切行わない異例のプロモーションが話題になった。公開17日間で観客動員数305万人、興収46億9300万円を突破しており、さすがの成績を上げている。
ただし、同作の評判は賛否がはっきり分かれており、SNS上では「面白くない」「映画のテーマがわからない」など微妙な反応が目立つ。一方で、もちろん「聞いてた評判と違って面白かった」など好意的な声もあり、何を期待して見に行くかによって反応はまちまちのようだ。
3位には、北村匠海が主演する『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』が、強豪洋画を抑えてランクインした。公開94日間(+前夜祭)で動員200万人、興収26億円を突破しており、ロングランは続きそう。
4位には世界的人気ゲーム『スーパーマリオ』を、任天堂と『ミニオンズ』『SING/シング』のイルミネーションが共同制作でアニメ映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が入った。最近、アニメ作品やゲーム作品は長期間にわたってランキングに残る傾向が顕著になっており、累計では動員が884万人、興収も126億円を突破している。
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は5位、『リトル・マーメイド』は6位に
ディズニー作品も強く、秘宝を求めて世界を駆け巡るインディ・ジョーンズの活躍を描く『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は5位に、アンデルセン童話を基にした1989年の同名アニメを実写映画化した『リトル・マーメイド』は6位に入った。ただ、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』に関しては、公開24日間で動員148万人、興収21億円。大ヒットシリーズの名声から考えると少し寂しい数字だ。この夏は目玉作がほかにもたくさんあることが、伸び悩みの原因かもしれない。
7位は、櫻いいよ氏の同名小説(スターツ出版)を『仮面ライダーゼロワン』(テレビ朝日系)の高橋文哉と桜田ひよりダブル主演で実写映画化した青春ラブストーリー『交換ウソ日記』。勘違いから始まった秘密の交換日記をめぐって繰り広げられる男女のすれ違う恋の行方を描く同作は、公開17日間で動員38万5000人、興収4億6088万円を記録。「良作胸キュン映画だった」「主演の演技が良かった」など、ネット上の評判もまずまずだ。
8位には、人気アニメ『五等分の花嫁』(TBS系)のテレビスペシャルアニメーションをスクリーン上映した『五等分の花嫁∽』が入った。同作は「週刊少年マガジン」(講談社)で連載された春場ねぎ氏の同名コミックが原作。これまでのアニメシリーズでは描かれなかった原作エピソードを映像化している。バンダイナムコオンラインが提供するスマートフォン向けアプリケーションゲームの劇場版『劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD』は9位にランクイン。
そして10位は、公開34週目の『THE FIRST SLAM DUNK』が再浮上。興収は149億円を記録している。同作は8月末に終映が決定しているが、最終日まで数字を伸ばし続けるとみられる。
【全国映画動員ランキングトップ10(7月21日~7月27日 、興行通信社調べ)】
1位 ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
2位 君たちはどう生きるか
3位 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-
4位 ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
5位 インディ・ジョーンズと運命のダイヤル
6位 リトル・マーメイド
7位 交換ウソ日記
8位 五等分の花嫁∽
9位 劇場版アイドリッシュセブン LIVE 4bit BEYOND THE PERiOD
10位 THE FIRST SLAM DUNK