サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」田中みな実への共感が危険なワケ コラム 仁科友里「女のための有名人深読み週報」 田中みな実の「人付き合いない」発言――庶民からの共感が「危険」と感じるワケ 2023/02/23 21:00 サイゾーウーマン編集部 コラム 私たちの心のどこかを刺激する有名人たちの発言――ライター・仁科友里がその“言葉”を深掘りします。 田中みな実のぼっちアピールほど刺さらないものはないが……(C)サイゾーウーマン <今回の有名人> 「ほぼ、人付き合いないですよ」田中みな実 『田中みな実 あったかタイム』(2月18日、TBSラジオ) 最近、大御所の「庶民チャレンジ」動画をよく見かけるような気がする。例えば、歌手・ユーミンこと松任谷由実は、生まれて初めて回転寿司に行ったが、お茶の淹れ方がわからず、まごまごする動画を公式インスタグラムにアップしていた。Yahoo!ニュースがこれを取り上げており、コメント欄を見ると「ほっこりした」とおおむね好意的に受け止められていた。 ほかにも、小林幸子がサイゼリヤに行ってみたり、黒柳徹子がH&Mで爆買いしたりと「庶民チャレンジ」はユーミンに留まらない。すでに大御所である彼女らがそんなことをしてまでウケを狙う必要など本当はないのかもしれないが、おそらく大御所だからこその俯瞰した視点から、一般人の気持ちの変化のようなものに気づいているのではないだろうか。 ひと昔前、人気芸能人といえば、雲の上の存在で、庶民には想像もつかないような高級な服を着て、豪華な食事をしていると思われていた。庶民に手の届かない存在であることが、芸能人の人気を支えていたわけだが、もう今はそういう時代ではない。庶民と同じ感覚を持っているという点が人気を呼ぶポイントになったのだ。 そのため、たとえ大物であっても、あえて一歩、庶民の側に入り込み、それを嫌みなく見せることで、「あの人はいい人だ」と好感を抱いてもらう必要がある――彼女たちは、それが芸能界を生き抜くコツだと気づいているのではないだろうか。 庶民の側に一歩踏み込み、「私はあなたと同じ人間。一緒なんですよ」とアピールすることは、芸能人の戦術としてアリだろう。しかし、人気芸能人の庶民に寄り添うような発言を鵜呑みにしてしまうことは、危険なような気がするのだ。 2月18日放送のTBSラジオ『田中みな実 あったかタイム』。出演者であるタレント・永野から「プライべートでイライラすることがあったら、それを抱えていくのか、排除するのか?」と聞かれた田中は「排除します」とキッパリ。「排除していった結果、人間関係がなくなりました。ほぼ人付き合いないですよ、私」「どんな会にも属してないし、だからどこからも呼ばれないし。楽ですよ」と答えた。 いかにも“キラキラ”した交友関係を築いていそうな人気芸能人・田中に「人間関係がない」のは意外だったのか、この発言は多くの人に衝撃を与えたようだ。2月21日付「ハフポスト日本版」は、「『どんな会にも属してない』。田中みな実さんの人間関係への考え方が刺さる。『このマインドめっちゃ大事』と共感広がる」と、田中に好意的な記事を配信している。 プライベートでまでイライラを抑え込んで人と付き合う必要はないし、人付き合いがないことが悪いとも言わない。ただ、ここで見過ごしてはいけないのは、田中のようなオファーがあって成立する芸能人と、いわゆる一般の会社員では、人間関係の築き方や関係性の内実が根本的に異なっているという点ではないだろうか。 次のページ 田中みな実より、阿佐ヶ谷姉妹の人間関係のあり方を参考にすべき理由 12次のページ 楽天 プロフェッショナル 仕事の流儀 田中みな実 ~求められて、私は輝く~ 関連記事 藤森慎吾はもう一度、田中みな実にトライするべき? おせっかいだけど「復縁」を提案したい、運命的な「相性の良さ」田中みな実、いとうあさこへのホロ酔いキスに見る「自信ない」「病み」発言の欺瞞田中みな実、「ぼっちアピール」や「闇エピソード」に見る“わがままな女王様”の顔“非リア充”ホラン千秋と“リア充”田中みな実、2人の女に感じた同じ穴のムジナ脱チャラ男のオリラジ・藤森慎吾、それでも田中みな実との破局を予感せざる得ないワケ