サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ獄中では「日本地図」がダントツ人気! 元女囚が教える、受刑者たちの読書事情 コラム 知られざる女子刑務所ライフ168 獄中では「日本地図」がダントツ人気! 元女囚が教える、受刑者たちの読書事情 2023/04/30 17:00 中野瑠美改め瑠壬(作家) 知られざる女子刑務所ライフ 暴力団関係や犯罪に関する本は獄中に差し入れ不可 あと、生徒さんに「どんな本が好き?」と聞くそうで、みんなヒマでけっこう読んでますから、盛り上がります。ムショには「官本」(かんぽん)ちゅう備え付けのタダの本がありますが、みんな読むからボロボロやし、時代小説とか『ノルウェイの森』(講談社)とか大昔のベストセラーとかです。漫画も古かったですね。 シャバとつながってる人は差し入れてもらえるので、瑠壬も家族にいつもお願いしてました。暴力団関係や自殺、脱走、強盗とかの犯罪に関する本は差し入れ不可やったり、黒塗りされたりしますが、施設の判断で「X刑務所はアリやったのにY刑務所はアカンかった」みたいな感じです。 エロ本はあまり過激でなければ黒塗りナシで入りますが、男子刑務所はアソコに真珠を入れる「玉入れ」の方法が載っているものはNGだとか。ちなみに元・怒羅権の汪楠(ワン・ナン)さんの本にも書いてあって、黒塗りされたそうです。 BLもOKで人気なのですが、瑠壬は何も考えてない夫からBL本を差し入れられて、「別れの合図」かと思って泣いたこともありました。 旅行やタウンガイドみたいのも人気で、生徒さんたちの間では「日本地図」がダントツの人気やとか。「飽きないから」やそうですが、女子はそこまで好きやないかも? でも瑠壬は地図でいつも「エアードライブ」してましたけど(笑)。地図を見ながら、いろんな場所へのドライブを妄想するんです。それだけでも楽しかったですね。 あと、差し入れられた本は自分しか読んだらアカンのですが、これを竹中さんが驚いてました。獄中(なか)では、食べ物でも本でもなんでも、あげたりもらったりはご法度です。 昔は懲役同士の上下関係がめちゃ強くて、強い懲役が食べ物を取り上げる「シャリ上げ」とかがあったからとちがいますかね。例えば、お年寄りが残した卵焼きをぱくっと口に入れたところを刑務官に見られたらソッコーで懲罰案件でした。今は大目に見てもろてるといいですが……。 女囚たちが一番食べたい外食は「マクド」! 出所して必ず行くのは「ミスド」……!? 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所...サイゾーウーマン2017.12.17 前のページ12 中野瑠美改め瑠壬(作家) 1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。 記事一覧 Instagram:@rumichibi1209 瑠壬公式YouTube 最終更新:2023/04/30 17:00 関連記事 田代まさしに教えたい! 元女囚が「職質を早く終わらせる方法」を伝授山口達也と清原和博は立ち直れる! 覚醒剤で12年服役した元女囚が断言するワケ歌舞伎町「トー横」の若者たちは今――元女囚が「心配しかない」と語るワケ「火炎放射器」で刑務官殺害を計画――元女囚が語る元受刑者の復讐心名古屋刑務所、獄死者の“不可解”な遺体――元女囚が語る「刑務所の怖い話」 次の記事 くせ毛を解消する「三種の神器」とは >