コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

ハライチ・岩井勇気、「女優との結婚はステイタス」という価値観の全否定に思うこと

2023/03/23 21:00
仁科友里(ライター)

 2016年、「週刊文春」(文藝春秋)がベッキーの不倫を報じ、“数字”を稼ぐようになると、この流れにほかの週刊誌も追随するようになり、ワイドショーや情報番組が芸能人の不倫を追いかけるようになった。その時に面白いと思ったのが、『バイキング』(フジテレビ系)に出演していた司会の坂上忍が「芸能人同士で結婚するなら、不倫をしてはいけない」と言っていたことだ。

 芸能人だけでなく、既婚者の不倫は総じてよろしくないことだが、坂上のこの発言には理由がある。

 男性芸能人が不倫をしたとして、妻が一般人の場合、マスコミは原則妻を追わない。しかし、妻も芸能人の場合、マスコミは妻にもコメントを求めるし、それを無視するわけにもいかないだろう。場合によっては妻のイメージが低下して、仕事に差し障りが出てしまうかもしれない。つまり、自分と相手の事務所をも巻き込んだ大トラブルになりかねないわけで、芸能人と結婚するのなら、不倫はしないと腹をくくるべきだと持論を述べていた。

 女優など女性芸能人と結婚することは、男性芸能人にとってステイタスなのかもしれない。しかし、コンプライアンスが強化されている現代の芸能界で、女性芸能人を妻にすると、妻の顔が売れている分、面倒なことが起こりかねない……実際に岩井がそこまで思っているかは不明だが、一時期に比べ、芸人の妻が“一般人”であるケースが増えているのは、どこか示唆的ではないだろうか。

 千原ジュニア、ナインティナイン・岡村隆史、ノンスタイル・井上裕介、そして先に触れた若林は、だいぶ年下の一般女性と結婚している。彼らは番組で「うちの奥さんが」と妻の話をすることがあるが、こういう家庭の話は今時の視聴者が最も親近感を抱きやすいネタだし、妻は一般人で、表に出ない職業であるからこそ、ある程度好きに話せるのだろう。

 岩井も今のところ、女優をはじめ女性芸能人との結婚はまったく頭にないのかもしれない(過去には結婚願望がゼロとも語っていたそうだ)。それは確かに今の時代、賢い判断だろうが、恋愛や結婚というのは縁でするものだ。「思っていたのと違う」結果になるほうが面白いよとも申し上げたい。



仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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最終更新:2023/03/24 11:12
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