中学受験生の母が、PTA委員に立候補したら……仲良しのママ友とトラブルに!?
新学期、PTAの委員・役員決めがあった際、香織さんから「自薦はしないでおこう」と声をかけられたという唯さん。PTAの自薦アンケートは「委員・役員を希望しない」を選択し、提出した。しかし、今年度の選考には異変があったという。
「そろそろ行事が復活しそうと踏んだ保護者が多かったのか、それとも香織さんと同じ考えの人が多かったのか、『委員・役員の希望者が足りなかった』というメールが届いたんです。特に高学年の学級委員や推薦委員が足りていないという話でした」
そこで、定員に満たない委員・役員は、今まで経験のない保護者の中から抽選で選ぶことになったという。
「ただ、期日までに立候補した人がいる場合は、優先的にその人を選ぶとも書いてありました。悩んだのですが、忙しそうな委員や役員に抽選で選ばれるよりも、できるだけ楽そうなものを自分で選んだほうがいいと思ったんです」
というのも、唯さんには、6年生でPTA委員・役員を務めるのは「どうしても避けたい」理由があった。
「隼人はいま中学受験塾に通っているんです。もし6年生で私がPTA委員か役員になったら、受験のサポートとの両立で、大変になることは目に見えている。万が一、学校に行かなければいけない日が多く、負担が大きいとうわさされている広報委員会や卒業対策委員会に選ばれたら、隼人の受験に大きな影響が出てしまいそうで……」
唯さんは、推薦委員に希望を出し、数人の抽選を突破した。
「今まで、PTA委員も役員もやりたくないと思っていたのですが、来年のことを考えると、選ばれてホッとしました」
しかし、香織さんに「推薦委員に決まった」とLINEしたところ、彼女を怒らせてしまったそうだ。
「『なんで相談してくれなかったの!』『抜け駆けされた』という返信が来ました。彼女がなんでも“一緒にやろう”というタイプなのは知っていましたが、うちの事情を理解してくれないんだなぁ……と。でも、いくら仲の良いママ友だからといって、なんでもかんでも一緒……というのはおかしいですよね」