コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
中学受験、偏差値50に届かない息子を「小6秋に強制退塾」させた親の後悔
2023/04/08 16:00
中学受験は“親子の受験”なので、親の戦略ありきの世界。親はコーチ役となり、子どもと苦楽を共にしながら、寄り添っていくものである。
しかし、理想通りに進まないことに腹を立てて、子どもに「強制的に何かをやらせる(または、やらせない)」という手段を取る親も実際、多く存在している。悟志くんの父親のように、子どもの成績が上がらないということに激怒した親が、退塾を申し出るケースも稀ではない。
このタイプの親たちは、仕事と子育てを同列に考えがち。勝ち負け、あるいは数字だけで物事を判断したり、成果をすぐに求めたりする傾向があるのだ。
なぜそうなってしまうのかといえば、子育てや教育は、単純でも簡単でもないことに思いが至らないからであるが、怖いのは、親の暴走が、かなり後になって子どもの人生に悪影響を及ぼす点だ。
中学受験は、確かに偏差値という“数字”に振り回されがちではあるが、子育ては“数字”に左右されてはいけない。中学受験に参入する際は、このことはぜひ、頭に入れておいていただきたいと願っている。
最終更新:2023/04/08 16:00